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2Dの時代は終わり!3Dで設計する「モデリング」を簡単に徹底解説

機電派遣コラム この記事は約 8 分で読めます。

コンピュータグラフィック、特に3D CADにおけるモデリングについてわかりやすく解説します。

表現方式や形状作成の種類・考え方を理解して、スムーズにモデリングに取り組みましょう。

 

モデリングとは何のこと?

コンピュータグラフィック、特に3D CADにおけるモデリングとは簡単に言うと3Dのデータを作成することです。

より詳細には3D CAD専用のソフトウェアを用いて、3次元的に対象を設計することを指します。

3D CADのモデリングでは、2次元的な設計(2D CAD)とは比較にならないほど多くの情報をもった設計が可能です。

3D CADは業務効率のアップにも貢献しています。

 

そのため大手を中心として、2D CADでなく3D CADを導入するケースが増えているようです。

システム・製品を開発するうえで、目的に合っていなかった場合も考えられるため、そういったことが起こらないように、モデリングは必要なのです。

平面の設計図では理解できないことが、可視化(モデリング)すると理解しやすくなります。

 

モデリングにより、制作者が完成品を把握する、第三者に理解させることが画期的に進歩しました。

ソフトウェア市場を開拓したオートデスクを筆頭に、さまざまなモデリングソフトのある現在。

ツールやプラグインによって、その可能性は無限大になるのです。

モデルに基づいて統計的推論を行うことを研究する統計数理研究所も存在し、最近では教育機関でも取り入れられています。

 

モデリングはどのように、作成されるのでしょうか。

モデリングは、ポリゴンという小さな単位を使って作成されます。

ポリゴン数が多ければ多いほど、細密なかたちを表現することができるのです。

 

モデリングは、アニメーションにも用いられます。平面にキャラクターの顔を書くと、それはただの画像です。

ただモデリングにより、そのキャラクターが実際に存在するように、加工することができるのです。

アニメーター向けにもさまざまプラグインがあり、顔に凹凸をつけたり、キャラクターを動かすことも可能になります。

Blender」は光の方向性(照明ベクトル)、光の配光(光の指向性)を用いて、光と影を演出することも可能なのです。

ベクトル:スカラ比により、見ている人の捉え方もまったく異なります。

 

3Dモデリングは作成の履歴(ヒストリー)の取り扱いに関する違いで、「ヒストリータイプ」「ノンヒストリータイプ」の2種類に分類されます。

どちらをえらぶかで、作業のやり方が大きく異なるので覚えておきましょう。それぞれのメリットも異なります。

以下、ヒストリータイプ・ノンヒストリータイプの特長を解説します。

 

ヒストリータイプ

対象の形状を作り上げていく履歴を残し、履歴を意識しながら作業するタイプのモデリングです。

後から修正する際は、それまでの履歴を使えるため手間が少なくてすむメリットがあります。

そのため、設計の過程で変更が頻繁に発生する場合に適しています。

一方で、複雑なデザインが必要な際は、後述するノンヒストリータイプの方がよく用いられるようです。

 

ノンヒストリータイプ

対象の形状を作り上げていく履歴(ヒストリー)を残さず、履歴に縛られず作業するタイプのモデリンクです。

頻繁に修正が発生するような際はヒストリータイプと比較して手間がかかる反面、直感的で自由な編集を行うことができます。

デザイン性が特に重視される設計や、途中で設計に変更が生じる可能性が少ない場合に適しています。

 

3つの表現方式

モデリングの表現方式には、立体をどうコンピューターで表すかによって、主に「ワイヤーフレーム」・「サーフェス」・「ソリッド」の3つに分類されます。

以下それぞれの方式の特長について説明します。

方式 立体形状表現の特徴 イメージ例
ワイヤーフレーム 頂点と線によって表現 針金で立体を作ったイメージ
サーフェス ワイヤーフレームに面の情報を加えて表現 空箱
ソリッド サーフェスに中身を詰めて表現 積み木やサイコロ

 

■ ワイヤーフレーム

頂点と線(ワイヤー)だけで形状を表現する方式で、データ量が少ないため動作が軽く表示が早いのがメリットです。

代わりに本来隠れているはずのラインが見えてしまうなど他の方式と比較して立体感の表現に劣っていたり表面積や体積などの情報をもっていなかったりするため、現在はあまり用いられません。

設計の初期段階において、基本的な構造を固めるときなどに使われることはあります。

 

サーフェス

ワイヤーフレームに面の表現を足した方式で、ハリボテの細工に近い設計と例えると分かりやすいでしょうか。

自動車のボディのように複雑な形状のデザインを作成するのに適しており、3DのCGなどにはよく使われるようです。

一方で、体積・重量といった面以外の情報は持っていません。

 

ソリッド

ワイヤーフレーム・サーフェスと異なり、中身が詰まった表現の方式で、情報量が多い分、他の2つの方式と比較してPCの処理性能が必要となります。

高度なデザイン性はサーフェスに劣りますが、部品の干渉チェックなども可能です。

そのため前述のサーフェスによる設計も、ソリッドに変換してから使われるパターンが多いようです。

 

フィーチャーによる形状作成

PCの性能向上により高い処理能力を持つようになったことなども背景に、現在の3D CADでは多くの情報をもつソリッドによる表現方式が主流となっています。

そしてソリッドでは、「フィーチャー」というまとまりをもった形状(部品)を組み立てて3D形状を作成する方法がよく行われています。

フィーチャーは、形状の取り扱い方の違いによって「スケッチフィーチャー」「配置フィーチャー」の2種類に大別されます。

以下、それぞれについて説明します。

形状作成図

 

スケッチフィーチャーとその種類

スケッチフィーチャーとは、2Dの図形を基にして新しいフィーチャーを作る方法です。

スケッチフィーチャーの中には、代表的なものとして「押し出し」「回転」「ブレンド(ロフト)」「スイープ」といった種類があり、形状の作成方法が異なります。

それぞれの特長は以下の通りです。

 

■ 押し出し

2Dの長方形・円などのスケッチ断面を基に、厚みをつける(押し出す)ことにより3Dの形状を作成する方法です。

 

■ 回転

2Dの長方形・円などのスケッチ断面を基に、その断面を中心に回転させることで3Dの形状を作成する方法です。

 

■ ブレンド(ロフト)

2つ以上の断面を組み合わせ(ブレンド)、1つの断面から別の断面へ形状が変化するように押し出しを行うことで3Dの形状を作成する方法です。

 

■ スイープ

押し出しに近いですが、2Dの図形を特定の軌道に沿って押し出して3Dの形状を作成する方法です。

 

配置フィーチャーとその種類

立体

配置フィーチャーとは、既存の3D形状に対してさまざまな加工をすることによって、新しい形状を作りだす方法です。

配置フィーチャーの中には、代表的なものとして「フィレット」「面取り」「穴」「シェル」といった種類があり、それぞれ形状の作成方法が異なります。

これら代表的な4つの配置フィーチャーそれぞれの特長は以下の通りです。

 

■ フィレット

既存の3D図形の角に丸みをつけて滑らかにして新しい形状を作り出す方法です。この方法をラウンドとも言います。

 

■ 面取り

既存の3D図形の尖った角を任意の角度で削ってとることで新しい形状を作り出す方法です。

 

■ 穴

既存の3D図形に穴を開けることで新しい形状を作り出す方法です。

 

■ シェル

既存の3D図形に対して形状のかたまりを削除し、均一の厚みにすることで中空の新しい形状を作り出す方法です。プラスチック製品を設計する際によく使われるようです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

モデリングとは3Dデータを作成することですが、一口に3DCADのモデリングといっても形状の作成方法は、この記事で紹介したようにさまざまな種類に分類されます。

そして、紹介した以外にも多くの方法が存在します。

無償体験版もあるので、購入するのをためらっている方は、まずはダウンロードしてみるのはいかがでしょうか。

なかには英語版もありますが、日本語版のあるので、ぜひ探してみてください。

この記事を足がかりとして、多彩な性質をもつモデリングに取り組んでいただければ幸いです。

 

 

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