1. パーソルテクノロジースタッフのエンジニア派遣
  2. 【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報
  3. 派遣業界コラム
  4. 【会社員・個人事業主】同じ手取りでも違う! 年収と税金の仕組みとは?

【会社員・個人事業主】同じ手取りでも違う! 年収と税金の仕組みとは?

派遣業界コラム この記事は約 10 分で読めます。

企業に正社員として勤務する方は非常に多いですが、長引く不況で将来的に収入が大幅にアップすると期待している方は多くないでしょう。

インターネットが広く普及して、パソコンがあれば起業できるご時世となったため、とくに会社にしがみつく理由はないという若い会社員も増えています。

しかし、いざ独立して個人事業主になってみると、同じ手取りなのに収入が激減してしまう可能性があることをご存知でしょうか。

会社員と個人事業主では、手取り収入が同じでも税金の制度が大きく異なります。

もし同じ金額を稼いだとしたら、会社員と個人事業主ではどのくらいの差があるのでしょう。
年収と税金の仕組みについて説明していきます。

会社員と個人事業主

かつては「個人事業主として独立するなら会社員時代の平均手取り額の3倍は稼がないとダメ」と言われていました。
はたして本当にそうなのでしょうか。
まずは会社員と個人事業主の違いについて、その定義を考えてみます。

会社員の定義

会社員というのは、一般的に「会社に正規雇用され、従事している人」を指します。
そのためアルバイトやパートはもちろん、契約社員や派遣社員といった準社員を会社員と呼ぶことは少ないです。

会社に勤めている人を法律上では「被雇用者」「労働者」「被用者」と呼びます。

混同しがちですが、「会社員」と「従業員」では意味合いが異なり、従業員は、ある業務に従事している人のことを指し、正規雇用の労働者だけでなく、契約社員・派遣社員やアルバイト・パートの準社員も含まれます。

個人事業主の定義

個人事業主とは法人組織を設立することなく、個人で事業を経営する人のことをいいます。
自営業者と同じ意味に感じられますが、自営業者は個人事業主よりも幅広く定義されており、たとえば法人組織の事業でも個人で行っていれば自営業と見なされます。

自営業者というのは、個人が自分の力で事業を営んでいる社会的な通称であり、個人事業主は税法上の正式な名称ということです。

同じ年収の場合、手取りは両者ほとんど同じ

それでは、個人事業主と会社員(給与所得者)で年収と手取りはどのくらいの差があるのでしょうか。

年収と手取りという話に限って言えば、ほとんど同じとなります。

正社員の場合

たとえば会社員の給与収入が年収400万円とします。

この場合、個人事業主では事業による売り上げが600万円で経費が200万円で、年収400万円というケースで単純比較してみましょう。

会社員の給与所得には税金の計算方法に「給与所得控除」という、いわゆる経費が一定額組み入れられます。
年収400万円の会社員なら、給与所得控除は134万円です。

また年収から社会保険費が天引きされるわけですが、会社員は厚生年金や雇用保険などが引かれるので個人事業主より高い58万円ほどです。
これらの内容は、年末に会社から手渡される「源泉徴収票」を見れば理解できるでしょう。

つまり、これらの控除や社会保険料を差し引いた金額(約208万円)に所得税や住民税が課せられることになり、この場合は26万円ほどです。

計算すると以下のようになります。

  • 400万円-58万円(社会保険料)-26万円(所得税、住民税)=316万円

つまり年収400万円の会社員の額面年収額、いわゆる手取り年収は316万円ほどとなります。

個人事業主の場合

一方、個人事業主の場合はどうなるでしょうか。

かりに確定申告を青色申告で行っている場合、「青色申告特別控除」として65万円の控除を受けることができます。
ただし、いくら年収が増えたとしても受けられる控除は一律65万円なので、会社員の給与所得控除に比べれば半額程度です。

そして社会保険料ですが、個人事業主の場合は国民年金と国民健康保険に加入が義務付けられており、これは年収400万円の場合は44万円ほどで会社員よりも安くなります。
また年収400万円から控除、社会保険料を差し引いた金額に課せられる所得税、住民税はおよそ41万円となります。

年間売上600万円から経費200万円を差し引いて年収400万円という個人事業主の場合、手取りの計算は以下の通りです。

  • 400万円-44万円(社会保険料)-41万円(所得税、住民税)=315万円

 

年収400万円の個人事業主は、手取り年収が315万円で同じ年収の会社員とほとんど変わらない、ということがおわかりいただけたでしょうか。

会社員と個人事業主の違いを確認

同じ年収で手取り金額がほとんど同じとなるなら、個人事業主のほうがストレスがなくてお得と考える方がいるかもしれません。

しかし、そうは甘くないのが個人事業主。会社員と個人事業主どちらが最良か迷われる方も多いと思いますので、具体的にどのようなメリットがあるか確認してみましょう。

給与所得控除

前述したように会社員は、年収に対する給与所得控除を受けることができます。

いわゆる「必要経費」が認められており、この必要経費分を年収から差し引いた金額に所得税や住民税が課税されます。

ここまでは個人事業主と同じなのですが、会社員が働くうえで必要になる通勤のための交通費や事務所家賃、事務所の備品代などの経費はいずれも会社から支給されるものばかりです。会社から「経費」を支給され、さらに国から必要経費分の控除を受けることができるのです。

この給与所得控除は最低65万円で、220万円を上限に年収から段階的に無条件で差し引くことができます。

この金額を差し引いた年間所得金額に課税されるということは、かなり税額が安く抑えられることになります。

これは、すべて経費を自分で建て替えなければならない個人事業主よりも大きなメリットといえるでしょう。

有給制度

会社員には、労働基準法で認められた有給休暇制度(年次有給休暇)があります。
雇用されてから6ヶ月が経過し、全労働日の80%以上出勤している会社員は年間10日の有給休暇が付与されます。

その後、勤続年数に応じて付与される有給休暇日数は増え、最大で年間20日も付与されることになるのです。

有給休暇制度は、簡単に言えば、「働かなくても日給がもらえる制度」です。
個人事業主では、そうもいきません。個人事業主には有休もなければボーナスもないのですが、休みの融通は自身次第で調整できるのは魅力!ボーナスも売り上げが上がればその分年収もアップします。

個人事業税

これは会社員のメリットというより、個人事業主のデメリットです。
個人事業主には所得税や消費税、住民税のほかに「個人事業税」という税金が課せられています。
所得税と消費税は国に納める国税になりますが、個人事業税は地方自治体に納める地方税です。

個人事業税は収入から必要経費や専従者給与等、各種控除(配偶者控除や扶養控除など)を差し引いた額に一定の税率を掛けた金額となります。
もちろん会社員には、この個人事業税は課せられません。

住宅ローン

これは収入の話ではなく、一般的な会社員のメリットの話になります。
会社員は個人事業主に比べ、住宅ローンの審査が通りやすいといわれています。

その理由として、個人事業主は収入が安定しない(と見なされる)ため、住宅ローンを組むためのハードルが会社員に比べて上がるからです。

具体的には、確定申告書に記載された前年度の申告所得を3期分合わせた平均収入を算出し、これに基づいて審査するため、個人事業主は住宅ローンの審査が通りにくくなるのです。

これに対し、会社員の場合は住宅ローンの審査が前年度のみの年収で審査されます。

会社員の場合は、よほどクレジット会社などに支払いを滞納してブラックリストに載ったとかでないかぎり、住宅ローンの審査に落ちることはありません。

また、一般に同世代で手取り収入が同じくらいであれば、会社員のほうが個人事業主よりも平均貯蓄額が多いため、民間金融機関による住宅ローンの審査は通りやすいのです。

個人事業主はいいことがない?

ここまで説明してきた内容を考えると、独立起業して個人事業主になるとメリットが少ないように感じますが、はたして個人事業主はいいことがないのでしょうか。

個人事業者の住宅ローンは「フラット35」がある!

住宅ローンとは通常、民間の金融機関が融資するもので、主に銀行や信用金庫が個人へ貸し付けるタイプのローンです。

民間企業からの貸し付けなので、当然ながら貸し倒れが起こらないよう審査が厳しくなります。

これが個人事業主にとって審査のハードルが高くなってしまう要因なのですが、「フラット35」という個人事業主でも審査の通りやすい住宅ローンが存在します。

「フラット35」とは、民間の金融機関が融資した住宅ローンを住宅金融支援機構という組織がいったん引き受け、そのローンを担保に資金調達を行う住宅ローンのことです。

一般的な銀行の住宅ローンでは、3期分の確定申告書を提出して、その平均世帯所得を元に審査を行います。
これに対し、「フラット35」では直近1期分の確定申告書で審査するため、前年度の所得が多ければ審査が通りやすくなるのです。

銀行などの住宅ローンは金融機関によって審査金利が異なります。
これに対して「フラット35」では当月の金利で審査するため、金利が低い今の時代にはとても有利です。

会社を設立できる

個人事業主の場合、事業は個人名で行うことになります。
もし会社員が副業で起業した場合、就業規則等で個人名での事業は認められても、会社組織を設立することは認められていないことが多いのです。

これに対し、個人事業主は会社を設立することができます。
会社を設立する場合、屋号・事務所の住所・資本金・役員などが登記されるので、個人名で事業を行うよりも社会的信用を得やすくなります。

個人事業主の場合は収入が増えるほど税率が高くなる累進課税の対象となっていますが、、会社設立した場合は法人税が課せられますが、これは原則として一定税率となります。

年間の収入が多くなる個人事業主は、法人組織を設立したほうが税制が有利になるのです。

さらに会社組織にすれば、経費として認められる金額も増えるので、節税対策としても有効となります。

これらは個人事業主が会社設立するためのメリットとなるでしょう。

個人事業主はすべてを把握する必要がある!

以上、個人事業主と会社員の比較を通じて、収入面や税金のさまざまなメリット・デメリットを紹介してきました。

会社員なら税金や社会保険料は会社がすべて処理してくれ、経費などを考えずに済みますが、個人事業主はそれらの処理をすべて自分で行わなければなりません。

個人事業主には、生活に関わるあらゆることを把握しなければならない責任が必要ですが、通勤や人間関係など会社勤めで受けるストレスを感じずに働くことができます。

どちらもメリット・デメリットはありますが、大切なことは自分にあった働き方を見つけることです。

まとめ

・個人事業主と会社員は同じ年収なら手取り額がほとんど同じ

・会社員は給与所得控除が適用され、税制面でかなり優遇される

・個人事業主は会社員に比べ住宅ローンの審査が通りにくいが、「フラット35」を活用すればマイホームも夢ではない

・高額収入を得ている個人事業主は法人組織を設立すればメリットが大きい

 

 

\ SNSでシェアしよう! /

【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報・業界イロハ|派遣会社・人材派遣求人ならパーソルテクノロジースタッフ |IT・Web・機電の派遣求人ならパーソルテクノロジースタッフのエンジニア派遣の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報・業界イロハ|派遣会社・人材派遣求人ならパーソルテクノロジースタッフ |IT・Web・機電の派遣求人ならパーソルテクノロジースタッフのエンジニア派遣の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

関連記事

  • 派遣料金の相場、内訳、仕組みとは

  • 【プレゼン技術】プレゼンテーションを成功させる資料作成のコツとは

  • 派遣社員と産休・育休の関係を知ろう 取得の条件や方法は?

  • 2か月の短期派遣。社会保険は加入する?

  • 電車遅延は連絡したほうが良い?時給は定時から発生するのか?

  • 知っているようで知らない派遣法の歴史を学ぼう

PAGE TOP