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web3.0とは?情報の信頼性担保の鍵:ブロックチェーンの仕組みとメリット

IT/Web派遣コラム この記事は約 12 分で読めます。

Webの進化により、私たちの生活はますます便利になりました。Facebookで食事の約束をし、Amazonでプレゼントを購入、Google Mapでお店へ向かい、これらすべての行動はiPhoneで解決。しかし、こうした行動が世界中で繰り返されている結果、GAFAをはじめとした大企業や一部の機関へあらゆる情報が集中していきます。

では、取得された情報はどのように管理され、活用されているのか? それを末端のユーザーが検証する術はありません。

こうしたアンフェアな課題を解決する、新たなwebの在り方として注目されているのが、ブロックチェーン技術を基盤とする「web3.0」です。web3.0が実現する未来の社会、複数のユーザーによって情報が等しく管理される状態が人々にどのようなメリットをもたらすのか、イメージしながら読み進めてみてください。

web3.0とは

web3.0とは、ブロックチェーン技術によって実現する分散型ネットワーク(Decentralized Web)のことを指します。

分散型ネットワークの大きなメリットは、「ユーザー自身がデータの所有権を持ち、かつデータの利用をコントロールできるようになる」ことです。これは、個人情報などの膨大なデータが大企業や一部の機関に集中・独占されている、現在のインターネットの「中央集権型ネットワーク」で起こっている問題を解決し、誰でも相互閲覧・検証が可能なクリーンなネットワークが構築されることを意味しています。

私たちの生活におけるさまざまな事象、行動履歴や趣味趣向は、IoTやAIなどの技術革新を通じて分析され、データへと変換されています。しかし、現在のネットワークの在り方では、生成されたデータがどう取り扱われているのか、どう活用されているのか、その正当性は担保されていないのが実情です。実際、ユーザーの知らないところで個人情報が利用されているケースはたびたび報道されており、webのデータ管理・活用に関する問題は既に表面化しています。

web3.0は、理想として語られるwebの未来ではなく、「緊急性の高い、実現されるべきwebの未来」として認識されるべき概念といえるでしょう。

webの進化の変遷

web3.0を理解するには、webの進化の歴史を知ることが近道です。いまや生活に欠かせない存在となったwebは、およそ以下の3つの時代に区分されます。

  • web1.0(基礎、一方向性の時代)
  • web2.0(双方向性、データ独占の時代)
  • web3.0(分散管理、P2Pの時代)

web1.0:基礎、一方向性の時代

web1.0は、ティム・バーナーズ=リー博士(以下、ティム博士)がWorld Wide Webを構想したとされる1989年から始まります。ティム博士は、現在のwebの基盤を形成する以下の3つの技術を発明しました。

HTML: HyperText Markup Language. The markup (formatting) language for the web.

URI: Uniform Resource Identifier. A kind of “address” that is unique and used to identify to each resource on the web. It is also commonly called a URL.

HTTP: Hypertext Transfer Protocol. Allows for the retrieval of linked resources from across the web.

引用元:Sir Tim Berners-Lee invented the World Wide Web in 1989.

HTMLはwebでの言語の役割を果たし、URI(URL)は一種のアドレス、HTTPはwebからリンクされたリソースの取得を行うために用いられます。ティム博士はこれらの技術を欧州原子核研究機構(通称CERN)内の技術者に向けて開発しましたが、1990年終わりには当時普及していたオープンインターネットでも提供され、CERN以外のユーザーもwebに招待されました。

このweb1.0のフェーズでも、ユーザー同士がメッセージのやり取りを行うこと自体はできましたが、現在のSNSのような即効性・利便性は備わっておらず、主にwebページの閲覧に使用されていました。また、閲覧できる情報は情報作成者によってのみ管理されるため、閲覧ユーザーが編集することはできません。

こうした特徴から、web1.0は「一方向性の時代」とも呼ばれます。

web2.0:双方向性、データ独占の時代

web2.0の時代は、web1.0が抱えていた一方向的な情報提供の問題、インターネット接続にかかる課金方式の問題を乗り越える形で訪れます。

webを開発したティム博士は、「お金を支払ったり、許可を求めたりせずにアクセスできる状態こそ、webの真の可能性が解き放たれる」として、1993年4月、CERNが基礎となるコードを永久的にロイヤリティフリーで使用できるようにすることを宣言したのです。このティム博士およびCERNの宣言により、世界的なwebの普及が始まります。

As the web began to grow, Tim realised that its true potential would only be unleashed if anyone, anywhere could use it without paying a fee or having to ask for permission.

So, Tim and others advocated to ensure that CERN would agree to make the underlying code available on a royalty-free basis, forever. This decision was announced in April 1993, and sparked a global wave of creativity, collaboration and innovation never seen before.

引用元:Sir Tim Berners-Lee invented the World Wide Web in 1989.

世界的にwebが普及していくなかで、ユーザーや企業は「いかにwebを自身の生活・ビジネスに応用できるか」について試行錯誤していきます。そうした動きの中で生まれたのが、ブログサービスやSNSです。

2000年前後から始まったとされるweb2.0の時代は、ブログやSNSなどにみられるユーザー同士の交流、情報の等価性に特徴があります。web1.0の時代にみられた、特定の管理者・ユーザーだけが発信者となるインターネットからの脱却がなされたフェーズといえるでしょう。

しかし、webが普及したことで、企業などの団体がユーザーの情報を一方的に管理・不正利用する問題が露呈します。情報の双方向性が確保されたと同時に、情報を「管理する側」と「管理される側」の2つが生まれてしまったのです。

web3.0では、こうしたweb2.0以前までの中央集権型ネットワークが引き起こす問題を是正するために、ブロックチェーン技術を基礎とした情報の交換に焦点が置かれることになります。

web3.0:分散管理、P2Pの時代

web2.0までの中央集権型ネットワークには、情報やシステムの管理を行う特定の管理者が存在しましたが、ブロックチェーン技術を基盤とした分散型ネットワークであるweb3.0では、特定の管理者は存在しません。複数の利用者(コンピューター)が正しい情報を等しく共有している状態となり、ユーザー情報やユーザー間の取引内容が不正に利用されたり改ざんされたりする可能性は減少へ向かいます

あらゆるモノがインターネットに接続され(IoT)、人間のようにデータ処理を行うシステム(AI)の性能も日を追うごとに向上しています。こうした技術を背景に、企業や一部の機関が膨大なユーザー情報を吸い上げ、コントロールできるようになったとき、webは果たして健全に機能するでしょうか?

このようなweb2.0以前のデータ独占状況が生み出す問題を解決する未来のwebの在り方として、web3.0は注目を集めているのです。

web3.0を理解する鍵となるブロックチェーン技術

web2.0が抱える問題は現在でも解決されておらず、さまざまな分野で生じるデータの不正利用問題の原因にもなっています。

web3.0は、web2.0がweb1.0の一方向性・特権性の問題を解決してきたように、web2.0のデータ独占・改ざんの問題を解決するものとして構想されています。web3.0について明確な定義自体は存在しませんが、その中核として大きなウエイトを占めているのが、「ブロックチェーン技術」です。

ブロックチェーンとは

ブロックチェーン技術とは、端的にいえばデータの分散管理を実現する技術です。

分散型ネットワークを構成する複数のコンピューター間で、正しい情報をチェーン(鎖)で繋いでいきます。一定期間のデータをブロック(箱)単位で記録する際に、1つ前のブロックで記録した情報が保存される(チェーンで連結される)ことが特徴で、一部のコンピューターで起こるデータの改ざんを防ぐことができるのです。

このブロックチェーン技術は、サトシ・ナカモト氏が暗号通貨「ビットコイン」に関する論文の中で提唱した基盤技術で、仮想通貨取引のインフラとして機能しています。ブロックチェーン技術においてデータ改ざんのための計算自体は可能ですが、それには莫大なコストがかかる作業が発生するため、データ改ざんを行う者は理論上現れないと考えられています。

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンの仕組みを、以下の4つの項目から確認していきましょう。

  • データのブロックをチェーンで繋げる
  • 分散型のユーザー同士が管理し合うシステム
  • ブロックは暗号化されるのでセキュリティレベルが高い
  • すべての履歴が公開されている

データのブロックをチェーンで繋げる

ブロックチェーン技術では、取引情報をブロック(箱)に記録していきますが、一定時間ごとに別のブロックへと、記録する場所が移行していきます。あるブロックに記録される情報には、「1つ前のブロックの取引情報」と「規則性のない文字列に変換されるハッシュ値(※過去のすべての取引情報を記録した値)」が含まれ、前後のブロックがチェーン上に繋がっていくことになります。

このハッシュ値には、「入力されたデータに対して不規則な値を返す」という特徴があり、少しでもデータが異なれば全く異なるハッシュ値が返ってくるため、データの改ざんがしにくいことで知られています。また、ハッシュ値は「一方向にしか変換できない」という特徴も持っているため、ハッシュ値から元のデータに戻すことはできません。

暗号通貨取引では、過去の取引情報をハッシュ値に暗号化して記録していくことで、取引情報の改ざん防止を実現しています。

分散型のユーザー同士が管理し合うシステム

ブロックチェーン技術上に形成されるネットワークでは、web2.0以前のような「特定の情報管理者」は存在せず、各ユーザー間をつなぐブロックとチェーンしかありません。

また、各ブロックには過去の取引情報を記録したハッシュ値が埋め込まれており、どこかのブロックでデータの改ざんが行われた場合、複数のユーザーで共有されている取引情報との差異が発生するため、改ざんを行っていることがすぐに検出されるのです。

暗号化されるのでセキュリティレベルが高い

それぞれのブロックには、過去の取引情報を記録するハッシュ値や、ハッシュ値を構成するナンス値(ハッシュ値の先頭に「0」がいくつも並ぶように入れる値)が記録されます。ハッシュ値は規則性のない文字列で暗号化して記録されるため、ナンス値を見つけ出すには膨大な計算量が必要となります。

すべての履歴が保持されている

複数のユーザーが取引情報の履歴を保持し、システムを維持することで、分散型ネットワークは拡大を続けていきます。特定の情報を管理するユーザーが存在せずに、すべてのユーザーが等しく分散型ネットワーク内の情報を管理していくことで、不正を防止できるのです。

ブロックチェーンのメリット

web3.0の基盤となるブロックチェーン技術には、web2.0以前のインターネットと比較して以下のようなメリットがあります。

  • 中央集権化を防ぎ、システムのダウンや管理者の独裁を防ぐ
  • データの改ざんが難しく、不正を明らかにしやすい
  • スマートコントラクトによる契約の効率化と改ざん防止ができる

web2.0以前のインターネットでは、特定の団体・機関が情報を管理していたため、サーバーにアクセスが集中した際などにシステムダウンなどの問題が起こってしまいます。また、情報管理側によるデータの改ざん・不正利用も容易で、さまざまな問題を引き起こす原因となっているのが現状です。

一方、ブロックチェーン技術を応用したweb3.0では、複数のユーザーが情報を等しく管理しているため、安易に情報の改ざん・不正利用が行えないようになっています。

また、スマートコントラクトなど「ブロックチェーン上に設置された自動化プログラム」によって、契約の執行(決済)・所有権移転(商品獲得)などが自動化され、契約の効率化と改ざん防止に寄与します。

web3.0がもたらすメリット

社会全体で俯瞰した場合、web3.0時代には以下のようなメリットがもたらされると推測されています。

  • 中央管理が不要になりサービスの利用がシームレスに
  • サーバーが大幅に安定しトラブルを回避できる
  • 情報の相互接続性が向上する
  • デバイス、OSからの開放
  • 広告やマーケティングの改善

現在、ブロックチェーン技術は主に暗号通貨取引に活用されていますが、取引情報の信頼性・透明性を担保するという特性から、さまざまな情報管理の場面への応用が考えられています。例えば、公的機関が保有する情報の一部を一般に公開することで、ユーザーは公的機関に訪れることなく必要情報を入手することができるようになるでしょう。

また、あらゆる情報が分散管理されるようになると、インターネットに接続されているさまざまなデバイスから、ユーザーは必要な情報を取得できるようになります。さらに、サーバーを経由しなくてもユーザー同士の情報通信が行えるようになるため、アクセス負荷によるサーバーダウンなどのトラブルも回避できるようになるでしょう。

他にも、多くの情報が信頼性・透明性を付与された形で公開されることによって、マーケティング活動が効率化すると考えられています。

これからのweb3.0

web3.0では、分散型ネットワークのコミュニティが社会の隅々にまで広がっていくと推測されます。IoTやAIが生活に普及し、日常のあらゆる場面をデータとして蓄積。データはブロックチェーン上で公開され、複数のユーザーが同時に管理する未来が到来するでしょう。ユーザーは取得された情報の用途が分かるだけでなく、自身で情報を管理する権限も持ち、参加するブロックチェーンのコミュニティを選択できるようになるでしょう。

また、中央管理者がいないため、情報は常に発信者と受信者の間で正しい情報で在り続けます。誰かが不正を働き情報を改ざんしたり、悪用したりすることは、ブロックチェーン上では実行できなくなるのです。

まとめるならば、web3.0が広く普及した社会とは、情報の正確性が担保されたクリーンな経済活動が行える社会といえるでしょう。

まとめ
  • web3.0とは、ブロックチェーン技術によって実現する分散型ネットワークのこと
  • 分散型ネットワークのメリットは、「ユーザー自身がデータの所有権を持ち、かつデータの利用をコントロールできるようになる」こと
  • web1.0(基礎、一方向性)、web2.0(双方向性、データ独占)に対し、web3.0は「分散管理、P2Pの時代」
  • ブロックチェーンのメリットは「中央集権化の防止」「データ改ざんの防止・予防」「スマートコントラクトによる契約の効率化」
  • web3.0が広く普及した社会のメリットは「サービスのシームレス化」「サーバートラブルの回避」「情報の相互接続性(透明性)」「デバイス・OSからの解放」「広告・マーケティングの改善」

 

 

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