【プレゼン技術】プレゼンテーションを成功させる資料作成のコツとは
プレゼンテーション(以下、プレゼン)は、商品の説明や企画会議、研修に限らずビジネスのあらゆる場面で行われ、経営者はもちろんすべてのビジネスパーソンに必要とされるスキルです。
自分の意見を聞き手に理解してもらうためには、何よりもわかりやすく伝えることが大切です。
しかし、どんなプレゼンやプレゼン資料が相手に伝わりやすいのかわからなかったり、たくさんの人の前に立つと緊張してしまったりと、苦手意識を持っている人は少なくありません。
この記事では、プレゼンを成功させるために必要な資料作成のコツを解説すると共に、話し方や緊張を緩和する方法など、差がつくポイントについても紹介します。
プレゼンスキルは、日本企業だけでなく外国企業とのビジネスの場においても重要なため、ぜひ参考にしてみてください。
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プレゼンテーションを成功させる3要素
プレゼンを成功させるには、3つの重要な要素があります。
【資料】
聞き手の手元にわたるレジュメやパワーポイントなどの資料は、プレゼンを助けてくれる貴重なアイテムです。
提案を視覚的に訴えることができるので、一目で理解できるデザインが好ましいといえます。
【話し方】
話し方は、プレゼンそのものの印象を左右する、とても重要な要素です。
内容が充実したものであっても、話し方で損をしている人はたくさんいます。
聞き手の心をつかむような話し方がポイントです。
【質疑応答】
質疑応答は、プレゼン内容の理解をより深める働きを持っています。
質問に対しての適切な答えを返せないと、プレゼン全体の説得力が低下して、失敗に終わってしまうことも少なくありません。
あらかじめ参加者からの質問を想定するなど、準備をしておくことで、うまく対応することができます。
魅力的でわかりやすい資料の作り方
わかりやすい資料はプレゼンを成功へと導きます。
聞き手を満足させる魅力的な資料を作るためのコツを解説します。
テーマを明確に
プレゼンのテーマを資料に記載しておくことで、聞き手に伝わりやすくなります。
あらかじめ明確に示しておくべき内容として、次の2つが挙げられます。
- プレゼンのタイトル
- プレゼンの目的
テーマを明確にすることで、プレゼンの方向性がイメージしやすくなります。
目次・大枠を作る
目次・大枠を作ることで、プレゼン全体の流れを把握することができます。
さらに、自らの主張がぶれるという事態を避けることもできるでしょう。
写真・図・グラフを活用する
文字ばかりの資料は、退屈で難解な印象を与えてしまうことがあります。
写真や図を利用することで、言葉でうまく説明できないものを、視覚的に伝えることが可能です。
複雑な数値の羅列は、一目では理解しづらいものですが、グラフによって視覚的な情報に変換することで、わかりやすく伝達する効果があります。
盛り込みすぎない
プレゼンで伝えたいことがあると、テキスト、写真、図、グラフなど、資料にたくさんの情報を盛り込んでしまいがちですが、度がすぎると聞き手は読むことに集中してしまい、肝心のプレゼンを聞いてくれません。
資料は要点が伝わる最小限の内容に抑えて、詳細は口頭で説明しましょう。
期待感を与える
「ここだけの話」というように、秘密を共有するような表現を使うと、聞き手の注意を引きつけ、期待感を与えることができます。
そのような前置きを経て話した内容は、聞き手に対して満足感を与えることができ、高評価につながる可能性があります。
説得力を持たせる
プレゼンに説得力を持たせるために、数字の情報を提示するとよいでしょう。
具体的な数字は、絶対的な証拠になります。
数字データは、グラフや表とも相性がよいため、積極的に使っていきましょう。
聞き手を魅了する話し方
プレゼンにおいて、内容や資料作りと並んで重要となるのが「話し方」です。
聞き手を夢中にさせる魅力的な話し方について、解説していきます。
テンションとトーン
プレゼンの場では、快活に振る舞うよう心がけましょう。
表情を明るくして、身振り手振りを交えながら話します。
声は大きく、伝える意志をもって一言一言はっきりと話しましょう。
ボソボソと小さな声で話してしまうと、内容が伝わらず、聞こうとしてくれる相手に負担をかけてしまいます。
まずは結論から
話の構成としては、結論を先に述べるようにしましょう。
結論から話すことで、「なぜそのような結論に至ったのか」という聞き手の興味を引くことができます。
結論の根拠となる部分から話しはじめると、聞き手の集中が最後まで持たない場合があります。
ちなみに、構成作りの段階では、発表者ツールである「フレームワーク」を使うと便利です。
フレームワークとは、当てはめるだけで説得力のあるプレゼンができる構成作りのツールのことをいいます。
たとえ話と事実に基づく話をする
抽象度の高い話をするときは、たとえ話を盛り込んで、聞き手の頭の中に具体的なイメージが広がるように伝えましょう。
ただし、わかりやすい内容にしようとして、たとえ話を多用してしまうと、話の軸がぶれることもあるため、最後には事実に基づく話をしっかりと強調しておくことが大切です。
上手な質疑応答の切り返し
プレゼンが一通り終わり、一息つきたいところではありますが、そこで待ち構えているのが、質疑応答の時間です。
ここでは、もらった質問に対しての返答の仕方を解説します。
質問を想定する
あらかじめ、くるであろう質問に対しての回答を用意しておくことで、安心して対処することができます。
質問が自分で思い浮かばないという場合は、家族や友人にプレゼンを見せ、質問してもらい想定しましょう。
また、プレゼンに何度も登場するキーワードは、何も見ずに説明できるようにしておくことが理想です。
主張を認める
質疑応答の場面では、自らの主張を交えて質問してくるタイプがいることもあります。
なかには、プレゼン内容を全く理解できていないような、的外れの質問もあるかもしれません。
そんなときには、質問者の主張をいきなり否定するのではなく、一旦認めたうえで回答するようにしましょう。
相手の意見にも理解を示すことで、感情的なやり取りを避けることができます。
一度持ち帰る
再度プレゼンを開催する機会がある場合には、無理に回答する必要はありません。
答えられない質問に対し、その場しのぎの回答をするよりも、一度持ち帰りしっかりと内容をまとめてから、改めて回答すればよいのです。
質問がない場合は…
聞き手からの質問が全く出ない、ということもあるかもしれません。
そんなときは、事前に想定していた質問を自ら提示し、解説する形を取るとよいでしょう。
聞き手の理解がさらに深まります。
緊張は最大の敵【リラックス法】
入念に準備をしていたのに、緊張のせいで満足なプレゼンができなかった…という経験がある人は少なくないでしょう。
また、緊張から「えー」「あー」「えっと」といった言葉を無意識に多用してしまうこともあります。
一度ご自身のプレゼン動画をチェックして、意識的に改善しましょう。
ここでは、プレゼンで最大の敵ともいえる緊張を緩和する方法について解説します。
呼吸を整える
深呼吸は、緊張を緩和する方法として多くの人たちが取り入れています。
緊張したときには、自律神経の一つである交感神経が活発になります。
緊張状態を解くためには、リラックス時に優位となる副交感神経の働きを高めることが大切です。
腹式の深呼吸は、副交感神経の働きを高め緊張を和らげます。
ちなみに、胸式呼吸は交感神経の働きを高め、かえって緊張を促すので注意しましょう。
音楽を聴く
音楽を聴いて緊張を緩和させる方法は、世界で活躍するプロアスリートの人たちも実践している定番の方法です。
聴く音楽は、自分にとって心地良いものを選びましょう。
自分が集中できて、緊張がほぐれるものであれば、静かな曲でも盛り上がる曲でも構いません。
アイテムに頼る
思い出の写真やお気に入りのアクセサリーなどのアイテムを携帯し、必要なときに取り出して緊張を緩和させるという方法があります。
たとえば、学生時代の部活動で使っていた思い出の品など、やる気を引き出してくれるようなものがよいでしょう。
プレゼンテーションの成功は最大限の準備をすること
プレゼン内容・構成決めやプレゼン資料作成、質疑応答の対策など、プレゼンの半分以上は事前の準備で決まるといっても過言ではありません。
特に、資料・スライド作成では、目次・大枠の作成や写真・図・グラフの使用など、基本をしっかりと押さえていれば、プレゼンのわかりやすさが格段に上がります。
最大限の準備を整え、自分のメッセージを相手にしっかり伝えることを意識して本番に臨みましょう。
- 上手なプレゼンは社会人が身につけておきたいスキル
- プレゼンを成功させるための要素は、資料・話し方・質疑応答の3つ
- 図やグラフを使うことでわかりやすい資料となる
- プレゼンでは明るくはっきり話すことを意識する
- 質疑応答の対策は事前に質問を想定しておくこと