ITエンジニアは「副業」するべき?副業の探し方や注意点も紹介します!

ITエンジニアは副業をするべきか──。
その答えは一人ひとり異なります。
しかし、これからの時代背景を考えた時、ITエンジニアは「副業することを社会から大いに求められる職種」と言えるかもしれません。
また、他の職種と比べて業務の内容から見ても副業への適性が高いと思います。
本記事ではその理由を解説しつつ、副業の探し方や実践する際の注意点まで掘り下げていきます。
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ITエンジニアが副業に向いている理由とは?
今後、社会からの要請がますます高まる
ITエンジニアが副業に向いているかを考えるには、まず、ITエンジニアを巡る仕事の環境が今後どうなっていくかを考えてみる必要があるでしょう。
第4次産業革命(インダストリー4.0)が進行中の今、IT等の最新テクノロジーを利用した業務効率化の波は、業種や規模を問わず、あらゆる企業や組織、団体に押し寄せています。
例えば、農業や漁業などのこれまでITと無縁だった産業にも、テクノロジーを導入して生産性向上を図るケースが増加。
人口減少や少子高齢化による労働人口不足といった目の前に迫る社会課題を鑑みると、企業が生き残るためにITを活用することは今後ますます避けられないものとなっていくでしょう。
そのような社会の担い手となるのがIT人材。
しかし、その需要の高さを考えると、供給の見通しは厳しいものとなっています。
経産省が2016年に行った調査によると、それまで基本的には右肩上がりだったIT人材の供給量が19年の約92.3万人をピークに減少に転じ、30年には約85.7万人になると予測されています。
一方でIT人材の需要は年々増加を続け、同年には最大でおよそ79万人もの需給のギャップが生まれるとする予測もあります。
つまり、これから一人のIT人材に期待される役割は、質・量ともにますます高まっていくことが予想されるわけです。
ITエンジニアの業務特性も副業向き
社会からの要請が高まることを負担と感じる人もいるでしょう。
当然ですが、このような状況をどのように捉えるかは個々人の自由。
ただ、ITエンジニアは、その他の職種に比べ副業と好相性と言えます。
それはどういうことでしょうか。
ITエンジニアが、副業として最も効率的に収入を得られるのは、ITの専門技術を生かすことのできる仕事でしょう。
そして今、IT業界は人手不足の状態にあり、新たな仕事の担い手を求めています。
ITエンジニアであれば、そのスキルは本業で習得済み。
つまり、副業においても、本業で培ったスキルの横展開で仕事をしていけるケースが多いと考えられるわけです。
また、仮に新たなスキルの習得が必要となった場合も、時代の変化としっかり向き合ってスキルを磨こうというITエンジニアなら、そのような状況を抵抗なく受け入れられる人も多いでしょう。
その上、PCや通信環境さえ整っていれば、場所や時間を選ばずに業務を行えるという点もポイントです。
ITエンジニアが実践する副業
自分にとっての日常が仕事になる
では実際、ITエンジニアの副業にはどのような種類の仕事があるのでしょうか。
ITエンジニアに限らずあらゆる求職者たちの副業探しのツールとして広く活用されているクラウドソーシングのサイトをのぞくと、実に多様な案件があることが分かります。
単にプログラミングといっても、全くの新規開発の他
- 既存プログラムの改修やカスタマイズ
- システムの部分開発
など、そのニーズは多岐にわたります。
また当然プログラミング以外も
- 設計書や仕様書の制作
- 指定されたサイトを仕様書に基づいてチェックするテスター
- プログラミング初心者に対するオンラインコーチ
- 業界動向や転職体験談についてのライティングおよびエンジニア系ブログのライター
など、案件はバラエティに富んでいます。
このようにITエンジニアは、日常業務そのものが副業になるだけでなく、日常業務で得た経験の切り取り方を変えてアウトプットすることで、より多くの種類の副業を行っていけるわけです。
そうして仕事の幅を広げながら新たに身につけたスキルは、本業でも大いに役立つことでしょう。
クラウドソーシングに加え、派遣で副業探しも
では、多種多様な副業の中から自分に適した仕事をどこで見つければ良いでしょうか。
先に例として挙げたクラウドソーシングの活用は、特に副業初心者にはおすすめです。
副業を始める際は、まず業務内容や納期などに無理がないものを選び、自分自身を副業に慣らし、ペースをつかんでいくのがいいでしょう。
確実に完了できるサイズ・内容の仕事を選択することで、自分が副業や、個々の仕事に適性があるかを見極めるためにも、これは重要なポイントです。
その点、小さいものから大規模なプロジェクトまでバラエティ豊かな案件が集まっているクラウドソーシングは、初心者に適した入り口と言えるでしょう。
その他、仕事関係の知人から紹介された案件を受けるという形で始める人も多いようです。
ITエンジニア一人ひとりのスキルは見えづらく、またクオリティや納期への意識、あるいは業務の進め方などにも個性がありますから、その仕事ぶりを知っている人の紹介で仕事が連鎖していくのはうなずけます。
また近年は、派遣会社も多様化する企業・エンジニア双方のニーズに答えられるよう、サービスを拡充しています。
企業の開発サイクルが短期化する中、短期、単発、業務委託ニーズも増加。
エンジニアの自分らしい働き方やキャリア実現を目指すパーソルテクノロジースタッフでは、週に数回、数時間だけといった求人案件を拡充しています。
派遣は、個人で副業先と雇用契約や業務委託契約を結ぶケースに比べ、勤務時間や給与、待遇などの条件面を事前に確認しやすいというメリットもあります。
副業探しの際には、選択肢の一つとして考えてみるのもいいでしょう。
副業する際の注意点
所属元のルール、本業とのバランス、確定申告も
国が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表した2018年は副業元年と呼ばれ、それ以降副業を解禁する企業は徐々に増え始めています。
ただ、副業を許容するかどうかはあくまで企業それぞれが判断すること。
会社として解禁したい方針であっても、まだルールとして成り立っていない可能性もあります。
副業を始める前に、まずは自分の所属元の規則を今一度確認することは必須でしょう。
その上で、副業する人に欠かせないのは、自分に処理できる業務範囲やスケジュールなどをきちんと把握する自己管理能力です。
仮に副業を解禁している企業であっても、多くは本業に支障をきたさない範囲などと限定しているはずです。
あくまで本業あっての副業であることを意識し、自分の余力の範囲で処理できる副業を選択しましょう。
また、確定申告も忘れてはいけません。
会社勤めであれば会社が代行してくれていますが、副業による所得が20万円を超えた場合は、自分で確定申告を行う必要があります。
また、仮に所得が20万円以下であっても、医療費控除を受けるためなど別の理由で確定申告する場合は、副業による所得の記載が必要になることも覚えておきましょう。
派遣での本業×副業のメリット
本業を派遣にすると副業がしやすくなる
ITエンジニアが副業と好相性である理由について書きましたが、実は副業を実践しているITエンジニアは、その他の職種に比べて少ないのが現状です。
パーソルテクノロジースタッフが2019年3月に行った調査によると、副業を実践しているITエンジニアは6.6%で、その他の職種の11.0%に比べて4.4ポイントも低いという結果になりました。
ITエンジニアに副業が広がらない大きな理由の一つが「時間的余裕がない」から。
そこでおすすめしたいのが本業を派遣にした上での副業の実践です。
副業する際の注意点でも触れたように、副業を実践する上では本業とのバランスが大切ですが、繁忙期など本業の業務量がなかなか読みづらいというITエンジニアも多いはずです。
そんな時、基本的には業務量や退勤時間をきっちり管理できる派遣であれば、どれくらいの時間を副業に割り当てることができるかという計算がしやすくなります。
さらに、パーソルテクノロジースタッフでは、自分の能力やキャリアプランを把握した上で仕事を提案してくれるキャリアアドバイザーが、副業探しの相談に応じますし、就業後のフォローも充実しています。
派遣を本業とすれば、副業のメリットの最大化が期待できるのです。
ITエンジニアの場合、近年では派遣社員の待遇が正社員に匹敵、もしくは上回るような案件も多くなってきました。
副業を始めたいからまずは本業を派遣にしてみる──。
そんな職業選択がスタンダードになる未来は、そう遠くないかもしれません。