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音声から自動で文章を作成!「内視鏡検査 所見入力システム Voice Capture」が医療を変える?

今年発表された「内視鏡検査 所見入力システム Voice Capture」は、テクノロジーが私たちの生活にどのような変化をもたらしてくれるのかをしっかりと指し示してくれる製品。

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内視鏡検査時の業務を大幅に改善する Voice Captureは、医療業界全体、引いては私たちの健康に大きな影響を与えるポテンシャルを持っています。

Voice Captureとは、どのような変化をもたらす製品なのか?
この製品は、私たちの生活にどのような影響を与えるのか?

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Voice Captureの広報・開発を担当する レイシスソフトウェアーサービス株式会社中村健一さんに、製品の魅力や今後の展望について詳しく伺いました。

テクノロジーで内視鏡検査の負担を削減!

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まずは、製品の全体像について。
ハードウェアとして主要な装置は、音声入力マイク、所見入力用タブレットPC、問診入力用タブレット、キャプチャ装置、サーバ用PCの5つ。 それぞれを連携させるソフトウェアが搭載されており、これらが一体となり音声入力所見作成と問診票作成の2つの機能を生み出しています。

まずは、音声入力所見作成の機能とそれを実現する仕組みについて、中村さんに詳しく伺いました。

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従来の内視鏡検査では、検査と所見の作成は別々の作業でした。検査が終わった後に医師が所見を作成するため、非常に手間がかかっており、検査後の入力にもやや正確性に欠ける場合がありました。所見作成の手間を省き、正確性も担保するのが音声入力所見作成機能で、部位、病名、性状処置などを声に出すだけで、所見を作成することができます

内視鏡検査を行う際、医師の両手は機器の操作で塞がっているため、所見を作成することができません。
声を認識して所見を作成するシステムを導入することで、検査終了と同時に所見作成を完了させることができます。

rasis-soft_5.jpg ▲音声入力を利用して検査している様子、作業しながら耳にかけたマイクが単語を認識して所見が入力される。画面の下に映っている青背景の画面が所見用タブレット。

Voice Captureの音声入力の特徴は、システム内の辞書に登録された単語に反応して、自動で文章を作成するところ。単語を発話すれば、それが文章となって所見に記入されます。

Voice Captureには、内視鏡検査に必要な数千単語を網羅した辞書が登録されています。その辞書に登録された単語を発話すると、システムが自動で解釈して文章にしてくれます。例えば『盲腸』『大腸ポリープ』『3ミリ』という単語を医師が発話したとき、システムが自動で『盲腸に3mm大の大腸ポリープあり』という感じで、単語と単語の間を補ってくれるんです

システムにあらかじめ文章のパターンをプログラムしておくことで、誤りのない文章作成を実現しました。システムが作成した文章は、サーバPCに保存され、医師用と患者用の2種類の所見用紙を出力します。

続いて、Voice Captureのもうひとつの機能「問診票の作成」について。
こちらは、音声入力を使用せず、タブレットに患者さんが直接タップ操作で使うシステムです。

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病院に行った際に作成する問診票を専用のタブレット端末で作成します。この機能は、患者さんが入力しやすい画面デザイン・インターフェースで設計されており、入力された問診データに医師・看護師側で使用薬剤等の追加情報を入力できます。また、最終的にサーバPCで問診票として出力することもできます。

さらに、画像キャプチャ機能を搭載しており、検査中の画像も問診票、所見と一緒にまとめておくことができます。

rasis-soft_7.jpg ▲画面に現れる設問に答えていく。画面を指でタップするだけの簡単な操作。※問診票に記載されている氏名は架空のもの。

このように、検査・治療に必要な書類の作成を効率化し、自動でデータベース化できるのが、Voice Captureの魅力。内視鏡検査の工程が大幅に削減され、より多くの検査が行えるようになりました。

現場の人間にしかわからないような、かゆいところにも手が届くシステムは、どのようにして開発されたのでしょうか?
Voice Captureの開発過程について伺いました。

ドクターとの連携で、医療業務を大幅に改善するシステムを構築

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Voice Captureを開発することになったのは、医師からの相談がきっかけ。代表の小野さんが、知り合いの医師と話をしているときに「音声で所見を作成できるシステムがあると便利」という相談を受け、開発がスタートしました。

当初はペダルのようなものを足で踏んで入力するなど、いくつかのアイデアがありました。試行錯誤を行う中で、音声入力がもっとも医師の負担軽減を実現できることがわかって、音声だけで所見を作成できるシステムを開発することになったんです

医師からの相談で始まったVoice Captureの開発は、完成までには3年以上の時間を要しました。
開発過程の中でも、エンジニアがもっとも手を焼いたのは音声入力の開発。

発話された単語をシステムに正確かつスピーディーに理解させる必要があり、精度を高めるために試行錯誤を凝らしたといいます。

rasis-soft_9.jpg ▲デモのマイクで実演してくれる中村さん。メガネ型のウェアラブルデバイスから、より軽量なピンマイクに変更。マイクをマスクに装着する人もいれば、シャツの襟につける人もいるという。

音声入力の精度向上には、ハードウエア(マイク)もソフトウエア(音声認識エンジン)も、とても重要です。 マイクの種類を変えたり、音声エンジンをチューニングしたり、テストを繰り返し認識精度の向上を模索しました。現在のハードウエアは、メガネ型のウエアラブルデバイスではなく、Androidスマートフォンとピンマイクで構成されています。

現在採用している音声認識エンジンでは、声質やイントネーションに左右されることなく、正確に単語を理解できます。さらに、雑談な検査中のノイズにも惑わされることなく、所見の作成に必要な単語のみをしっかり聞き分けることができます。

3年以上の開発期間を経て、内視鏡検査の現場で使えるまでに精度を高めてきたVoice Capture。
とはいえ、まだまだ課題は残されていると中村さん。

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現在の課題は、病院で利用されている電子カルテや内視鏡ファイリングシステムとの連携。それらのシステムと連携することで、内視鏡検査における総合的な利便性を向上させることができます。

現在、電子カルテやファイリングシステムのメーカーと連携に向けて調整中。
製品化が実現した現在も、さらなる進化のためにアップデートを続けています。

内視鏡検査のスタンダードから、医療業界を変えるシステムへ

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今後の目標は、内視鏡のみならず、他の診療科でも利用できるシステムにすること。
手を使わずに音声で操作でき、検査と同時に所見を作成できる」というメリットは、さまざまな検査に応用可能。
精度を上げながら、内視鏡以外の検査に対応するシステムを作り、医療全体の業務改善に役立てていきたいと中村さん。

学会や展示会でもかなりの反響があり、課題となっている既存システムとの連携が実現すれば、ユーザーが飛躍的に増える可能性があるといいます。

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電子カルテやファイリングシステムとの連携実績がまだ少ないことがネックになっていて、それさえクリアすれば利用してくれる病院は増えていくと思います。既存システムとの連携を図りつつ、その他の診療科での応用につなげていきたいですね

また、日本消化器内視鏡学会が定めるJED(Japan Endoscopy Database)に準拠したデータベース構築にも、VoiceCaptureは対応。

患者さんの周辺情報や所見情報は、医師や施設によって、表現・記録する文言が異なる場合が多いため、内視鏡分野における大規模データの収集・解析を行うことは困難でした。この実状に対し、日本消化器内視鏡学会は、日本全国の内視鏡関連手技・治療情報を登録し、集計・分析することで、医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指した、JED(Japan Endoscopy Database)プロジェクトを開始しました。VoiceCaptureは、学会と連携しながら指定されたフォーマット(JED)に準拠したデータベース構築ができるようにアップデートを行っています

音声入力される所見によって、学会が定める形式のデータベースが構築されるため、後で別途に作成する必要はありません。

このような、医療の業務改善によってメリットを受けるのは、医師だけでなく検査を受ける患者さんも同様です。医師の業務効率を上げることで、より多くの方々が検査を受けられるようになり、病気の早期発見など、間接的に私たちの健康にも貢献します。

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Voice Captureは、医療を変え私たちの健康を後押しする、大きなポテンシャルを秘めた製品です。

テクノロジーは、社会のニーズと一致することで初めて意味をなすもの。だからこそ、テクノロジーとニーズをつなぎあわせるエンジニアは、社会にとって必要不可欠な存在です。

エンジニアたちの絶え間ない試行錯誤によって、今後も進化していくVoice Capture。
その進化から、今後も目が離せません。

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