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【ワーケーション×派遣エンジニア】ストレス軽減や生産性向上などの成果も。

2021年01月08日 レポート

以前より進んでいた働き方改革に加え、新型コロナウイルスの流行に伴うリモートワークの普及により「ニューノーマル」な働き方として注目されているワーケーション。「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地などで休暇をとりながらリモートワークを活用して働く過ごし方のことです。

宮崎県日向市が主催する「ワーケーションオフィス調査事業」では、2020年11月にエンジニアをターゲットにした仕事紹介付きワーケーション実証実験が行われました。今回参加した実験参加者は13名。パーソルワークスデザインが運営を行う施設に1~2週間滞在しながら、パーソルテクノロジースタッフが首都圏・東海・関西エリアの企業から獲得した派遣またはフリーランスの案件に就業しました。

住む場所か、やりたい仕事か。
リモート派遣なら、両方を実現できる。

今回のワーケーション実証実験の企画・実現に関わったパーソルテクノロジースタッフの営業担当の仲地は、4年前の出産を機に「地元・宮崎県に戻って子育てをしたい」と考えていましたが、仕事の面で難しさを感じていました。

仲地「企業と個人を顧客に持ち、両者のマッチングを通して互いの可能性を創出できる派遣営業の仕事にやりがいを感じているので、宮崎県でも同じように二者のマッチングに関わることができる仕事を探しました。しかし、宮崎県は企業数も人口も東京よりも少ないため、当然ながら東京ほどマッチングの選択肢は多くはありません。県内での企業と個人のマッチングに限定してしまうと、自分がやりがいを感じているマッチング機会やそこから生み出される可能性が狭まってしまうように感じました。また給与水準も東京と異なるので、年収が大幅にダウンしてしまう現実にも躊躇しました。『地元に住みたい』という想いはあるけれど、それと引き換えに何かを諦めることはしたくないと感じ、何か方法はないだろうかと模索していました」

そんな時に、仲地は同郷であるパーソルイノベーションの社員と話す機会があり、「時間と場所を自由に選択できるはたらき方を実現したい。まずは宮崎県でその取組をスタートしたい」という話を耳にします。

仲地「同じタイミングで、パーソルテクノロジースタッフでもリモートワークでの派遣エンジニア活用を検討していました。5月の緊急事態宣言以降、コロナ禍でリモートワークに切り替わっているITエンジニアが大勢いたため、派遣先企業の許可さえいただければワーケーションも実現可能です。自分らしいはたらき方や柔軟な経験を求めて『派遣』という働き方を選んでいるエンジニアにとって良い経験になるでしょうし、これを機に住みたい場所でやりたい仕事ができる社会を作る第一歩になると思い、社内調整を行い、当社エンジニアが参加できないか提案しました」

いざ、という時に出社できなくても本当に大丈夫か?
コロナ禍で移動を煽る行動に繋がらないか?

9月にエンジニアを募集の告知を出すと、派遣希望やフリーランスのエンジニアから多くの問い合わせが寄せられ、100名以上から応募がありました。

その後、応募があったエンジニアにマッチングする企業を探していきました。既に就業中のエンジニアには就業中企業へのワーケーション参加許可を、新規登録のエンジニアの場合はマッチングした企業でワーケーション実証実験への参加したい旨を説明しましたが、想像以上に企業調整は難航しました。

仲地「コロナ禍で自宅からのリモートワークになってはいましたが、『いざ』という時に出社できない距離的不安や、自宅ではなく大勢の方が出入りするワーケーション施設ということへのセキュリティリスク、万が一の際のレピュテーションリスクを懸念されるケースもありました。社会的意義の高さについては共感・ご評価いただいたものの、前例が少ない実験的な取り組みへの参加については見送りたいとする企業が半数以上を占めました」

また、パーソルテクノロジースタッフ内でもコロナ禍で地域や都道府県を跨いだ移動の是非が問われ、多くの企業が出張なども制限を行っている中で、「宮崎県まで移動を促してよいのか?」という議論がありました。しかし、これまで以上にリモートワークの重要性が見つめられている今だからこそ、最大限の注意を払って今回の実証実験に参加する意味があるという判断に至り、様々な感染対策を行ったうえで予定通り実施することになりました。

ワーケーションでは、休憩の質が上がりストレスから解放された。
業務の集中力が高まり、作業が1カ月分前倒して進行できたケースも。

実証実験は、就業先企業から許可をいただいた7名の派遣エンジニアと、6名のフリーランスエンジニアが1~2週間ほど参加し、週に20~40時間程度の勤務を行いました。
勤務する場所として提供されたのは、日本有数のサーフスポットである金ヶ浜にある施設「STAIRS OF THE SEA」。開放的なスペースで海と空を眺めながら仕事をすることができる環境で、実証実験後のアンケート調査では参加者の多くが「はたらく時間は短くなり、集中力が高まったことで生産性が向上した」と回答しました。

 
 
 

参加したエンジニアの感想

「最近はずっと自宅で仕事していたので、視界は一日中家の壁かPCのモニタ画面で息が詰まることもありました。ワーケーション参加中は顔を上げると海が広がっているし、仕事中も心地よい海風を感じることができ、ストレスから解放されました。また他のエンジニアと交流できたことも良かったです。指揮命令者やチームとのやり取りもスムーズで、チームの人には事前に報告していなかったので、自分がワーケーション中であることもオンラインミーティングの際に話すまで気付かれませんでした」

「ワーケーション中は、本来のスケジュールよりも1カ月分前倒して業務が進みました。休憩時間に海を見て気分転換したり、他のエンジニアの方から参考になる話を聞いたり、共通の技術領域について情報交換ができることも多く、非常に質が良い休憩をとることができたので、メリハリがついて作業時の集中力が高まったと思います。想定外の成果でした」

また、休日は日向市が主催する観光ツアーや地元の方との交流会、サーフィン体験などにも参加しました。

 

滞在する場所と仕事の両方を実現できる社会へ
ワーケーションを通じて、様々な自己実現の形の可能性を拡げる

仲地「今回の実証実験では、就業施設の課題などは見つかりましたが、企業側との問題はほとんど発生しませんでした。自宅でのリモートワークや今回のようなワーケーションのように、離れて仕事をするうえでは、指揮命令者やチームメンバーとの物理的距離はそれほど問題ではありません。距離よりもエンジニアのコミュニケーション力や、一人で仕事を進められるスキルが重要です。それらを保有している方であれば、ワーケーションは派遣エンジニアでも実現可能だということの確認ができました。 今回の実証実験は成功でしたが、ワーケーションを通じて地方自治体と参加する側両方の機会や成果を最大化するためには、自治体と参加者の歩み寄りも重要だと感じています。 今回は地元の方との交流や観光機会などワーケーション中の方を受け入れ、地元を知ってもらうための様々な機会づくりをしていただきました。また、参加者側もただ働く場所を変えただけではせっかくのワーケーションで得られるものは少なくなってしまいます。主体的にその土地や同じ空間にいる人に興味・交流を持つことで良い経験に繋がるはず。次年度以降の宮崎県日向市との取り組みはもちろん、今回の取り組みを受けて、他の自治体からもお問い合わせをいただいているので、滞在したい場所、住みたい場所に居ながら、やりたい仕事を諦めなくてよいような社会づくりに今後も取り組んでいけたらと思います。」

今回の取り組みについて、宮崎県日向市のご担当者様からもコメントを頂戴しました。

コロナ禍で「都市から地方」へと目が向けられる中、今回のワーケーション実証実験では、課題とともに今後の大きな可能性を感じることができました。セキュリティリスク等の課題解消に向けては、われわれ行政も全力で取り組んでいきます。今回の参加者の前向きな意見を参考に、パーソルの皆さんとしっかりと検証を重ね、何度でも日向に帰ってきたくなるような日向市版のワーケーションモデルを構築していきたいです。

今後もパーソルテクノロジースタッフでは、エンジニアの多様なはたらき方や自己実現に向けた様々な取り組みを行ってまいります。

本件に関するお問い合わせ

パーソルテクノロジースタッフ株式会社
ブランディンググループ
pr_techstaff@persol.co.jp