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社内SEの年収

社内SEの平均年収は上図の通り、521万円(求人ボックス調べ)となっています。日本の平均年収と比較すると高い年収となっており社内SEの需要の高さが伺えます。実際、求人件数の推移を見ても2022年から2023年にかけて一貫して上昇しているため、社内SEの需要は高まっていることがわかります。一方で、システムエンジニアと比較すると社内SEの年収は低めであるため、システムエンジニア程の需要はないことがわかります。

社内SEとは

社内SEは、企業内でシステム全体の運用や管理、ユーザーサポート、改善、セキュリティ対策など幅広い業務をこなします。 主に自社組織に対してサービスを提供するような形になりますが、会社の円滑な業務を支える重要な存在となっています。

社内SEの仕事内容

社内SEの仕事内容についても詳しく解説します。

システム企画

自社の経営戦略に基づいた、システムの企画を行います。企業内には、業務効率化やコストカット等の様々なIT課題があるため、それらを解決するためのシステムの導入を検討します。

システム開発

システム企画を基にシステムを開発します。システム開発は、自社でやる場合とアウトソーシングする場合があります。社内SEが担当する場合は、設計、開発、テストを行います。

システム運用・保守

システムの開発後は、運用と保守も行います。システム障害や脆弱性の改善を行い、システムトラブルを防ぎます。企業として社内システムの故障は業務に支障をきたすため重要な役割を担っているといえます。

社員の問合せ対応

システムやITに関連するヘル対応としても役割を果たします。社内システムの操作方法等についての問い合わせ対応を行います。

他職種と社内SEの年収比較

こちらが社内SEと他職種との年収比較になります。やはり、社内SEはベンダーと比較したときに求人数が少ないということもあり、年収面での待遇は他職種と比較して低いのかもしれません。また、社内SEの欠点として、雑務が多いという事例もあるため、雑務が多くなるとその分年収の待遇も少なくなってしまう場合があると考えられます。

社内SEが年収を上げるには

社内SEが年収を上げるためにはどのような方法があるのでしょうか？本記事では下記の3つの方法を紹介します。

スキルアップ

1点目は、スキルアップになります。社内SEに限らず、全てのITエンジニアはスキルとその人の市場価値は大きく相関しています。そのため、スキルを上げることは、市場価値を高め、結果として年収を上げることに繋がります。社内SEの年収を上げるために必要なスキルは多々あるため後ほどご紹介します。

資格の取得

2点目は、資格の取得になります。これもまた全てのエンジニア職に該当することですが、社内SEのスキルを証明するための手段として資格の取得は有効です。例えば、マネジメント能力の高さなどは、定量的に表すことが難しいため、アピールの材料として資格の取得は利用できます。資格取得により、結果として市場価値を高めることで年収を上げることができるでしょう。

キャリアチェンジ

3点目は、キャリアチェンジになります。キャリアチェンジは具体的には転職、フリーランスなどがありますが、どちらも年収を上げるのに有効な手段といえます。ただ、キャリアチェンジを成し遂げるためには、経験・スキルが必要となることが多いため、ハードルは高いといえます。

社内SEが年収を上げる方法①「スキルアップ」

年収を上げる方法の1つ目は、「スキルアップ」です。社内SEが年収を上げるために身に着けるべきスキルは3つあります。

コミュニケーション能力

社内SEとして年収をアップするためにはコミュニケーション能力も必要です。コミュニケーション能力の中でもとりわけマネジメント力が重要です。システム開発・システム企画といった上流工程を担うためには、チームをまとめあげるリーダーシップが必要になるためマネジメント力を磨くことが重要です。

ロジカルシンキング

社内SEとして、システムの企画を行う際に、経営課題を特定しどのようなシステムが必要なのかを立案できるようになるためには、ロジカルシンキングができなくては経営者を納得させることはできません。また、社内SEが年収を上げるためにはより上流の工程である、システム企画・設計に携わる必要があります。そのため、ロジカルシンキングは年収アップのために必要なスキルといえます。

システム開発スキル

自社のシステムを開発するためには、設計、プログラミング、運用、保守までの一貫したシステム開発のスキルが必要となります。また、社内SEは開発などの上流工程を担当するようにならなければ年収アップを見込めません。 もちろん自社で全てのフローを行わず、アウトソーシングする場合もありますが、最低限、システム開発周りの基礎知識は年収アップのために身に着けておくべきでしょう。

社内SEが年収を上げる方法②「資格取得」

社内SEが年収を上げるための方法3つ目は「資格取得」です。社内SEが取るべき資格は2点紹介します。

応用情報技術者

ITのキャリアを発展させたい場合、応用情報技術者の資格取得をお勧めします。

この試験では、経営戦略やIT戦略の立案、開発プロジェクトの計画、要件定義、マネジメント、システム開発などに必要な幅広いスキルが求められます。

この資格は特定の開発スキルをテストするものではなく、ITエンジニアに必要な総合的なスキルを高い水準で持っていることを示すものです。受験資格が特に必要ないため、ITエンジニアとしてのキャリアを積みたい方にとって、できるだけ早く資格を取得することを検討する価値があります。

特に社内SEからITエンジニアへ転職は年収アップが期待できるためおすすめの資格といえます。

Javaプログラミング能力認定試験

Javaはオブジェクト指向プログラミング言語の一つであり、規模に関係なく多くのシステム開発プロジェクトで広く使用されています。Javaのスキルを高めることで、さまざまな開発プロジェクトに参加できるでしょう。

Javaプログラミング能力認定試験は、3級から1級までの段階が存在し、受験資格は必要ありません。この資格を取得するには、オブジェクト指向の概念やJavaの仕組みなど、Javaプログラミングに必要な包括的なスキルと知識を習得することが鍵です。

Javaプログラミング能力認定試験を取得し、Javaエンジニア、システムエンジニアに転職することが出来れば年収アップが見込めるといえます。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストは情報処理技術者試験の中でも高度試験という分類に属する国家資格であり、応用情報技術者よりも難易度がさらに上がります。 高度試験は午前試験も二部構成になり、午前試験の一つでは共通知識が、午前試験のもう一つでは専門知識が問われます。 ネットワークスペシャリストでは、その名のとおりネットワークに関する問題に重点が置かれます。午後試験では、ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築から運用・保守までに関する問題に対して、記述式で答える必要があります。また、ネットワーク関連法規や国際標準に関する技術的な要素以外についても出題されます。

ネットワークスペシャリストを取得し、社内SEからネットワークエンジニアに転職することが出来れば、年収アップを達成することが出来ます。

ORACLE MASTER

オラクルマスターは、日本オラクル社が運営しているデータベースに関する認定資格です。 この試験では、データベースの構築や保守、SQLに関するスキルが問われます。 その中のBronzeはデータベース管理者として、最低限の知識を保有していると証明できます。多くの知識が求められ、その中でも指示されれば対応できるレベルのスキルです。社内SEは企業内部のデータベース管理も行うことがあるため、有用な資格といえます。 Oracleに関連する資格の中でも入門的なもので、出題されている内容は易しいものです。とはいえ、Oracleの製品を前提とした知識と、データベースの一般的な知識の両方が問われます。そのため、入門的とはいえどもOracleの経験がなければ合格するのは難しいでしょう。 また、資格を取得するためにはOracleに関するスキルの他に、SQLの基礎知識を証明する試験を受験しなければなりません。SQLはデータベースを扱うエンジニアにとって必須の言語であるため、こちらについても資格の中で問われるようになっているのです。

オラクルマスターを取得し、データベースエンジニアへの転職を達成すれば、データベースエンジニアの平均年収は600万円(求人ボックス)であるため、年収アップに繋がります。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験とは、IPAが運営する国家資格試験であり、プロジェクトマネジメントに関する全般的なスキルを身に着けられます。 進捗管理、リスク管理、品質管理等幅広くマネジメントに関する知識を身に着けることができます。 社内SEとして、プロジェクトマネージャーへ昇格したい方にとっては必須の資格だといえます。

一般的に、プロジェクトマネージャーは上流の職種であるため、プロジェクトマネージャ試験によってキャリアチェンジを達成できれば年収アップを成し遂げられます。

社内SEが年収を上げる方法③「キャリアチェンジ」

社内SEが年収を上げる方法の3つ目は「キャリアチェンジ」です。社内SEとして年収を上げるには、社内でより上流の工程にキャリアアップする必要があり、風通しの良くない企業だと難しいです。しかし、キャリアチェンジであれば、選考を突破することで年収アップを狙えます。

フリーランス

社内SEが年収を上げるキャリアの1つとしてフリーランスへの転向があります。一般的にはフリーランスに転向することで年収は上がるといわれています。しかし、フリーランスへの転向は実績を積むことが不可欠になります。キャリアプランを立て、自身のあるべき姿を明確化した後に、現状とあるべき姿のギャップを分析し、自分に足りていない実績は何かを洗い出し、不足する実績を自分で積み上げる必要があるのです。

転職

社内SEが年収を上げるキャリアチェンジの2つ目は転職です。現状で社内SEとして下流工程を担当している方がより上流の工程を目指して転職することができれば、年収は大きく上がるでしょう。しかし、もちろん上流工程への転職はハードルが高いという点も考慮すべきです。目指す職種に必要なスキルや資格は取得すべきです。

社内SEからの転職は主に3つあります。

ITコンサルタントに転職

1つ目はITコンサルタントです。ITコンサルタントは、IT戦略の立案、企画、業務改革支援を行う職種であり、システム開発における上流の職種です。ITコンサルタントは、クライアントの要望に応えるためのヒアリングやチームのマネジメントが求められるため、高いコミュニケーション能力が必要になります。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネジャーは、プロジェクトの計画、実行、監視、マネジメントを担当します。IT関連、上流工程、下流工程の専門知識を持ちながら、プロジェクトの目標やスコープ、スケジュール、予算、リソース、品質等を多角的に管理し、プロジェクトの成功を導きます。ITコンサル同様に、基本的なエンジニアの技術的なスキルの他、マネジメントやコミュニケーション能力が求められます。

大手企業

社内SEから大手企業への転職は、年収を上げるためのキャリアとして1つの選択肢に入ります。一般的には、大手企業の方が年収が高いため社内SEとして年収アップを目指している方は大手企業への転職を視野に入れるといいでしょう。

社内SEが年収を上げる際に注意すべきポイント

社内SEが年収アップを目指す際に注意すべき点をいくつか紹介します。

成長曲線を意識した自己研鑽

スキルを磨く際には、常に成長曲線を意識しましょう。自己分析により明確化した目標と現状の自身のスキルを照らし合わせることで、自分が成長における停滞期にいるのか、成長期にいるのかを分析し、モチベーションを維持することが重要です。自己研鑽を行っている中でも、常に現状を分析し、目標とのギャップを意識することが大切になります。

キャリアプランの設計

キャリアプランの設計とは、自身の将来のあるべき姿を明確化することを言います。具体的には、自身の過去の経験やスキル、趣味嗜好を基に、将来やりたいことは何かを明確にします。

未経験で社内SEを目指すうえで、キャリアプランを立てることは、2つの理由から重要です。1つは、本当に必要なスキルだけを効率よく身に着けられるからです。キャリアプランを明確にすることによって、自分に必要なスキルが明確になります。よって、無駄なスキルアップを極力減らし、効率化ができます。 2つめはキャリアプランとライフプランは密接に関係しているからです。例えば、新しいスキルを獲得したことにより、仕事が完全リモートへと変わったとき、今までの生活からは全く違う生活へと変わるはずです。 キャリアプランを立てておけばこのような突然の出来事へも前もって準備しておくことが可能なため、社内SEにとって必要なことだと言えます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、社内SEの年収は他のエンジニア職と比較して低いことがわかりました。また、社内SEから年収をアップする方法についても紹介しましたのでぜひ参考にしてください。