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コラム

2023.11.01

クラウドエンジニアに必要な資格とは?選ぶ際のポイントや注意点も併せて解説

「クラウドエンジニアに資格は必須なのか」、「クラウドエンジニアにおすすめの資格には何があるのか」、「無数にある資格の中でどれが自分に合っているのかわからない」といった疑問をお持ちになったことはありませんか? 本記事ではクラウドエンジニアの資格にまつわる知識を網羅的に解説しています。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

クラウドエンジニアに資格は必要?

 

クラウドエンジニア向けの資格はいくつかあるものの、実際に資格を取得する必要があるのでしょうか。クラウドエンジニアの仕事内容と併せて解説します。

クラウドエンジニアとは

クラウドエンジニアの主な仕事はクラウド上にあるサーバーの設計・構築・保守にあります。

そんなクラウドエンジニアの需要傾向は年々高まっており、今後の重要も増加傾向にあると言えるでしょう。

その背景には、従来のようなオンプレミス型サーバーからクラウドサーバーへ移行することでシステム管理に要していた手間を削減することができるとして、サーバーをオンプレミスからクラウドに移す流れが強まっているからです。

【関連記事】
■クラウドエンジニアについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
クラウドエンジニアとは?仕事内容や年収、キャリアパスまで徹底解説

資格を選ぶ際の基準とは?

クラウドエンジニアになるために特定の資格が必要になるわけではありません。
つまり、必ず取らなければならない資格はないということです。

しかし、特定の資格を必要としないからこそ、自分のスキルを客観的に証明するためにも資格は持っておいた方がいいのです。
実際に未経験からクラウドエンジニアになる場合や転職する場合などでは資格を提示することで選考を有利に進めることができるでしょう。

また、資格試験の勉強を通して、知識を深めることもできるため、資格を取るメリットは大いにあると言えるでしょう。

クラウドエンジニアに資格の取得は必須ではありませんが、仕事に活かせる資格を取得しておくことは非常に有効です。

クラウドエンジニアが資格を選ぶ際のポイント

クラウドエンジニア向けの資格は無数にあり、どの資格を目指せば良いのか困惑してしまう人も少なくないのではないでしょうか。

そこで、ここでは、クラウドエンジニアが資格を選ぶ際のポイントを3つ紹介いたします。

・汎用性の高い資格を選ぶ
・トレンド技術に関する資格を選ぶ
・費用対効果の高い資格を選ぶ

それぞれ詳しく説明します。

汎用性の高い資格を選ぶ

こちらは主に、未経験者や初心者の方向けのポイントになるのですが、汎用性の高い資格を優先して目指すようにしましょう。

汎用性の高い資格とはつまり、基礎知識について問われる資格を指します。
基礎の固まっていない状態で専門性の高い資格にチャレンジするのは無謀であり、また、必要以上に時間がかかり挫折の原因になりかねません。
しかし、汎用性の高い資格であれば取得過程で基礎知識を固め、取得後にはクラウドエンジニア以外のエンジニアやIT職を視野に入れることができます。

汎用性の高い資格を取得できたら徐々に専門性の高い資格に移行していくのが良いでしょう。

トレンド技術に関する資格を選ぶ

IT領域は非常に進歩の早い領域です。
流行りが過ぎた資格や廃れた技術をアピールポイントにするには少し心許ないでしょう。

例えば、クラウドエンジニアの仕事で「3大クラウドサービス」と呼ばれる、「AWS(Amazon Web Services)」、「Microsoft Azure」、「Google Cloud Platform(GCP)」これら3つに関する資格はぜひ取得しておきたい資格です。

費用対効果の高い資格を選ぶ

資格を選ぶ際は費用対効果も考慮して選ぶようにしましょう。
高難易度の資格ほどアピールポイントになりますが、取得にかかる学習時間やコストなども増大します。

自分のレベル、IT領域の流行り、学習に当てられる時間などをしっかりと洗い出して資格を選ぶようにしましょう。

クラウドエンジニアが資格を目指す際の注意点

資格取得を目指す際には以下の3つに注意しましょう。

・学習計画を立てる
・複数の資格を並行しない
・実践学習を行う

それぞれ詳しく説明します。

学習計画を立てる

受験料を無駄にしたり途中で頓挫しないためにも、目指す資格が決まったら学習計画を立てましょう。

オンラインで年中受け得ことのできる試験が増えてきているものの、試験日が決まっている資格もあります。 学習計画を立てずに見切り発車で始めてしまうと、準備不足で不合格になりかねません。

学習計画を立てる際には試験日から逆算して、

・いつまでにどの分野(何章)まで進めるのか
・1日に何時間(何頁)勉強するのか
・どの周期で復習するのか
などのポイントを意識すると良いでしょう。
もし準備が間に合わないのであれば、試験日の見直しも必要です。

複数の資格を並行しない

資格に優先度をつけて、複数の資格を並行して行わないようにしましょう。

学習を進める上で重要なのは復習です。
複数の資格を並行してしまうと、復習が間に合わなくなり、記憶に定着させられません。
同時に始めた資格のどちらも準備が間に合わない、あるいは不合格になってしまうと時間が無駄になってしまいます。

優先度の高い資格だけに絞った方が合格率は確実に上がるでしょう。

実践学習を行う

資格の学習は座学になりがちです。
しかし、クラウドエンジニアとして働く際には、実践的なスキルが求められます。復習もかねて実践学習を取り入れてみましょう。

例えば、サーバー構築の分野を勉強している時に実際にサーバー構築をすると、学習した内容がより記憶に定着するだけでなく仕事についた際の予習にもなるのでとてもおすすめです。

【未経験者向け】クラウドエンジニアが必ず取るべき資格

未経験からクラウドエンジニアを目指される方におすすめの資格は以下のものがあります。

・Linux技術者認定 LPIC(LiniuC)level1・level2
・シスコ技術者認定 CCNA
・基本情報技術者試験

それでは順に見ていきましょう。

Linux技術者認定試験 LinuC level1, level2

「Linux技術者認定」は、さまざまなシステムで使用され、第3のOSとして注目されているLinux(リナックス)の知識が身につき、クラウドシステムやアプリケーションの開発を学べる資格です。
Linuxはオープンソースであるため無料で利用でき、コスト面に長けているだけでなく、WindowsなどのOSと比べてセキュリティ面が万全と言われており、非常に注目されているOSです。

level1では、Linuxサーバーの構築・運用、クラウドセキュリティの理解などに関することが出題されます。
level2では、level1よりも少し発展して上記の内容に加え、仮想マシンの管理などに関する論点が出題されます。
Linux技術者認定のLPIC(LiniuC)level1・level2は比較的学習しやすい点が特徴として挙げられ、クラウドエンジニア未経験者の方が最初に学習する資格としても向いています。

本試験はlevel3までありますがlevel3は上級者向けの試験なので、未経験者の方でも合格が目指せるのはlevel1とlevel2まででしょう。 まずはlevel1にチャレンジして、Linuxやクラウド、インフラについての基礎知識を身につけましょう。

シスコ技術者認定 CCNA

シスコ技術者認定(CCNA)とはアメリカのコンピューターネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズが主催している認定試験です。

シスコ技術者認定(CCNA)を取得するとネットワーク関連知識を有していることを証明できます。 ここでいうネットワーク関連知識には以下のようなものがあります。

・ネットワークの基礎とアクセス
・IP接続とサービス
・セキュリティの基礎
・プログラマビリティ
・IT環境に対応できる知識



これらの知識はクラウドエンジニアがシステムを設計・構築するにあたって必要になってくる知識です。そのため、資格試験の勉強を通して、クラウドエンジニアの実業務に必要な基礎知識を学べるでしょう。

また、CCNAは世界的にも認められている資格であり、ネットワークエンジニア・インフラエンジニアにとって竜門的な位置付けにあり、取得すればクラウドエンジニアだけでなく、ネットワークエンジニアとしても応用が効く資格です。

ただし、CCNAには3年という有効期限があり、資格を維持するためには再試験に合格するか上位の資格に合格する必要があります。
あえてデメリットをあげるとするならば、3年周期で資格を維持するために勉強を継続し、知識をアップデートしなければならないという、時間と労力においてコストがかかる点でしょう。

しかし、この有効期限も企業側から見れば「知識が陳腐化していない」「地道に努力ができる」といった印象を与えることができ、メリットと捉えることができます。

難易度が高めの試験ではありますが、CCNA取得のための講座を開いているエンジニアスクールもあるため、取得を目指す場合には積極的に利用しましょう。

基本情報技術者

基本情報技術者試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催している国家資格であり、情報処理技術に関する基本的な知識・技術を有していることを国が認定する試験です。

ITエンジニアの登竜門と位置付けられており、プログラマーやシステムエンジニアなどで経験が浅い人や今後それらエンジニアに従事しようとしている人をメインターゲットとしています。

クラウドの知識に特化した資格ではありませんが、ITにおける基礎知識を固められるため、未経験でクラウドエンジニアを目指される方にとって取得しておいて損はないでしょう。

【中級者向け】クラウドエンジニアにおすすめ資格

中級者向けのクラウドエンジニアにおすすめの資格には以下のようなものがあります。

・AWS認定
・Google Cloud認定
・Microsoft Azure認定試験
・Alibaba Cloud 認定試験

それでは順に見ていきましょう。

AWS認定

AWS認定試験は、Amazonが提供しているクラウドサービス「AWS(Amazon Web Services)」に関する専門知識やスキルを有していることを認定する資格のことです。

AWSはクラウドサービスの中でもっともシェア率が高いため、インターネット上にあるサービスや業務システムなどの多くの場面でAWSのクラウドサービスが使用されています。
そのため、本資格を持つことでAWSに関する専門家としての証明となり、就職や転職において有利に動くことができます。

試験レベルは基礎向けの「クラウドプラクティショナー」、中級者向けの「ソリューションアーキテクト アソシエイト」、上級者向けの「ソリューションアーキテクト プロフェッショナル」の3段階に分けられます。

AWSを扱えるクラウドエンジニアは需要が高いため、ぜひ挑戦してみましょう。

Google Cloud認定

3大プラットフォームのひとつであるGCPにも認定資格があります。
GCPとは、Googleによるクラウドコンピューティングサービスを指します。
シェア率の高さから、上述したAWS認定と合わせて取得しておくと受けられる案件の幅が広がります。

Google Cloud認定を取得しておくと、Googleの提供する商品開発に携わる際に非常に役立ちます。
クラウドエンジニアとしてスキルアップしたい方や案件の幅を広げ収入アップを目指したい方はぜひ取得しておきたい資格と言えるでしょう。

また、試験はレベルや分野ごとに分かれており、自分が受けたいジャンル、レベル感に合わせて受けることができるのも魅力の一つです。

Microsoft Azure認定試験

Microsoft Azureは、マイクロソフト社が開始したクラウドコンピューティングサービスのことです。
したがって、Microsoft Azure認定試験はマイクロソフト社が提供するクラウドプラットフォームAzureに関する知識やスキルを認定する資格です。

AzureはAWSやGoogle Cloudと並ぶシェアを誇るため、AWSやGoogle Cloud同様、資格を取得しておくことでスキルアップや案件幅を広げ収入の向上に繋げることができます。

また試験の種類が多いため、自分のスキルに合わせて受験することが可能です。無料のオンライントレーニングも公開されており、自分でスケジュールを立てて学習を進めることができます。そのため働きながら資格取得を目指す方も学習を進めやすい資格です。

Alibaba Cloud 認定試験

Alibaba Cloud 認定試験は中国の企業Alibabaが提供するクラウドプラットフォーム 「Alibaba Cloud」に関する知識・技術を認定する試験です。
難易度は、初心者向けの「ACA (Alibaba Cloud Associates)」、中級者向けの「ACP (Alibaba Cloud Certifid Professional)」、上級者向けの「ACE (Alibaba Cloud Certifid Expert)」に分かれており、自分のレベルにあった試験を受けることができます。

特に中級者向けの「ACP」はクラウドエンジニアとしての実務経験者向けの試験になります。

本資格を取得しておくことで、Alibaba Cloudにおける豊富な知識があることを証明できるため、Alibaba Cloudでの開発を行う際に取得しておきたい資格です。

【上級者向け】クラウドエンジニアにおすすめ資格

最後に上級者向けのクラウドエンジニアにおすすめの資格をご紹介します。

・Linux技術者認定 LPIC(LiniuC)level3
・AWS認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル
・ネットワークスペシャリスト試験(NW)

Linux技術者認定試験 LinuC level3

前述した通り、「Linux技術者認定」試験は3つのレベルに分けられています。
その中でもlevel3は最も高度なLinuxの知識を有していることを認定するプロフェッショナル向けの資格になります。

実務レベルではlevel2で十分ですが、より専門性を高めたいという方はlevel3の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

AWS認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル

「AWS認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル」はAWS認定資格の中で最難関といわれる資格です。

受験対象が「AWSにおけるシステムの管理および運用に関する2年以上実務経験者」と規定されており、難易度の高さが伺えます。

スキルや収入の向上目的だけでなく、自身の技術力や経験を試すために挑戦するのもいいでしょう。

ネットワークスペシャリスト

情報処理推進機構(IPA)のネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークに特化した資格試験です。

堅牢なネットワークシステムを構築・運用するためのエンジニアのスキルアップを目指しており、ネットワーク業務のほぼすべてを網羅した試験内容になっています。
そのため、上流から運用・保守まで、プレイヤーとマネジメントの両方をこなすフルスタックエンジニアとして活躍することができます。

クラウドエンジニアにとって大切なのは資格だけではない

クラウドエンジニアがどのような知識を持っているのかを客観的に証明するためにも資格の取得はとても有用です。

しかし、仕事をする際には実践的なスキルが試されます。
資格の学習はどうしても座学に偏ってしまい、実践スキルが疎かになりがちです。 なので、資格を取得するだけでなく、実際に多くの案件に触れることもとても重要になってくるのです。

企業に勤めている場合、役割が限定的でその範囲でしか案件に触れることができない場合もあるでしょう。 その場合、フリーランスとして案件を受けることがおすすめです。
もちろん自身のスケジュールと相談する必要はありますが、経験・実績が重視されるエンジニアにとって非常に良い経験になるでしょう。

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まとめ

結論からいうとクラウドエンジニアにとって資格の取得は必要です。

理由としては、資格を取得することで自身の持っている知識を客観的に証明することができるからです。

しかし、資格だけでは十分とはいえず、実践経験も必要になってきます。 自分に足りていない知識や経験を棚卸して、資格取得や実践経験を通して補っていきましょう。

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