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コラム

2023.12.12

インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の違いとは?仕事内容・スキル・給与を解説

これから、インフラエンジニア・システムエンジニアを目指される方や、今それらの職種として働いている方の中には、インフラエンジニアとシステムエンジニアの違いを詳しく理解していない、また、どちらの方が将来性があり目指しやすいのか気になっている方が多くいらっしゃるかもしれません。そこで、本記事ではインフラエンジニアとシステムエンジニアの違いについて、仕事内容・給与・スキル・将来性の面から解説します。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の違いとは

インフラエンジニアとシステムエンジニアの大きな違いは役割の違いになります。

インフラエンジニアとは、情報技術(IT)の分野において、ネットワークやサーバー、データベース、セキュリティなど、コンピューターシステムの基盤となるインフラストラクチャの設計、構築、運用、保守を担当する専門家のことを指します。

一方、システムエンジニアは、クライアントの要望を実現するシステムの開発に携わる職種で、その中でも要件定義や設計、テストなど、いわゆる開発の「上流工程」と呼ばれる部分を主に担当します。システムエンジニアの仕事は、一言で説明するとソフトウェアの設計・開発を行う仕事です。役割としては、クライアントへのヒアリングを通じて要求に最適な仕様のシステム開発を行います。また、開発の現場においてシステム設計やプログラミングなどの業務を担当しています。

つまり、簡潔に説明すると、インフラエンジニアは情報技術の土台を作る仕事、システムエンジニアはその土台の上にシステムやソフトウェアを作る仕事であるといえます。

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インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の仕事内容の違い

インフラエンジニアとシステムエンジニアの仕事内容の違いについて細かく解説します。

システムエンジニアの仕事内容

まず、システムエンジニアの仕事内容について解説します。

STEP 01要件定義

ヒアリングとも呼ばれる段階で、顧客の話を聞き、いったいどのようなシステムを望んでいるのかをはっきりさせる段階です。 要望を聞き出して、その要望に応えるための手段を講じます。すべての要望に応えることは難しいので、システム開発のために必要な期間や費用を算出した上で決定することが基本です。

STEP 02基本設計

顧客にヒアリングして要件定義した内容をもとに、顧客のニーズを実現するためのシステム設計を行う段階です。まずは業務の流れを明確化し、次にどのような機能を持たせるか、表示方法や操作などのUIはどうするのか、などといった基本仕様を決めます。

STEP 03詳細設計

実際にどのような手法・技術を利用してシステムを実現するかを具体的に取り決める段階です。より具体的に実際にシステムを構築するエンジニアに向けての詳細を作成します。この次の段階であるプログラミングに効率よく取りかかれるような設計をするためには、プログラミングの知識も含め、開発全般に関する豊富な経験が必要です。設計書の完成後、プログラマーに業務を渡します。

STEP 04テスト

完成したシステムがしっかり動作するか確認する段階です。設計書通りに稼働するか、不具合や不備・ミスがないか、動作確認テストを入念におこないます。設計書や要件に沿ったシステムであるかどうかもチェックが必要です。テスト実施とフィードバックを繰り返し、リリースできるものに仕上げていきます。

STEP 05保守・運用

開発が終わり納品したシステムはそれで終わりではありません。リリース後も運用・保守という仕事があります。運用はシステム改修やアップデートなど、システムに変更があったときに対応する仕事です。保守はシステムが問題なく稼働するよう各種データを適用したり、障害がおきたときに適切に処理したりする仕事です。

インフラエンジニアの仕事内容

一方、インフラエンジニアは設計、構築、運用・管理の3種類の仕事があります。

STEP 01設計

まずは新しいインフラについて顧客の要件を押さえ、具体的に「設計」をする必要があります。
特に、そのITインフラの性能、構築にかかるコスト、構築にかかる期間を決めます。 性能については、顧客のニーズに合わせて、サーバーやOS、ハードウェアの種類を決定するのはもちろん、各機器のスペックの選定や、ネットワーク経路の想定まで行わなければなりません。
設計の正確性がのちのインフラの機能性を大きく左右します。そのため、この設計段階は、インフラエンジニアの中でも多くの経験を持つ人材が担当します。

STEP 02構築

設計書を元に、実際にインフラを構築します。
サーバーなどのハードウェアの配置、ネットワーク回線の配置までが構築に含まれます。構築時に行う仕事内容は、インフラエンジニアの種類によって異なります。
これらが済んだら、ソフトウェアのインストールと設置を行って、動作確認とテストを実施します。

STEP 03運用・管理

構築後は実際に運用を行います。ITインフラは基本的に24時間365日稼働しますが、正常な機能を維持するために、定期的にソフトウェアのアップデートやメンテナンスも必要です。 そうした管理をスムーズに行えるような体制づくりが大切です。

このように、仕事内容としての大枠は設計・構築・運用となっており、システムエンジニアとインフラエンジニアの共通点となります。ただ両者は、設計する物自体が大きく異なっており、システムエンジニアは、ソフトウェアやシステム、インフラエンジニアはネットワーク・クラウドのインフラストラクチャーになります。

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インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の必要なスキルの違い

インフラエンジニアとシステムエンジニアに求められるスキルの違いについて解説します。主に、インフラエンジニアはネットワークやクラウドに関する専門知識を求められる一方で、システムエンジニアはプロジェクトをマネジメントする能力などの人間力が求められます。

インフラエンジニアに必要なスキル


●サーバーの知識

サーバーにはサーバーOSが搭載されていて、Windows、Linux、Unixが主流です。これらのサーバーの知識はインフラエンジニアとして働く上で必要不可欠になります。 どのサーバーを扱うかはクライアントにより異なりますが、サーバーの基本的な知識とスキルを身につけ、問題なく操作できるのが理想です。

●ネットワークの知識

ITインフラを扱う上では、ネットワーク上の問題が発生した時に素早く対応できるために、ネットワークの知識・スキルが必要です。通信規格プロトコルやLANについて、最低でも基礎知識は知る必要があります。

●セキュリティの知識

また、サーバー・ネットワークについて欠かせないのが、セキュリティの知識です。ITインフラには常にサイバー攻撃のリスクが伴います。ファイアウォールや暗号化などの基本的なセキュリティ技術も学びましょう。

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システムエンジニアに必要なスキル

●論理的思考力

システムエンジニアの主な業務は、システムの設計です。システムエンジニアは、システムの全体的な構造を理解し、ユーザからの入力データがどのように処理され、データベースに格納または抽出されるかを順序立てて組み立てる必要があります。このプロセスを論理的な思考力を駆使して正確に構築することが論理的思考力です。

システムエンジニアは、要件定義から設計、実装、テスト、そして運用までの一連のプロセスに携わります。論理的思考力を持つことで、効率的かつ正確なシステム設計が可能になり、問題解決や改善にも対応しやすくなります。

システムエンジニアはシステムの全体像を把握するだけでなく、詳細な部分まで理解し、ユーザの要件を満たす最適な解決策を提供することが求められるため、論理的思考力は非常に重要なスキルと言えます。

●プロジェクト管理能力

システムエンジニアは、プロジェクト管理者の指示の下で、複数のプログラマーや開発メンバーをリードすることがあります。特に大規模なシステム開発プロジェクトでは、プロジェクトマネージャーの下で複数のSEがリーダーとして機能し、各チームやタスクの進捗管理を行います。

プロジェクト管理能力は、タイムマネジメント、スケジュール管理、調整、事務処理能力、そしてコミュニケーション能力などから成り立っています。タスクの進行状況を把握し、納期までに成果物を納品するために必要なスケジュール管理やリソース管理が重要です。また、開発メンバーやクライアントとのコミュニケーションを円滑に行い、進捗や課題について適切な情報共有や調整を行うことも重要なプロジェクト管理能力です。 システムエンジニアがプロジェクトリーダーとしての役割を果たすことで、プロジェクトの成功に向けてチームを統率し、効果的なシステム開発を実現することが期待されます。

インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の給与面の違い

続いて、インフラエンジニアとシステムエンジニアの給与面での違いについて解説します。

インフラエンジニアの正社員の平均年収は「520万円」となっています。
一方でシステムエンジニアの正社員の平均年収「509万円」となっています。
両者を比較するとインフラエンジニアの方が給与は高いことが分かります。インフラエンジニアの方が専門性の高い職種が多く、人材の希少性が高いため、年収が高めであると考えられます。



【出典】
システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料
システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料

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■インフラエンジニアの年収については下記の記事でさらに詳しく解説しています。
インフラエンジニアの平均年収は?年収1000万円を目指す方法

インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)で未経験から目指すならどちらがおすすめか

結論から述べると、未経験からであれば、インフラエンジニアがおすすめです。 理由としては、インフラエンジニアであれば運用・保守の下流工程から始めることができるからです。

インフラエンジニアの運用・保守の業務は基本的にマニュアル化されているため、段階的にインフラエンジニアの基礎知識や業務の経験を積むことが可能です。しかし、システムエンジニアは実務と並行して、ITの知識やプログラミング言語を習得していく必要があるため未経験から始めるには、ハードルが高いといえます。そのため、未経験者におすすめなのはインフラエンジニアです。

インフラエンジニアとSE(システムエンジニア)の将来性

インフラエンジニアもシステムエンジニアも将来性の高い職種であるといえます。IT業界の市場規模の拡大に伴い、両職種への需要は確実に高まっているからです。ここでは、それぞれについての将来性について説明していきます。

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SE(システムエンジニア)の将来性

システムエンジニアは将来性の高い職種であるといえます。その理由は、システムエンジニアの需要が今後なくなるとは考えにくく、むしろ今後も需要が増加していくことが想定されるからです。現代のビジネスにおいては、IT業界は必要不可欠な存在であるため、同時にシステムエンジニアの存在意義も高まっています。今やほとんどの企業では、ITを駆使したシステムを活用し、業務効率を向上させています。また、ITを主軸としたビジネスモデルも多く存在しており、このような傾向は今後も続いていくと考えられます。よって、SEの将来性は非常に高いといえます。

インフラエンジニアの将来性

コロナ禍以降リモートワークが増え、オフィス需要が減っていることによって、インフラエンジニアの存在意義はなくなる、将来性がない、などという意見があります。
しかし、実際にインフラエンジニアの仕事がなくなる可能性は低いでしょう。
なぜならIT業界では、クラウドやAI、IoTなど、新しい技術が次々と登場しており、それらの根本を担うのはインフラであるからです。
求められる技術が変わっても、インフラエンジニア自体の需要がなくなる可能性は低いです。

時代に伴う技術やスキルのアップデートを行えば、インフラエンジニアのスペシャリストになっても、そこから違う職種に就いても、十分に自らのスキルを発揮できるでしょう。

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■インフラエンジニアの将来性については下記の記事で詳しく解説しています。 インフラエンジニアの5年後の需要は?将来性は?キャリアパス を徹底解説!

まとめ

いかがでしたでしょうか。インフラエンジニアとシステムエンジニアは、そもそもの役割が違っており、仕事内容も異なります。一方でIT業界の拡大に乗じてどちらも市場価値の高い職種であるという共通点があります。本記事を参考にぜひ、自身のエンジニアのキャリアについて考えてみてください。

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