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コラム

2024.01.12

SES企業とは?メリット・デメリットや優良企業の見分け方を解説

エンジニア業界に興味のある方なら、「SES」というワードを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。SESは、System Engineer Serviceの略で、企業やクライアントの要求に応じて、エンジニアを派遣、提供するサービスを行う企業のことを指します。

本記事ではSES企業の概要や、メリット・デメリット、向いているエンジニア、優良SES企業の見分け方などを解説していきます。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

SES(システムエンジニアリングサービス)企業とは?

SESとはシステムエンジニアリングサービスの略称で、クライアント企業にインフラ環境の構築やソフトウェア・システム開発の技術を提供する企業のことを指します。このサービスを使えば、即戦力となるエンジニアを柔軟に確保することが可能です。

SES企業でエンジニアとして働く場合、委託先の企業で働くため、勤務時間や勤務先、内容は様々です。

SES(システムエンジニアリングサービス)契約とは

SES契約とは、正社員以外の雇用の一つで、準委任契約とも呼ばれています。
この契約の特徴は、報酬は作業時間にのみ発生し、成果物に対しての責任は発生しないことにあります。つまり、契約期間内で、成果が出せなくても報酬は保証されるのです。

SES契約では、企業側とエンジニア側両方にメリットがあります。
企業側では、必要なスキルを持つエンジニアを募集できるので、自社で育成を行う必要がありません。

また、エンジニア側では、受注先の正社員という扱いであり、色々な企業の文化やスキルを吸収することができます。

SES(システムエンジニアリングサービス)の年収

SES契約の報酬は主に一ヶ月あたりで決まります。単価はエンジニアとしての実務経験によって変わり、50万円から100万円以上に渡ります。 SES企業で働くエンジニアの年収は、以下の通りです。

・新卒:300万円
・2年目〜3年目:330万〜350万円
・4年目〜7年目:350万〜400万円
・8年目以降:400万〜480万円

SES企業で働く5つのメリット

SES企業のメリットは以下の5つです。

・コネクションを広げることができる
・残業時間が少ない
・色々な企業で仕事ができる
・正社員としての採用もあり得る
・未経験者でも採用される

コネクションを広げることができる

SES企業で働くと、様々な企業を渡り歩くことになるでしょう。毎回異なるプロジェクトやクライアントと一緒に働くことで、多様な人々との交流が生まれます。

この経験は、多くのチームや仕事仲間との繋がりを残してくれます。自然とコネクションを広げる機会になるでしょう。

残業時間が少ない

SES企業では基本的に契約で労働時間が決まっているので、それ以上の仕事を課せられることはなく、残業時間も少ない点があります。

また、成果物に対して責任を負う必要もないので、ストレスの少ない仕事環境と言えるでしょう。

色々な企業で仕事ができる

上で述べた通り、SESでは様々な企業で仕事ができます。その中で上場企業や大手に出向することもあります。上場企業や大手企業は一般に競争力の高い環境で優れた人材が集まるので、そのような環境でSESとして働いた経歴は、優れた人材とのコネクションや、転職の際に大いに役に立つでしょう。

正社員としての採用もあり得る

SES企業で働き、エンジニアとして色々な企業を渡り歩くことは、能力や実績をクライアント企業から評価されたり、大きな信頼を得るチャンスです。

SESエンジニアとしての実績や能力がクライアント企業から認められると、新しいプロジェクトに参加する機会が増えます。これによって、さらにスキルを磨くことができます。

また、時にはクライアント企業から正社員としてのオファーを受けることもあります。SESとして一定期間働いた後、クライアント企業のニーズや相性が良ければ、正社員として採用されるケースも珍しくはありません。
SES経験者にとって、大きな転機となること間違いなしです。

未経験者でも採用される

現在のIT業界はエンジニアの人材不足問題に直面していて、需要と供給のギャップが広がっています。もちろんエンジニアとしての技術を持つ人は引っ張りだこですが、未経験者を採用する企業も多くあります。

よって、未経験者でエンジニアとして働き、スキル習得を狙うこともできます。しかし、専門性の高さや仕事の幅の狭さだったりと、ハードルに直面する場合もあります。
エンジニア業務は専門知識や技術スキルを要求されるため、最初は学習の過程で苦労することもあるかもしれません。

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SES企業で働く5つのデメリット

SES企業のデメリットは以下の5つです。

・収入が低い
・労働環境が変化する
・雇用元との関係性
・業務内容の食い違い
・スキルアップが難しい

収入が低い

SES企業で働く場合、給料を払うのはクライアント企業ではなく雇用元企業です。 つまり、大企業での大きな成果やプロジェクトの成功に応じて給料が高くなるとは限らないのです。

そのため、一般的に正社員と比較するとSESの給料はやや低めに設定されることがあります。これは、SES企業がプロジェクトベースの業務を中心としており、プロジェクトごとの期間や需要の変動によって雇用状況が変わるためです。

労働環境が変化する

SESで働くメリットとして、勤務環境が頻繁に変わることがありました。このメリットは逆に言えば、現在の職場が快適であっても、その環境をリセットして新たな勤務先へ映らないといけないということです。

勤務先が変わると、開発環境が大きく変わることが多く、エンジニアに大きな負担がかかることがあります。また人間関係をまた一から構築する必要がある点もデメリットと言えるでしょう。

雇用元との関係性

SESでは、通常クライアント企業のオフィスで仕事をするため、雇用元企業に直接出勤して働くことはかなり少ないです。また雇用形態が正社員とは異なるため、待遇や福利厚生が違ってきます。

これによってモチベーションが下がったり、自社への帰属意識を持ちづらい特徴があります。

業務内容の食い違い

SESエンジニアは業務内容に対して希望を通すことはできません。実際はプログラミングを用いた案件に取り組みたくても、単純作業をすることになる可能性もあるのです。

SESエンジニアは、クライアント企業の要望やプロジェクトのニーズに応じて業務を担当します。そのため、自身が得意とする技術や興味を持つ分野で仕事をするとは限らないのです。

スキルアップが難しい

割り振られた案件が下流工程の仕事で、単純作業ばかりになることも珍しくありません。そのような環境下では、スキルアップすることは難しくなります。

SESでスキルアップを目指すためには、主体性を持って動くことが大事です。 スキルアップのためには、社内外での人との交流や、独学でスキルを身につける必要があります。

SES企業がブラックと言われる理由

SES企業は、時にはブラックだと言われることがあります。

結論から言うと、SESのブラック企業はごく一部であり、働く企業をちゃんと見極めれば回避できます。ブラック企業を見極める要素は3点あります。

・社員の年齢層が若い
・下請けすぎる
・人事の評価基準が曖昧である

社員の年齢層が低い

SES企業の平均年齢層が20代であることには注意が必要です。必ずしも年齢が若いとブラック企業であるというわけではないですが、ベテラン人材がいない可能性があります。

平均年齢層が30〜40歳で、業界に精通したベテラン人材が多く活躍する企業が理想的でしょう。

下請けすぎる

IT業界では発注や依頼をする業界構造を、下請け構造と呼びます。1次請け企業の多くはSIerなどの元請企業であり、2次請けは派遣会社などが並びます。SES企業は3次請けからとなっています。

案件が5次請け6次請けなどと、下請け構造の下層になってくると、
・エンジニアの単価が低くなる
・仕事の希望が通りづらい
などの傾向があります。

人事の評価基準が曖昧である

SESは、駐在先で勤務するという点から、人事評価の基準があやふやになることがあります。異なる企業やプロジェクトに派遣されるため、評価基準や評価者が一貫しているとは限りません。SES企業に入社を検討するなら、評価制度について十分な情報を収集し、明確な答えを聞く必要があるでしょう。

SES企業に向いてるエンジニアとは

SES企業に向いているエンジニアとして一番重要な要素は、新しい環境に難なく適応できるかでしょう。

SESでの勤務期間は短くて数ヶ月間、長くて2、3年で新しいプロジェクトを開始することが多いです。そのため、勤務内容や勤務地、仕事先のメンバーなど、環境はその都度変化します。

つまり、自身の環境が変わっても適応することができ、自身のスキルを難なく発揮できる人がSESには向いています。また、人と話すことが得意であり、自ら新しいスキルを学びに行ける姿勢が大事です。

優良SES企業を見分ける3つのポイント

これまで、SESのメリット・デメリットや向き不向きを説明しました。
ではこれから実際に企業を選ぶ時のポイントを解説します。

元請や2次請けの仕事が多い

SES企業を選ぶ際には、5次6次請けの案件が多いのか、それとも元請や2次請けが多いのかをチェックしましょう。

一般的に、元請や2次請けが多い企業は優良企業である傾向があります。具体的には、2次請けが全体の案件の50%以上を占める場合は、安心感です。

キャリアパスが明確化されている

SESの悪い例として、評価基準の曖昧さがありました。

優良なSES企業では、昇進の条件やキャリアパス、フィードバックの機会が設けられているため、自身の成長に向けた指導やサポートが行われることも特徴です。SES企業を選ぶ際にはこれらを詳しくチェックする必要があります。

年齢層とエンジニア経験者の割合

先ほども述べた通り、現在IT業界は慢性的な人材不足にあります。そのため企業でもエンジニアの採用争いは熾烈です。会社をエンジニア経験者が多く占めていれば、その企業には魅力があり優良企業と判断できます。

また、エンジニアの年齢層が30、40代が多いことも視野に入れておくといいでしょう。20代が占める割合が多いと、30代以上のエンジニアが転職している可能性があるからです。実力のあるエンジニアが定着して入れば優良企業と判断しやすいでしょう。

【関連記事】
■SESでのキャリアアップについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
SESでキャリアアップはできない?キャリアップできる企業の特徴を紹介!

まとめ

この記事では、SES企業についてその特徴やメリット・デメリット、そして優良企業を見分ける方法について詳しく説明しました。SESは環境の変化が激しい一方で、自身の意欲や能動性によってスキルアップやキャリアパスを築くことができる業界です。

SES企業で働くことは、自身の成長やキャリアの展望に大きな影響を与える可能性があります。主体的に動き、自らのスキルアップに取り組むことで、新たな技術や経験を積むことができるでしょう。その過程で優良なSES企業を選び、自身のエンジニアとしてのキャリアを築いていきましょう。

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