ユーザー至上主義×テクノロジー。スマレジが導く「いい未来」とは?



クラウド型POSレジシステム『スマレジ』。
無料で始めることができる手軽さ」「500以上の豊富な機能」「iPadやiPhoneから店舗の売上をリアルタイムで確認できるクラウドベース」など、これまでのPOSレジのイメージを一新する画期的なサービス。

昨年には、全国でセレクトショップを展開するナノ・ユニバースが全店で導入。その他、飲食店や小売店など、全国17,000店舗に導入されており、月に1,000件以上のペースで導入店を増やす「引く手あまた」なサービスです。

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スマレジを開発する株式会社プラグラム。元々はWebデザインを行う制作会社(有限会社ジェネフィックス・デザイン)としてスタートしました。100以上のプロジェクトに携わり、グッドデザイン賞をはじめ、海外の広告賞を受賞するなど輝かしい豊富な実績を残しています。

創業当初から現在に至るまで、プラグラムは一貫して「ユーザー至上主義」を掲げており、クライアントのその先を見据えたモノづくりを行っています。

Webデザインから、どのように『スマレジ」』事業に移行していったのか?
スマレジを作ろうとしたきっかけは何だったのか?
プラグラムが掲げる「ユーザー至上主義」とは何か?

創業メンバーである、元 Web プランナー&ディレクターで現 広報の望月拓也さんに、2016年3月24日に完成したばかりのショールームでお話をお伺いしてきました。

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▲お話を伺ったプラグラムのスマレジ大阪ショールーム。実際の利用場面をイメージできるレイアウト。

受託のWebデザインからはじまったプラグラムの第一章

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▲創業メンバーである、元 Web プランナー&ディレクターで現 広報の望月拓也さん

―現在のスマレジの事業をはじめる前は、Web デザインを中心に受託事業を行なっていたとお伺いしました。設立当初の展望や事業について聞かせてください。

最初は徳田(現 代表取締役会長)と僕の2人で、『なんか面白いビジネスやろうぜ』という感じで、Webデザインの事務所を個人事業ではじめました。それが2000年。翌年に11畳くらいの小さな拠点を構え、5年くらいやっていて、ある程度軌道に乗ってきたところで、『有限会社ジェネフィックス・デザイン』を立ち上げました。

デザインだけでは強みにならないっていうのは当初から感じていて、デザインとシステムを一貫してできるように、エンジニアの人員を強化して、UIデザインやアプリの開発プロジェクトに携わっていました。

プラグラム4

―ユーザー目線のモノづくりというテーマは、設立当初からあったのか?それともクライアントワークをする上で生み出されたものなのか?どちらでしょうか?

設立当初からありましたね。クライアントには「もし1万円のお仕事をいただけるとしたら、それを1万1円にするのが僕らの仕事。もし1万1円になったら、その1円からまた仕事をください」って伝えていました。1円でも結果を出して信頼関係を作る。そこから次の仕事に繋げるっていうのを大切にしていました。

Webデザインでサイトに訪れる人が増えたとか、サイトからモノが売れたっていう結果を重視すると、クライアントではなく、サイトを実際に使うユーザーがどう感じるのか?が重要になる。徹底したユーザー目線のモノづくりは、結果を生み出すための方法として、自然に生まれたものなんです。ただ、その中でクライアントとぶつかることは、これまでに何度もありました。もちろん、クライントの意見は受け入れるのですが、「その修正点は本当にユーザーのためになっているのでしょうか?」って問いを投げて、考えてもらうようにしていました。

時に衝突しながらも、目指している場所を一致させて、ユーザー目線のモノを作る。その結果、大学のサイトで資料請求が昨年よりも230%増加したり、建築事務所のWebサイト経由の問い合わせがきっかけとなり6,000万円の家が売れたり。結果に結びついたことで、僕らのやり方を信頼していただけるようになっていきました。

度重なる企画頓挫。クライアントワークを制限しつつ完成させた「スマレジ」とは?

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―現在は自社サービス『スマレジ』を中心に事業を行なっていますが、設立当初から自社サービスを作りたいという願望はあったのでしょうか?

自社サービスを作りたいという想いは当時からあって、実は以前にも何度か挑戦しているんです。でも、クライアントワークをこなしながら、自社サービスの開発をするのってすごく大変で、いいところまでいって何度も企画倒れになって。

―タブレットPOSレジを作ろうというアイデアはどこから?また、クライアントワークをこなしながら、自社サービスを実現できた要因を教えてください。

自社サービスとしてPC POSをやるという構想があがっていた時に、山本(現 代表取締役社長)が、Apple StoreでiPhoneにクレジットカードや商品バーコードの読み取りが出来るカバーをつけたものをレジとして使っているのを見て、そのスマートさとカッコよさに衝撃を受けたのがタブレットPOSを開発することになった最初のきっかけです。再販させて欲しいとお願いをしたら断られ、では作ってもいいかと聞くとどうぞということだったので、じゃぁ(自社で)作ろうということになりまして。

当時、Web デザインを行うジェネフィックス・デザインとシステムの受託開発を行う子会社のプラグラムに分かれていて、山本を中心にプラグラムでスマレジの開発がスタートしました。開発から第一弾のリリースまでは3ヶ月という短期間でしたね。スマレジがリリースされてからは受託開発の仕事を制限して、スマレジのアップデートに注力しました。山本は、この自社サービスだけは絶対にやりきるって決めていたみたいで。

―それまであった受託の仕事を制限して、自社サービスに専念するっていうのはかなり勇気のいる決断だと感じます。実際にサービスが市場に流れてみないと、どれくらい利益をもたらすかは判断できない中、『スマレジ』に専念しようと思える判断基準はどこにあったのでしょうか?

過去にドラッグストア向けPOSシステムの開発に携わったことのある開発メンバーが数名いて、POSシステムを開発するノウハウはすでにありました。後は長年やってきた、「使いやすい・親しみやすいUIのデザイン」のスキルもあったので、この2つを合わせたらいいモノができるっていう確信はあったと思います。

後は何よりも、絶対に「やりきる」という決意ですね。これまでに100回以上アップデートして、500近い機能があるのですが、最初の時点でかなりの機能数がすでに盛り込まれていました。リリースから2~3年は子会社のプラグラムで開発を行っていて、3年目から全社でやっていこうということになり、子会社と親会社を合併して、社名をプラグラムに変更し『スマレジ』を主幹事業にしました。

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▲レシートプリンターとキャッシュドロア、ごちゃごちゃしがちなレジ周辺がグッとスマートに

圧倒的な高機能と使いやすいデザイン。ユーザー至上主義が導く、明るい未来とは?

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―スマレジが謳う『圧倒的な高機能』。小売や飲食の現場での使い勝手を徹底的に考えぬいて設計されていると感じました。どのようにして、これだけの機能を生み出したのでしょうか?

先ほども申し上げましたが、開発メンバーの中にPOSシステムの開発経験者がいたというのが大きいと思います。販売、在庫管理、売上分析など、基本的な機能の開発ノウハウがあって、そこにプラスアルファを考えることができた。だからこそ、複数店舗管理や売上げデータを自動で集計・分析できる機能など、経営に役立つ機能を追加することができたんです。それが『売上が伸びる・経営が見える』という他社との差別化に繋がったかなと思っています。

リリースしてからは、「お客さんはどういうものが欲しいのか?」をさらに深めて機能を追加しています。営業やサポートから上がってきたお客さんの声を元に、ユーザーが欲しい機能を考える。受託開発をしていたときと同じで、例えば「こういう機能が欲しい」という要望があれば、「お客さんはどういう不満があって、この機能が欲しいと言ったのか?」を考えるんです。いわれたことをただ実装するのではなくて、ユーザーのインサイトを掴み、それに合わせて改良を加えていくことで、より実用的なサービスになっていくと思っています。

―500近い機能数を感じさせないほどの「使いやすいデザイン」がスマレジの魅力のひとつです。これは、Web デザインを行なっていた経験が大きいのでしょうか?

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どこに、どの大きさで、どういうアイコンがあったらわかりやすく、使いやすいのか?質の高い機能があっても、使いにくいと意味がないので、ユーザーがスマレジを使うときの動線を徹底的に考えてデザインしています。

去年の4月からアメリカに子会社を構えて、海外展開を開始しました。アイコンを見れば感覚的に使えてしまうような、言葉の壁さえも払拭したデザインを目指しています。向こう10年でファッション5大都市(ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ、東京)での運用を視野に入れ、より使いやすくわかりやすいデザインを作っていこうと思っています。

―クラウドに上がってくる膨大なデータは、マーケティングやマーチャンダイジングなどにも大きな影響を及ばします。スマレジ事業の今後の展望を教えてください。

直近では、軽減税率に対応するサービスの提供は勿論ですが、ICカード決済の国際標準規格「EMV」に対応したスマレジ・ペイメントを提供するなど、決済サービスの充実を図っていこうと思います。データ活用に関しては、現時点でも店舗ごとに活用することができて、スマレジのキャッチでも謳っている「売上が伸びる・経営が見える」サービスになっていると思います。

スマレジは、現在17,000店舗で使っていただいていて、月間流通額は数百億円という膨大な規模になってきていますので、将来的には、店舗の業務効率化だけでなく、利益を生み出すPOS レジという部分を強めていきたいですね。

新しい未来を提示するクリエイターという生き方

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株式会社プラグラムの企業理念は「いい未来をつくる」。
最先端テクノロジーを武器に、最前線で未来と立ち向うエンジニアやデザイナー。
そんな彼ら、ちょっとかっこいいなって思いませんか?

取材協力:株式会社プラグラム
広報/望月拓也様

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