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派遣社員の履歴書の書き方|職歴・志望動機の記入例と提出不要のケース

派遣業界コラム この記事は約 14 分で読めます。

派遣社員の就職活動では、履歴書の書き方やその後の面接・面談など、正規雇用のケースとは内容が異なる部分があります。また、「派遣社員は職歴にならない」「派遣応募の際の履歴書は不要」「派遣の履歴書の志望動機は空欄で構わない」といった論調も見られますが、それらは本当なのでしょうか?

本記事では、派遣応募時の履歴書の書き方、志望動機の役割について解説します。顔合わせ面談などについても、あらかじめポイントを押さえておきましょう。

個別の業種や案件に応じた記載内容の違いこそありますが、履歴書の書き方や面談についての基本的な部分は、エンジニア/非エンジニアを問わず変わりません。派遣会社や派遣先企業に好印象を持ってもらえるよう、しっかり準備してください。

履歴書の役割

そもそも履歴書とは、就職や転職時の選考に用いられる、学歴や保有資格を記載した書類のことです。学歴や職歴のほか、志望動機や自己PRなど、応募者の適性やスキルを判断するための参考情報も記入するため、採用の可否はもちろん、給与や待遇を決定する基準にもなる、重要な役割を担います。

そのため履歴書の作成においては、採用担当者に自身を正しく評価してもらうためにも読みやすい文章を心がけ、誤字脱字などのミスがないよう徹底しなければなりません。

「派遣応募での履歴書は不要」といわれる理由

「派遣社員として働くにあたり、履歴書の提出は不要」といわれることがあります。これは半分正解で、半分は誤りです。

厳密にいうと、履歴書が不要なケースと必要なケースがあります。

履歴書は不要なケース

特定の派遣案件に応募する際は、派遣先企業への履歴書提出は不要です。

派遣社員が雇用契約を結ぶのは派遣会社であり、派遣先企業ではありません。そのため、派遣先企業が履歴書の提出を求めることもありません。

履歴書が必要なケース

派遣会社に登録する際に、履歴書が必要となります。ただし多くの派遣会社では、履歴書の代替としてオンラインでの登録フォームを用意しています。その場合は履歴書の提出は不要です。

例外として履歴書の提出が必要となるのは、紹介予定派遣への応募の際です。

紹介予定派遣とは、最長6か月の派遣期間を経て、正社員や契約社員など直接雇用に至ることを前提とした派遣雇用法式です。直接雇用を前提としていることから、派遣先企業は面接や選考を実施でき、その判断基準として履歴書の提出が求められます。

 

派遣社員の履歴書の書き方【学歴・職歴】

履歴書を作成するときは、以下4つの基本ルールを必ず押さえておきましょう。

  • 嘘の経歴を書かない
  • 和暦と西暦は統一させる
  • できるだけ空欄を作らない
  • 派遣就業の経歴の書き方に注意する

嘘の記述はもってのほかですが空欄を作ることも望ましくありません。空欄は記入漏れと判断されてしまうこともあるため、「特になし」と記述しましょう。また、和暦と西暦が混在してしまうことも、履歴書の表記ミスの代表的な例に挙げられます。

なお、派遣就業の経歴の書き方には注意点があるため、以下で詳しく解説していきます。

学歴の書き方

学歴の書き方のポイントは以下の3点です。

  • 略字を使用しない
  • 学校名・学部・学科名を省略しない
  • 和暦か西暦のどちらかに統一する

よくある間違いが「〇〇高校」と略字を使ってしまうケースです。高校の場合は、「〇〇高等学校」と正式名称を表記します。大学の場合では、学部と学科も忘れずに併記しましょう。

また、学歴・職歴欄には「平成〇〇年度」と記載しているにもかかわらず、ほかの個所は西暦表記となっているミスが非常に多く見受けられます。履歴書内で統一できているか、提出前に必ず確認してください。

職歴の書き方

職歴の書き方のポイントは以下の3点です。

  • 社名は正式名称で表記する
  • 職歴はすべて記載する
  • 派遣就業経験がある場合は表記方法に注意する

略字を使わないことや和暦と西暦の統一は、職歴の書き方でも同様です。社名は正式名称で表記し、どこの部署で働いていたのかも記載するのがルールです。

たとえば、JR東日本で勤務した経験があれば「JR東日本 〇〇駅勤務」ではなく、「東日本旅客鉄道株式会社 〇〇駅勤務」と表記します。この際、入社経歴のみを記載して「退職」を書き忘れるケースもよくある間違いですので注意してください。

また、原則として職歴は過去の経歴すべてを記入しなければいけません。入社後に職歴詐称が発覚すると、懲戒の対象となることもあります。

派遣就業経歴の履歴書への書き方

正規雇用の場合と比較して、派遣就業経歴は書き方が少々異なります。以下の4つを必ず記載してください

  • 派遣会社(派遣元企業)
  • 派遣先企業
  • 職務内容
  • 派遣期間

派遣元企業で働き始めた日付は「〇〇株式会社 登録」と記載します。退職理由は、一般的には「一身上の都合により退社」と書くのが基本となりますが、派遣先の退職の場合は「契約期間満了につき退社」と定型文を記載する形式です。

なお、「履歴書には派遣先を書かなくてもよい」とされる向きもありますが、それは正解ではありません。派遣会社と派遣先企業は、しっかりと区別したうえで記載してください。

「派遣社員は職歴にならない」は誤り

一部では「派遣社員は職歴にならない」「職歴とは認められない」といった意見も見られますが、それも誤りです。

雇用形態が正社員ではなくとも、派遣会社を介して派遣先企業で勤務し、業務を通じてスキルや経験を積み重ねてきたことは紛れもない事実であり、派遣勤務歴も立派な職歴として認められます。

上述の書き方を参考に、派遣就業経歴も履歴書にしっかりと記載しましょう。

短期派遣・単発案件の書き方

ただし、1日単位や1週間単位など、短期派遣・単発案件の取り扱いはその限りではなく、すべての職務経歴を履歴書に詳細に記載しなくても構いません。

履歴書に記入する際は、派遣会社の会社名、場合によっては派遣先企業の会社名を記載のうえで、「短期派遣を複数経験」などとひとまとめとし、職務内容を付記するとよいでしょう。

結果、実際には短期派遣として勤務していたにも関わらず「空白期間がある」と誤解されることもなくなります。

ケース別の学歴・職歴の書き方

実際に学歴や職歴を記入する際、悩んでしまうポイントは複数あるものです。

  • 学歴や職歴が記入欄に入りきらない場合
  • 記載したくない職歴がある場合
  • 働いていないなどの空白期間がある場合
  • 派遣先企業を継続して部署変更などがあった場合

それぞれ個別に書き方を解説していきます。

学歴や職歴が記入欄に入りきらない場合

所定のスペースに学歴と職歴が収まらない場合は、学歴を高等学校入学からの記載にし、記入項目数を圧縮しましょう。

また、職歴は「入社」「退社」それぞれの行を分けて書くのが基本ですが、どうしても収まらない場合は「株式会社〇〇入社(〇〇年△月 一身上の都合により退社)」と一行にまとめても問題ありません。

記載したくない職歴がある場合

職歴は、これまでの経歴すべてを記載することが大前提です。省略してはいけません。

短期間での転職が続いている方などは、ネガティブなイメージに捉えられることを懸念し、正直に記載したくないと考えることもあるかと思います。しかし、職歴詐称はその後のトラブルに発展するリスクをはらむ行為です。他の部分で良い印象を持ってもらえるよう、自己PRや志望動機でのリカバリーを心がけてください。

働いていないなどの空白期間がある場合

採用判断にあたり、空白期間はマイナスに作用するのではないかと考えてしまいがちです。しかし、空白期間があるからといって採用されないとはなりません

大切なのは、空白期間で自分が何をしていたのか、その過ごし方について前向きな説明ができるか否かです。空白期間をアピールの場と捉えて、自身の売り込みにつなげてください。

派遣先企業を継続して部署変更などがあった場合

派遣勤務では、原則として最大3年までしか同じ部署で勤務できません。部署変更を職歴に書く場合は、最初に配属された部署は「配属」、部署変更があった場合は「異動」と分けて書くのが一般的です。

また、派遣先企業が変更になった場合は、「退社」とは書かずに、次の行に「〇〇会社に〇〇事務として派遣」(〇〇年△月まで)と記入しましょう。

 

派遣社員の履歴書の書き方【志望動機】

派遣社員の履歴書における志望動機は、正規雇用の場合とは趣旨が異なります。

派遣会社の担当者が知りたいのは、「なぜこの会社で働きたいのか」といったモチベーションではありません。注視するのは、「どのような会社・現場で活躍できるのか」の判断材料となるスキルや実績です。

これは派遣エンジニアであれば、どのような開発現場で価値のある人材になれるのか、を問われていることにほかなりません。習得しているプログラミング言語や、これまでどのような開発に携わったのかを記載しましょう。

なお、実務未経験者の場合は、個人で作ったアプリケーションやWebサイトなどポートフォリオのURLや、GitHubでコードを公開している旨を伝えるとよいでしょう。

派遣社員の志望動機の役割

派遣エンジニアは派遣会社に勤務するのではなく、実際の開発は派遣先企業で行います。そして、この派遣先企業は、原則として派遣会社の指示のもとで決定されるものです。

そのため、派遣エンジニアの志望動機の役割は「どのような派遣先に就業したいのか」を派遣会社に伝えることにあります。どんな派遣先企業で働きたいのか、自分の習得しているスキルや実績はどのような環境で活かせるのかを伝えることが重要です。

「派遣の履歴書の志望動機は空欄で構わない」といわれる理由

派遣社員の志望動機に関して、以下のような指摘や悩みが見受けられます。

  • 派遣の履歴書の志望動機は空欄でよい
  • 派遣の志望動機がない、思いつかない

「志望動機は空欄でよい」は、厳密には間違いではありません。派遣エンジニアの志望動機の役割は自身のスキルや経験値、志向性を伝えることにあるため、志望動機欄ではなく自己PR欄などに記入してもよいでしょう。

また、志望動機が思いつかないというのも当然です。派遣先企業が決まっていない段階では、明確な志望動機は書きようがありません。また、上述した通り派遣先企業への履歴書提出はそもそも不要です。

志望動機の書き方のポイント

これまでのポイントを留意すると、実際に志望動機欄(自己PR欄)に書くべき内容は以下の6点となります。

  • 派遣社員として働きたい理由
  • 転職の理由
  • 応募の動機
  • 希望職種
  • 将来のビジョン
  • 簡単なスキルと実績

まずは、派遣エンジニアのどこに魅力を感じているのか、自分が派遣エンジニアとして勤務する志向性を書くとよいでしょう。併せて転職理由も記載します。派遣先企業で実現させたいことなど、具体的な展望や将来のビジョンを記載してください。

ライフスタイルやスキルアップの方向性など、応募理由は具体的であるほど派遣会社にもより明確に伝わります。希望職種も具体的に記載し、派遣先企業の紹介を受ける材料としてください。

転職の動機や将来のビジョンと併せて、スキルと実績についても忘れずに触れておきましょう。

派遣社員の志望動機の例文

ではエンジニアの場合、志望動機は実際にどのように書いたらよいのでしょうか? いくつかのパターンに分けて、例文を紹介いたします。

自分の経験やスキルをアピールするときの例文

前職ではマークアップ言語とJavaScriptによるフロントエンドの開発がメインでした。しかし、開発のなかでNode.jsによるバックエンド開発も経験し、PHPへの大きな興味があります。今回の転職を機にPHPによるバックエンド開発を積極的に行い、さらなるスキルアップとフロントエンドとバックエンドの両方の開発の橋渡しとなる役割を担いたいです。

以前の職場での経験から、どのようなスキルを保有しているのかを説明しています。また、開発経験のなかで新たな言語に興味を持つ学習意欲の高さも伝えている点がポイントです。

職歴が少ない場合の志望動機の例文

これまでJavaを扱う企業1社のみで開発に従事していたので、Javaへの理解度は他のエンジニアと比べても負けません。また、Javaは他の言語とも汎用性が高いためフロントエンドやバックエンドに左右されない開発が可能です。

開発企業1社のみしか経験がないことを、「ひとつのことに注力した結果、より理解を深められた」とメリットに転換しています。さらにJavaの汎用性の高さから、どんな開発にも対応することをアピールしています。

紹介予定派遣の志望動機の例文

〇〇株式会社で推進されているアジャイル型開発に魅力を感じています。これまではNoCodeをメインに使ったMVP開発に取り組んでいましたので、スピード感のあるアジャイル型開発でもテストや修正のサイクルに適応した開発ができると確信しています。

派遣先企業で行われている開発にどのような人材が求められているのかを逆算し、自分の実績やスキルからどのような価値を提供できるのかを伝えています。

 

派遣先企業では面接が行われない

派遣社員の場合「面接」は行われず、代わりに派遣先企業との「面談」の場が設けられます。なお、面談には派遣会社の担当者も同席しますので、自身が面談を進行する必要はありません。

通常の面接のように変に身構えることはありませんが、せっかく派遣先企業とコミュニケーションが取れる機会ですので、自身をPRできる場としても認識しておきましょう。

顔合わせ・面談をする理由

面談を行う理由は、エンジニアが派遣先企業での開発業務に適しているかを派遣会社が確認して、勤務後に支障をきたさないことを目的としているためです。

そのため、エンジニアの習得している言語と派遣先企業で使用されている開発言語にズレが生じているなど、勤務後にスキルを活かせそうにないと判断されれば、紹介を取り下げられる場合もあります。

顔合わせ・面談の内容

派遣先企業との面談は以下のような手順で進められます。

  • 派遣会社の担当者と合流
  • 派遣先企業の担当者と合流
  • スキルや経歴などの確認
  • 質疑応答

派遣会社の担当者と事前に合流し、面談の説明と履歴書の確認が行われます。その後、派遣先企業の担当者と対面し、派遣会社の担当者から履歴書が提出され、スキルや実績などを説明します。自身でアピールする場合は、スキルや経歴の確認時に併せて行ってください。

その後の質疑応答で、開発スキルや使用可能なソフトなどの再確認を経て、面談は終了となります。

顔合わせ・面談の注意点

面談では以下の点に注意して臨みましょう。

  • 服装・身だしなみ
  • スキルや経歴などに対する質問の回答の用意
  • 担当者とのコミュニケーション

服装や身だしなみは最低限のマナーです。必ず身なりは整えておきましょう。また、派遣先企業からは「GitHubは使ったことがあるか」「使えるフレームワークは何か」など、スキルや扱えるソフトウェアに関しての質問があります。自身のスキルについて過不足なく、丁寧なコミュニケーションで答えられるように準備してください。

 

履歴書も面談もポイントを押さえて好印象を目指す

派遣社員の履歴書の記載内容および採用フローでは、志望動機の書き方や面談の実施など、一般的なケースとは異なる部分もあります。特に志望動機に関しては「どのような派遣先企業に就業するのか」を左右するポイントになりますので、自身のスキルや希望を具体的に記入してください。

派遣先企業からも派遣会社からも好印象を得られるよう、履歴書や面談時のポイントをしっかり押さえておきましょう。

まとめ
  • 派遣社員の履歴書の書き方は、正規雇用の場合とは内容が異なる部分がある
  • 嘘の経歴を書く、書きたくない職歴を記入しないといった経歴詐称はNG
  • 和暦と西暦の統一、学校や社名の正式名称での記載など、細かい部分にも注意する
  • 志望動機には「どのような企業・現場で活躍できるのか」の判断材料となるスキルや実績を記入する
  • 面談の場が設けられ、スキルや実績の確認、実務内容とのすり合わせが行われる

 

 

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