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育児・介護休業法とは?法律の改正内容をわかりやすく解説【2021年・2022年~】

派遣業界コラム この記事は約 11 分で読めます。

育児や介護を理由に仕事を辞める選択をする人が後を絶ちません。2018年、第一子の出産を機に離職した女性の割合は46.9%。2017年、介護や看護を理由に離職した人の数は、9万9,000人にもおよびます。

離職の原因には「仕事との両立が難しい」点が挙げられます。こうした状況を受け、育児・介護と仕事の両立を目的とした「育児・介護休業法」が2021年1月に生まれ変わり、2022年以降にも見直しが行われ、労働時間や働き方をより柔軟にカスタマイズすることができるようになりました。

特に、フレキシブルな働き方を望むエンジニア職の人にとって、この法改正は知っておいて損はない内容です。

育児・介護休業法とは

育児・介護休業法とは、育児や介護と仕事を円滑な両立を支援する制度です。これまでの「育児か仕事か」「介護か仕事か」といった二者択一構造を解消し、ワークライフバランスの実現を目的としています。

育児・介護休業法は、正社員のみならず、パートやアルバイト、派遣社員や契約社員でも取得可能です。要件を満たしていれば、会社に規則が整備されていなくても法に基づき取得できます。

動画引用元:厚生労働省 / MHLWchannel「知っておきたい 育児・介護休業法」

育児・介護休業法は以下のような制度があります。その概要を個別に見ていきましょう。

  • 育児休業制度
  • 介護休業制度
  • 子の看護休暇・介護休暇制度

育児休業制度

育児休業制度とは、仕事と育児を両立するための支援制度です。1歳未満の子ども1人につき原則として1回取得が認められているもので、2022年以降は2回まで分割しての取得を可能とする制度改正も予定されています。また、保育所への入所が困難といった事情がある場合は、最長で2歳になるまで延長が可能です。

<対象になる労働者>

  • 子育て中の労働者

男女問わず利用可能です。また、パートやアルバイト労働者でも一定の要件を満たせば利用ができます。

<労使協定で対象外になる可能性がある人>

  • 入社1年未満の従業員
  • 申し出から1年以内の雇用終了が明らかな従業員
  • 1週間の労働日数が2日以下の従業員

上記の条件に当てはまる場合、労使協定により対象外とされることがあるため、育児休業制度を利用できない可能性があります。会社によってそれぞれ方針が異なるため、利用を考えている方は一度確認してみましょう。

<特例>

さらに、以下のような特例が認められています。

パパ休暇:男性が2回育児休業を取得

画像引用元:厚生労働省「育児・介護休業法について」制度のリーフレット

子どもがうまれてから8週間以内に休暇を取得し、その後復帰した場合、子どもが1歳になるまでの間に再度育児休業の取得が可能になります。

パパ・ママ育休プラス:育児休業期間が延長

画像引用元:厚生労働省「育児・介護休業法について」制度のリーフレット

育児休業は子どもが1際になるまでの期間に取得できると定められていますが、両親がともに育児休業を取得する場合、子どもが1歳2か月になる日まで休業が可能になります。

※ママの育休開始がパパの育休開始より前、かつパパの育休がママより早く終わる場合は「パパ・ママ育休プラス」の利用はできません。

動画引用元:厚生労働省 / MHLWchannel「知っておきたい 育児・介護休業法(育児編ダイジェスト版)」

介護休業制度

介護休業制度とは、介護と仕事を両立するための支援制度です。「収入の確保」や「社会との繋がり」、「介護終了後の選択肢の幅を広げる」ことを目的としています。対象家族1人につき3回、通算93日まで休業が認められています。

<対象になる労働者>

  • 要介護状態の家族を介護する労働者

男女問わず利用可能です。また、パートやアルバイト労働者でも一定の要件を満たせば利用ができます。

<労使協定で対象外になる可能性がある人>

  • 入社1年未満の従業員
  • 申し出から93日以内の雇用終了が明らかな従業員
  • 1週間の労働日数が2日以下の従業員

上記の条件に当てはまる人は、労使協定により対象外とされることがあるため、介護休業制度を利用できない可能性があります。こちらも会社によって方針が異なるため、一度会社に確認してみましょう。

<対象家族の範囲>

配偶者はもちろん、祖父母や孫世代である2親等までが対象家族となります。

動画引用元:厚生労働省 / MHLWchannel「知っておきたい 育児・介護休業法(介護編ダイジェスト版)」

子の看護休暇・介護休暇制度

子の看護休暇制度とは、未就学児を養育する労働者が病気やケガなどで子の看護をする場合や、予防接種や健康診断をうけさせるために取得できる休暇のことです。子どもが1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日までの取得が認められています。

次に、介護休暇制度とは、要介護者を抱える家族が短期の休みを取得できる制度です。こちらも要介護者が1人の場合は年5日、2人の場合は年10日までの取得が認められています。

<対象になる労働者>

  • 育児休暇・・・未就学児がいる労働者
  • 介護休暇・・・要介護者がいる労働者

<労使協定で対象外になる可能性がある人>

  • 入社6ヶ月未満の従業員
  • 1週間の労働日数が2日以下の従業員

【2021年1月改正】育児・介護休業法の改正内容

育児・介護休業法は2019年(令和元年)12月27日に施行規則および改正指針が公布・告示されました。改正内容は2021年(令和3年)1月1日より適用されます。

  • 取得単位と対象者の変更
  • 中抜けについて

改正前より休暇取得の条件がフレキシブルになり、より取得しやすい休暇制度へと改善されています。

取得単位と対象者の変更

子の看護休暇・介護休暇は、改正前は「半日単位」での取得しか認められていませんでしたが、改正後は「時間単位」での取得が可能に。また、取得可能対象者も「1日の所定労働時間が4時間以上の労働者」から「すべての労働者」に変更されています。

画像引用元:厚生労働省リーフレット「子の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります!」

中抜けについて

中抜けとは、上記画像のように、就業時間の合間に休暇を取得することです。法令では、中抜け「なし」の休暇が求められています。しかし、政府はよりフレキシブルな休暇取得のために、中抜け「あり」を認めるよう事業主向けのリーフレットで配慮を促しています。

改正された内容による育児・介護休暇の取得例

改正されたばかりの制度であるため、個別の取得条件についてはまだまだ疑問が残ります。以下のようなケースではどうなるのかを見ていきましょう。

  • 1時間30分取得する場合
  • コアタイムの無いフレックスタイム制度の場合
  • 労使協定で2時間単位にしている場合

1時間30分取得する場合

1時間30分の休暇を取得する場合は、2時間と換算されます。看護・介護休暇の取得は、時間単位での取得が義務づけられており、1時間に満たない時間の休暇は切り上げになります。

ただし、休んだ分以上に賃金を控除することは認められていないため、休暇は2時間と換算されますが、就業した30分については賃金が発生することを覚えておきましょう。

コアタイムの無いフレックスタイム制度の場合

コアタイムの無いフレックスタイム制度を適用している労働者でも、申請すれば時間単位で介護・看護休暇を取得できます。

看護・介護休暇は、労務提供義務の消失効果を持ち、自身で働く時間を決めることができるフレックスタイム制度とは異なる趣旨を有しているため、フレックスタイム制度が適用されていても介護・看護休暇の取得は認められます。

労使協定で2時間単位にしている場合

事業主が一方的に「2時間単位」と決めたとしても法的な効力はありません。労働者は1時間単位での休暇取得をできる権利があるため、たとえ労使協定を締結していても1時間単位での取得を認めないとはなりません。

2022年4月以降の改正点

育児・介護休業法は2022年4月以降にも変更が加えられます。なかでも、育児休業に関連する改正点が多くあります。

改正内容 施行予定
育児休業を取得しやすい雇用環境整備の義務付け 2022年4月1日
妊娠・出産の申出に対する個別周知・意向確認の措置の義務付け 公布日から1年6か月を超えない範囲で施行
男性の育児休業取得促進の枠組みの創設 公布日から1年6か月を超えない範囲で施行
育児休業の分割取得 2023年4月1日
育児休業取得状況の公表の義務付け 2022年4月1日
有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和 公布日から1年6か月を超えない範囲で施行

それぞれの内容について、順に確認していきます。

育児休業を取得しやすい雇用環境整備の義務付け

現行制度では規定されていなかった「育児休業を取得しやすい雇用環境の整備」が、2022年4月1日の施行予定日をもって事業主に義務付けられます。環境整備にあたっては、労働者が希望する短期あるいは長期期間休業(1か月以上)の取得に対して、事業主が講じるべき配慮が指針として示される予定です。

具体的には、「研修」や「相談窓口設置」など複数の選択肢が設けられ、そこからいずれかを選択するという運用になります。

あらゆる企業、事業者における、育児休業の取得支援体制構築の推進が期待される改正です。

妊娠・出産の申出に対する個別周知・意向確認の措置の義務付け

労働者からの妊娠あるいは出産の申出を受けた際の「育児休業制度の周知および取得意向確認」が、事業主に義務付けられます。こちらも、これまでの制度では規定されていなかった内容です。

具体的な周知の方法としては、「面談での制度説明周知」や「書面等による制度の情報提供」など複数の選択肢が設けられ、そこからいずれかを選択するという運用になります。

育児休業の取得を控えさせるような形式での意向確認および周知は認められません。不当な圧力、ハラスメントを認めない指針が示されます。

男性の育児休業取得促進の枠組みの創設

2025年の取得率30%を政府目標として掲げる「男性版産休制度」とも言い換えられる枠組みが創設され、現行制度から「取得対象期間」「申出期限」「分割取得」「休業中の就業」について改正がなされます。

取得対象期間 子の出生後8週間以内に4週間までの取得が可能に
※従来は原則子が1歳(最長2歳)になるまで
申出期限 原則休業の2週間前までの申出に
※従来は原則1か月前まで
分割取得 分割して2回までの取得が可能に
※従来は原則分割不可
休業中の就業 事業主との合意範囲内で事前調整のうえで、休業中の就業が可能に
※従来は予定した就労は不可

育児休業の分割取得

上述の男性版産休制度でも触れられているように、2022年4月1日の施行予定日をもって分割して2回までの育児休業の取得が可能になります。

また、現行制度では育児休業を1歳以降に延長した場合の開始日は各期間(1歳~1歳半、1歳半~2歳)の初日に限定されていましたが、改正後にはこの開始日が柔軟化されます。各期間の途中からの取得も可能になるため、育児休業を夫婦で交代して取得するなどの手段を講じられるようになります。

育児休業取得状況の公表の義務付け

2022年4月1日の施行予定日をもって、育児休業の取得状況について、従業員1000人超の企業を対象に公表が義務化されます。育児休業の取得状況から、企業の子育て支援体制が可視化されることになるでしょう。

有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和

現行の取得要件として規定されていた「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者」が廃止され、有期雇用労働者の育児休業及び介護休業の取得要件が緩和されます。

ただし、労使協定を締結した場合にはその限りではありません。

まとめ
  • 育児・介護休業法は、「育児や介護」と「仕事」の両立を支援する制度
  • 育児休業制度は、1歳未満の子どもにつき原則1回まで取得可能。(例外あり)最長で2歳まで延長可
  • 介護休業制度は、対象家族1人につき3回まで。通算93日まで取得可能
  • 子の看護休暇・介護休暇制度は、対象1人につき年5回、2人(以上)につき年10回取得可能
  • 2021年1月の改正で、半日単位→時間単位で全労働者の取得が認められた
  • 取得は1時間単位
  • フレックスタイムでも適用される
  • 2022年以降も改正が予定され、男性版産休制度や育児休業の分割取得が可能になるほか、育休取得が推進されるよう事業者への義務付けがなされる

 

 

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