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知っているようで知らない派遣法の歴史を学ぼう

派遣業界コラム この記事は約 7 分で読めます。

派遣労働者にとって重要な法律である労働者派遣法ですが、その内容について知っている人はほとんどいないのではないでしょうか? 特に近年の改正では、派遣労働という働き方は一時的なものであるという原則の上で、派遣労働者の雇用の安定やキャリアアップを図るという、派遣労働者にとってより一層の内容の充実が行われてきています。そこで、派遣労働者を守る法律である労働者派遣法の歴史や内容について解説していきます。

 

労働者派遣法とは?

労働者派遣法(以下、派遣法)は、正式には「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」といいます。これは派遣労働者の権利を守るための法律であると共に、派遣会社や派遣先会社が適正な事業運営を行うために守るべきルールともいえます。

労働者が派遣で働く場合、労働契約を結ぶ派遣元と業務の指揮命令を行う派遣先が異なるため、雇用上の責任が不明確になりトラブルが起こる場合があるという課題があります。また、派遣労働者は職種によっては、長期間同じ職場で働いてもキャリア形成や昇給につながりにくいケースがあることも問題視されています。派遣法はこのような問題の解決を図るために、派遣会社と派遣先会社それぞれについて責任の所在を明らかにした法律です。

 

日本における派遣法の歴史

1986年7月1日施行

派遣法が施行されたのは、1986年7月1日です。しかし、それ以前から人材派遣のようなことをしている会社は存在していました。1980年代に入って雇用される労働者が増え、また業務請負という形態で派遣していたため、労働者保護の観点から派遣法が施行されることになったのです。施行当初は専門性が高い13業務(施行直後に16業務に変更)が派遣の対象でした。

1996年

人材派遣の対象となる業務が16から26業務に拡大されました。

1999年

派遣できる業務が建設、港湾運送、警備、医療、製造業務を除き、原則自由化されました。原則自由化となった業務に関しては、1年の派遣受入期間の制限が設けられ、専門(政令)26業務については3年の期間制限が設けられました。

2000年

紹介予定派遣が解禁されました。

2004年

専門26業務に関して、派遣受入期間の制限が撤廃され、自由化となった業務に関しても最長3年に延長されました。さらに製造業務への派遣の解禁、2000年に解禁となった紹介予定派遣の定義を明文化して事前面接の解禁など、大幅に規制が緩和されました。

2006年

医療関係業務の一部で派遣解禁となりました。

2007年

製造業務の派遣受入期間の制限が3年に延長されました。

2012年

法律の名称が「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に変わり、法律の目的も「派遣労働者の保護のための法律」であることが明記されました(改正内容のポイントは、下記に記載)。

2015年

今まであいまいだった労働者派遣の位置づけが、「派遣労働という働き方およびその利用は、臨時的・一時的なものであることを原則とする」という考え方のもとに常用的に派遣することを防止する目的で改正が行われました(改正内容のポイントは、下記に記載)。

労働者派遣法の変遷

派遣可能業務 派遣先の受入最長期間
1986 13業務→施行直後に16業務 1年
1996 26業務のみ 1年
1999 原則自由化
(ただし、建設、港湾運送、警備、医療、製造業務を除く)
専門26業務は3年、それ以外は1年
2000 紹介予定派遣が解禁
2004 製造業務への派遣が解禁 製造業務は1年、専門26業務は無制限、それ以外は3年に延長
2006 医療業務の一部が派遣解禁
2007 製造業務の派遣期間延長 製造業務への派遣期間が3年
2012 日雇い派遣の禁止 専門26業務が28業務に拡大
2015 専門28業務を廃止 事業所単位の期間制限3年、個人単位の期間制限3年

 

働く上で覚えておきたい重要な改正

派遣労働者の権利を守る派遣法ですが、2012年と2015年に大幅な改正があり、人材派遣に関する規制が強化されました。そこで、この2つの改正の重要な項目を派遣労働者側の視点から見ていきます。

2012年改正のポイント

  • 派遣会社の派遣料金が明示され、マージン率や教育訓練に関する取り組み状況などが義務づけられる
  • 派遣会社から必ず待遇に関する事項の説明を受ける
  • 派遣会社は派遣労働者の賃金を決定する際に、派遣先で同種の業務に従事する労働者の賃金水準に配慮しなければならない
  • 派遣労働者が希望すれば有期雇用から期間の定めのない雇用への転換が派遣会社の努力義務になる
  • 日雇い派遣の原則禁止
  • 離職後1年以内に、派遣労働者として元の派遣先に派遣されることを禁止

 

2015年改正のポイント

  • 特定労働者派遣事業が廃止されて一般労働者派遣事業に一本化される。
  • 一部例外を除いて全ての業種で派遣される期間制限が原則3年に定められる。また派遣先が3年を超えて受け入れようとする場合は、派遣先事業所の過半数労働組合等から意見を聞く必要がある。
  • 同一の派遣労働者を、派遣先における同一の組織単位に派遣できる期間は、原則3年となる。
  • 同一の組織単位に継続して3年間派遣される見込みがある労働者には、派遣終了後の雇用継続のために、派遣会社から以下の3つの措置が講じられる。
  1. 派遣先への直接雇用への依頼
  2. 新たな派遣先の提供
  3. 派遣元での無期雇用
  4. その他安定した雇用の継続を図るための措置
  • すべての派遣労働者は、キャリアアップを図るために、派遣会社から段階的かつ体系的な教育訓練・キャリアコンサルティングを受けることができる。
  • 派遣先が違法な派遣と知りながら派遣労働者を受け入れている場合、派遣先は派遣労働者が派遣会社と結んでいる雇用契約と同等の条件で直接雇用契約の申し込みをしたものとみなされる労働契約申し込みみなし制度が開始される。

 

これからの派遣法が目指す派遣労働者の保護について

働き方改革の一環として、2018年6月、労働者派遣法を含む、労働基準法、労働契約法など計8本を法改正する「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が国会で審議、可決されました。今回の改正のポイントは「同一労働同一賃金」に関することです。これは同じ派遣先の会社で働く正社員と派遣労働者の賃金格差是正を目指す改革で、すでに2012年の改正において第30条第2項で「均等を配慮した待遇の確保」が明記されています。要約すると、派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先の労働者の賃金水準との均衡を考慮するように派遣会社に求めているのです。

これからの時代、同じ仕事に対する処遇としては、雇用形態や雇用期間によらず、均等な待遇をすることが求められています。派遣労働者としても自分がかかわる法律として、その内容について具体的に知っておくことが重要です。

 

まとめ

労働者派遣法は、派遣労働者にとって働きやすい環境を形成することを目指して、何度も改正されてきました。 特に有期雇用での派遣という働き方を臨時的・一時的なものであるとした考え方の法律改正は、画期的なものでした。臨時的・一時的なものだから、労働者の雇用を第一に考えて派遣会社は様々な配慮をしなければなりません。実はここが派遣会社を選ぶポイントにもなってくるのです。働いていない期間、会社は何をしてくれるのか、自分自身にプラスになるような制度を整えている会社を選ぶことが仕事を選ぶことと共に重要になってくることは間違いないでしょう。

 

 

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