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プラントエンジニアの仕事内容とは|年収やキャリアパス、将来性と業界地図について解説

機電派遣コラム この記事は約 9 分で読めます。

私たちの生活に欠かせない商品やエネルギーを生産する工場(プラント)。その工場を構成する設備などの設計や管理、マネジメントを担い、裏で支える縁の下の力持ちがプラントエンジニアという職業です。

本記事ではプラントエンジニアの仕事内容や将来性、年収水準について紹介。プラントエンジニアになるための方法や関連する資格についてなどにも触れていきます。

プラントエンジニアとは?業界地図と職種の意味

プラントエンジニアとは、日用品や医薬品、化学製品などを生産する工場や、発電所、下水処理場などの工場、いわゆるプラントの設備一式のマネジメント(プラントエンジニアリング)を行うエンジニアです。

高い技術力を有する日本の大手プラントエンジニアリング企業は国内外において存在感を示しており、なかでも「日揮ホールディングス」「千代田化工建設」「東洋エンジニアリング」の3社は御三家とも呼ばれる有力企業です。

プラントエンジニアは、システム設計や開発、メンテナンスに関わり、工場自体の管理を担います。その担当領域は幅広く、プラントエンジニアの業務内容や必要な知識は、企業が生産する製品によって下記の職種に分類されます。

分野 業務内容 必須知識
機械系プラントエンジニア プラントの基本から詳細な設計、構築、オペレーション、メンテナンス。機械装置の設計・開発も担う 機械工学系の知識
化学系プラントエンジニア 石油や鉱物などの原料を製品化するためのプロセスを構築し、マネジメントを行う 化学工学系の知識
電気系プラントエンジニア プラント各所また全体への電力供給システムや制御システムの構築を行う 電気・電子工学系の知識
建築・土木系プラントエンジニア プラントに付属する港湾施設や道路の設計・施工管理を行う 土木工学科系の知識

上記記載の通り、各分野においてその分野の工学系の知識を習得していないとプラントエンジニアは務まりません。

プラントエンジニアの将来性

プラントエンジニアの将来性は高く、その活躍の場は国内外に広がっています。

先進国である日本は国土が狭く、すでに多くのプラントを抱えています。そのため、新たにプラントが建設されることは多くありません。国内での需要は既存プラントの改修やメンテナンスがメインとなるでしょう。

こうした背景から、プラントエンジニアリング業界は成熟期に入っていると位置付けられます。だからといって、プラントエンジニアに将来性がないと考えるのは誤りです。

その理由は2つ。1つ目は、高度成長期に建設されたプラントの老朽化です。これまでは改修やメンテナンスでなんとか維持していたプラントも老朽化により、立て直しをする可能性も浮上します。

2つ目は発展途上にあり、まだインフラが整備されていない中東や東南アジアからの需要が高いことです。プラントエンジニアは国内外からの需要が高く、活躍の場が多くある職業となるでしょう。

プラントエンジニアの仕事内容

プラントエンジニアは、プラントの企画・提案や設計、資材調達、建設、施工管理、試運転、保守管理を一貫して行います。

  1. 装置の組み合わせや配置、原料の温度や圧力などから機材の大きさなど、全体像を決める
  2. 大まかに決めた設計に対して、「機械設計」「配管設計」「電気設備設計」「回転機械設計」などの詳細を、各分野のエンジニアが設計
  3. 各機械メーカーに見積もりを依頼。見積もり額や工期を確認しながらメーカーの選定行い、発注
  4. 工事中は、安全を守るリスク管理やスケジュール管理、行政機関に提出する書類の作成・提出などの施工管理を行う
  5. プラントが完成したら仕様書どおりに作動するかどうか、安全面に問題はないかどうかなどを、試運転を通して確認
  6. 改修やメンテナンスなどの保守管理を行う

このように、プラントエンジニアの仕事内容は多岐に渡ります。工場の建築という大規模プロジェクトに関わることから、大きなやりがいや魅力を感じられる仕事です。

プラントエンジニアの年収

参照:doda

転職サイトdodaによると、プラントエンジニアの平均年収は557万円。これは建築設計や測量、設計監理などの建築・土木系エンジニアの中でもトップの水準です。

年収分布では、400~700万円台がボリュームゾーンになっていますが、1,000万円以上の年収を得ている人も少なくありません。

プラント建設においては規模が大きくなりやすいこと、高い専門性や技術を求められることが、高年収に反映されていると考えられます。

プラントエンジニアのキャリアパス

プラントエンジニアのキャリアパスは、エンジニア経験を積んだのちに現場のマネジメント職に就くケースが一般的です。

プラントエンジニアリングを極めるスペシャリストになる道もありますが、求められる知識量・体力面ともにハードなため、スペシャリストを志向する人は少数派でしょう。

また、現場で得た知識を活かして発注側に転職するケースや、火力発電から再生可能エネルギーに分野を変えるといったように、より興味のある分野のプラントに関われる企業に転職・キャリアチェンジする人も見られます。

プラントエンジニアに求められるスキル

プラントエンジニアには求められる資格は特段ありませんが、企業が生産する分野に関しての高度な知識は不可欠です。

また海外で働くことを視野に入れている人の場合は、語学力が欠かせません。コミュニケーションを取らないことには仕事が進まないので、日常会話で使用する単語だけでなく、ビジネス用語や専門用語も求められます

プラントに関する専門知識

手掛けるプラントによって要求される知識は異なりますが、機械、化学、電気、建築・土木など、各分野に特化した専門知識が必要です。それも、理工学部の学士以上のレベルを求められると思っておいた方が良いでしょう。

プラントエンジニアを目指すのであれば、大学の理工学部を卒業したのちに、大学院に進学してさらにその知識を追求する、というルートが多く見られます。

語学力

先述したとおり、プラント業界は海外からの需要も高いため、プラントエンジニアとなったのちに国外で働くことも想定されます。日本語の通じない国で仕事の意思疎通を図る必要があるため、ある程度の語学力があると重宝されるでしょう。

出向く国の言語に精通しているのが一番ですが、まずは世界言語である英語はマスターしておきたいところです。

コミュニケーションスキル

プラントエンジニアの仕事内容からも分かるとおり、プラントエンジニアが仕事を進めるなかで、機械メーカーやクライアント企業とのやり取りがたびたび発生します。また、社内でも各部署の担当者と連携する必要があるため、コミュニケーションスキルは必須です。

海外勤務を希望する人であれば、コミュニケーションスキルに加えて、その土地や人柄を理解して早々に馴染む適応力も求められるスキルの一つとなるでしょう。

プラントエンジニアに向いている人

上述した「プラントに関する専門知識」「語学力」「コミュニケーションスキル」をベースとしたうえで、プラントエンジニアに向いている人には、以下のような特性が認められます。

技術的な向上心と好奇心 プラントの設備やプロセスに関連する技術的な問題に取り組むことが多いため、技術への興味や探究心が欠かせません
知識と教育の履修 工学や化学、機械工学などの分野で学ぶ技術的なバックグラウンドを有していることは、大きなアドバンテージになります
問題解決能力 プラントに発生する問題や障害を迅速に特定し、解決する能力がプラントエンジニアには求められます
安全意識 プラントの安全性に高い意識を持ち、事故や危険な状況を防ぐ対策を講じる責任があります
チームワーク プラントエンジニアは通常、他の専門家やスタッフと協力してプロジェクトを進めます。チームプレーヤーであることが重要です
精神力と忍耐力 プラントの現場では、時に高圧的な状況に直面することがあります。問題解決やトラブルシューティングに取り組む際には、冷静さを保てる忍耐力も重要になります

プラントエンジニアになるには

プラントエンジニアになるには、大学の理工学部を卒業して、学士以上の知識を有している人材が求められます。そのうえで、企業の求人に応募する、もしくは派遣会社に登録して、技術者派遣として現場に入るのが一般的です。

企業の求人に応募する

いずれの分野においても、プラントエンジニアの求人は多い傾向にあります。そのため、自身が携わりたい分野や給与面の条件などが合う求人を探して応募してみましょう。

その分野の「専門資格を有していること」や「経験者であること」を応募の必須条件として挙げている求人を多く見かけますが、高齢化が進む昨今では、未経験を歓迎している求人もあります。そのため、未経験だからといって諦めることは必ずしもありません。

技術者派遣として働く

技術者派遣とは、派遣会社に登録をしたのち、紹介を受けて、あるプロジェクトの期間において該当の企業に派遣される働き方です。プロジェクト単位ごとに派遣先が変わるのが一般的なので、高い技術力と適応力、経験値が求められます。

プラント関連領域エンジニアや、設備保全など一部工程に特化した派遣案件は豊富にあります。案件の詳細情報から、自身のキャリアプランやスキルに合致したものを選択してみましょう。

フィールド/サービスエンジニア・設備保全の派遣求人

プラントエンジニアに関連する資格

プラントエンジニアになるのに資格は必要ありませんが、就職や転職する際には下記のような資格があると、知識の専門性をアピールすることができます。

国家資格

  • 建築士
  • 電気工事士
  • 管工事施工管理技術士

民間資格

  • CAD利用技術者
  • TOEIC (目安730点以上)

就職や転職活動に有利に働く可能性が高いので、取得できそうな資格は取得しておくとよいでしょう。

まとめ
  • プラントエンジニアは、日用品や医薬品、化学製品などを生産する工場など、いわゆるプラントの設備一式のマネジメントを行うエンジニア
  • インフラ未整備の地域からの需要の高さ、そして日本国内の高度成長期に建設されたプラントの老朽化といった背景から、需要と将来性が高い仕事
  • 平均年収は建築設計や測量、設計監理などの建築・土木系エンジニアの中でもトップの水準
  • 設備保全など一部工程に特化した求人も豊富

 

 

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