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エンジニアリングチェーンマネジメントとは|特徴とサプライチェーンとの違い

機電派遣コラム この記事は約 7 分で読めます。

エンジニアリングチェーンマネジメントとは、製造における上流工程の一連のプロセスを管理する手法のことです。コストの最適化や業務効率化、製品の品質向上にも寄与するエンジニアリングチェーンマネジメントとは何か、その目的や効果、実現までの手法を紹介していきます。

エンジニアリングチェーンマネジメントの意味とは

エンジニアリングチェーンマネジメント(ECM:Engineering Chain Management)とは、モノづくりにおける上流のプロセスを指す言葉です。

  • 市場調査
  • 商品企画
  • 基本設計
  • システム設計製品図や工程図の発行

こうした生産の前段階の管理プロセスや、生産後の保守保全や分析などの一連の管理工程マネジメントがECMに該当します。

ECMから発行された製品図と工程図を受けて実行される、販売動向調査から調達、製造、物流、販売までの一連の管理工程はサプライチェーンマネジメント(SCM:Supply Chain Management)とよばれます。

エンジニアリングチェーンの目的

エンジニアリングチェーンマネジメントは、製造における全体の最適化と、開発力の向上を目的として実施されます

エンジニアリングチェーンの一連のプロセスによって、製品の肝となる部分が定められます。ここで生まれた製品の根幹部分にひずみがあれば、下流に位置するサプライチェーンにも影響をおよぼし、期待したほどの利益や効果は生まれなくなってしまうのです。

近年ではサプライチェーンマネジメントの活用が脚光を浴びていますが、その上流にあるエンジニアリングチェーンが最適化されてこそ、サプライチェーンが生きてくるのです。

エンジニアリングチェーンの効果

エンジニアリングチェーンのデジタル化を進めることによって、製品の品質向上、製品にかかるコストの低減および業務効率化などを図れます。

製品の品質の面では、過去のトラブルをデータとして蓄積して次回以降に生かす判断材料にしたり、ベテラン技術者のノウハウをナレッジとして蓄積し新人に共有したりといった方法で、全体のクオリティの向上を目指します。

コストの面では、デジタル化によってワークフローの見直し・構築が容易になり、エンジニアリングチェーン業務全体の効率化を図ることで人的コストの低減につながります。また、コストを意識した設計も容易になるため、製品開発の段階から将来的なコスト削減に至るまでをプランニングできるでしょう。

エンジニアリングチェーンマネジメントが注目される理由

エンジニアリングチェーンマネジメントが注目されるようになった背景には、製造業を取り巻く環境の変化があります。

  • 製品ニーズの多様化
  • 製品サイクルの短期化
  • 製造物への責任
  • 価格競争の激化

「みんなが同じものを持っていれば満足」だった高度経済成長期とは異なり、現代では製品ニーズが非常に多様化しています。特に消費者向けの製品を製造する企業では、ありとあらゆるニーズに応えるべく数多くの製品を生み出さなければならないこともあるでしょう。そして細分化されたニーズに対応するために、企業は短いスパンで新製品を開発しています。

とはいえ、新製品を次々とリリースしても、その需要が長く続くことはまれです。短期間で求められるものが変化するため、時間をかけて製品の開発を行えないのが現状です。また製品の安全基準等も世界的に厳しくなっており、製造したものに対する企業の責任は数十年前と比べて遙かに重いものとなっています。

価格競争の面においては、経済のグローバル化によって、国内だけでなく国外企業も競合として意識しなければなりません。人件費や原価の安い国で製造された製品との価格競争は難しいものです。

これら製造業が抱える課題解決の一助として、エンジニアリングチェーンマネジメント(あるいはECMシステム)が注目されるようになりました。

サプライチェーン・バリューチェーンとの違い

エンジニアリングチェーンと類似する言葉に、サプライチェーンとバリューチェーンがあります。

  • サプライチェーン:製品の原材料などの調達から製造、在庫管理、配送、販売、消費までの一連の流れを指す言葉
  • バリューチェーン:製品の開発や製造、販売、労務管理などすべての活動を価値として考え、一連の流れの中でどのような部分が強みで弱みなのかを分析し、事業戦略の改善の方向を探ること

サプライチェーンとは

サプライチェーンとは、原材料の調達から製造、販売、消費までの一連の流れを指す言葉で、「供給連鎖」と訳すことができます。一連のなかで得た情報とモノやお金の流れを結びつけて、それを共有・分析して全体の最適化を図ることをサプライチェーンマネジメントと呼びます。

バリューチェーンとは

拡大画像はこちら

バリューチェーンとは、製品の開発から製造、販売、労務管理など、製品にまつわるすべての活動を価値の連鎖として考え、そこで得た情報から事業戦略を探る手法を指します。

バリューチェーンでは、自社や競合他社の事業を機能別に分類して、事業活動の中の各工程でどのくらいの付加価値が生まれているのかを分析します。これによって、例えば付加価値がほとんどない部分を把握して早急に対策を講じ価値を上昇させるといった戦略を練れるようになります。

エンジニアチェーンマネージメントを実現するための方法

エンジニアリングチェーンマネジメントを実現するために企業が行うことは主に次の6つです。

  • 経営方針や目標の共有とエンジニアリングチェーン実施の方針を検討
  • エンジニアリングチェーン工程や体制を可視化
  • ナレッジのデジタル化と共有
  • 各工程のデジタル化とデジタル化のための環境整備
  • デジタル化に対応するための人材教育
  • 運用を継続する仕組みの構築

まずは企業の経営方針や目標をあらためて共有して、エンジニアリングチェーンによって何を実現したいのかを話し合います。次に、エンジニアリングチェーンにおける各工程で何が行われているのか、どのような機能があるのかを整理して、各工程のコスト構造を把握します。

そしてベテラン技術者が有する知識やノウハウは、ナレッジとして蓄積し全関係者に共有します。またECMシステムの導入を見込んで、現段階でデジタル化できる工程はデジタル化しておきましょう。

最終的には、エンジニアリングチェーンマネジメントを継続できるように、全社が協力して仕組みを構築します。

エンジニアリングチェーンの課題

エンジニアリングチェーンを実現しようとしても、次のような課題が実現を阻んでしまうことがあります。

  • 情報の伝達がうまくいかない
  • 情報共有と作業工程管理が連動しない
  • 成果物の管理が難しい

エンジニアリングチェーンにおける設計工程では、都度個別の対応になってしまっていることがあります。情報が個人や部門内だけで管理・共有され、他社・他部署にうまく伝達されないことは珍しくありません。

また、各工程・部署で共有された情報を、うまく現場で生かしきれていないケースも多いようです。多くの情報に混乱してしまった結果、品質を低下させてしまうこともあります。さらに、成果物の管理方法があいまいで、どれが最新版なのかわからず各者のタスクが増えてしまうこともあるようです。

エンジニアリングチェーンマネジメントを実施する場合は、情報の共有と伝達が円滑に行われるように、各工程のデジタル化とECMソリューションの導入を進める必要があるでしょう。

まとめ
  • エンジニアリングチェーンマネジメント(ECM)とは、商品企画や基本設計などモノづくりにおける上流のプロセスを指す言葉
  • ECMは、製造における全体の最適化と、開発力の向上を目的として実施される
  • 製品の品質向上、製品にかかるコストの低減、業務効率化などの効果がある
  • 製品ニーズの多様化や製品サイクルの短期化、価格競争の激化などの課題から、ECMが注目されるようになった
  • ECMの実現にあたっては、実施方針の策定が大前提となり、製造各工程の見える化やナレッジの共有、工程のデジタル化のための環境構築などのプロセスを経て、継続のための仕組みづくりを行う
  • 情報の伝達不備や、管理方法があいまいになるなど、ECMの導入に向けての課題も散見される

 

 

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