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IoTシステムの眼と耳となるセンサー、手と足となるアクチュエーター

機電派遣コラム この記事は約 8 分で読めます。

あらゆる場所に置かれた道具・機器・設備をネットにつなぎ、現場のデータをつぶさに集めて活用する。

そんなIoT(モノのインターネット)システムの活用が活発になってきました。

 

このページでは、IoTシステムのキーデバイスとなる「センサー」と「アクチュエーター」の最新動向を紹介します。

現場のデータを集めるセンサーと、現場にあるモノを動かすアクチュエーターが様々なモノに組み込まれることで、デジタル空間で起きたイノベーションが、現実世界にも広がっていくのです。

 

IoTシステムの中でのセンサーとアクチュエーターの役割

最近では、ネット上で買い物ができたり、SNSを通じて多くの人とコミュニケーションが取れたりと、デジタル空間での生活が豊かになってきました。

検索サービスを使えば知りたい情報にすぐにアクセスできます。

これらは、とても便利な現代にはなくてはならないサービスです。

 

しかし、私たちは現実世界の中で生きています。

現実世界での生活や仕事がなくなることはありません。

私たちの暮らしている現実世界は、コンピューターでは扱いにくいアナログ情報に満ちた世界

例えば、部屋の明るさ、工場の機械の振動、川の汚染度、橋を渡るクルマの重さ、田畑の日照、人の心拍など、人やモノ、環境の状態を示す情報の多くはアナログデータとして存在しています。

中には、人の表情や会議の空気といった数字では表しにくい情報もあります。

 

こうしたコンピューターでは扱いにくい現実世界のアナログ情報をデジタル情報に変えて集めれば、デジタル空間で提供しているような価値あるサービスを、現実世界でも提供できるのではないか

これが、IoTシステムの発想の原点です。

 

例えば、洋服の小売店で、来店したお客さんの動きをカメラで捕捉して、どの商品に興味を持つ人が多いのか、どこに置いた商品の販売が伸びるのかを分析して売上増を図っている企業が既にあります。

これは、来訪客の閲覧履歴を分析して、来訪者が欲しがる商品を先回りして提示する、よくあるECサイトの手法をそのまま現実世界に展開したものです。

 

では、現実世界のより多くのユースケースで、同様の情報活用ができるようにするには、何が必要になるのでしょうか。

まず、現実世界にある人やモノ、環境のありのままの状態や動きをデータとして収集するセンサーが必要です。

センサーは、「IoTシステムの眼や耳」だといえます。

さらに、集めたデータを分析して得た知見を、現実世界にいる人の活動やロボットなど、モノの動きに反映させるための仕組みも必要です。

この役割を果たすのがアクチュエーターであり、その役割は「IoTシステムの手や足」だといえます。

 

IoTシステムの眼と耳となるセンサーの進化

IoTシステムの眼と耳になるとはいっても、特段、新しいセンサーが必要になるわけではありません。

様々な物理量や化学量を検知するセンサーがすでにあり、既存の機器に組み込まれて様々な用途に活用されています。

 

例えば、今や誰もが持っているスマートフォンの典型的な機種には、映像音声指紋加速度角速度気圧地磁気近接物照度、さらには操作時のジェスチャーなどを検知するセンサーが入っています。

これらのセンサーは、そのままIoTシステムに活用できます。

 

ただし、これまでセンサーが組み込まれていなかった道具や機器、設備にも搭載することを前提とするのであれば、小型・軽量化、低消費電力化、低価格化が欠かせません。

先進的な試みとして、日常的に使っているありふれたモノの中にセンサーを組み込む技術の開発例が、近年、多数発表されています。

 

医療分野ではセンサーが組み込まれたコンタクトレンズが開発されました。

糖分を検出するセンサーが組み込まれ、涙の成分から糖尿病患者の血糖値を常に測定することが可能になっています。

定期的服用が必要な精神疾患の薬にセンサーを組み込んだ例もあります。

胃液との反応によって発生した電流を検知するセンサーを組み込んだもので、スマートフォンアプリと連携して厳密な服用管理を実現します。

このほかにも、服に印刷できる活動計、実験用のガラス器具の表面に形成できる透明な温度センサーなど、様々な技術が開発されています。

 

さらに、既存のセンサーで取得したデータを基に、まったく別の情報を抽出する技術も発達してきています。

センサーから得たデータに処理・分析・解釈といった情報処理を施して、新たな情報を類推するのです。

これも、IoTシステムの応用を広げる上で大切な技術です。

 

簡単な例としては、気圧の変化から、高低差を検知するセンサーがあります。

高い山に登ると空気が薄くなる現象を利用したものです。

最近の気圧センサーは感度が高く、気圧の変化から5cmの高低差も検知可能。

人が1階から2階に移動する動きなどは、確実に判別・検知ができます。

 

より複雑で近い将来に大きな市場を生み出す可能性があるのが、自動運転車における走行環境を検知するセンサーです。

カメラで取り込んだ映像や、レーダー、超音波ソナーなどから得た情報を基に、AIが高度な判断を下して、歩行者や障害物の位置、車間距離などを正確に検知します。

AIの情報処理までを含めて、走行環境を把握する1つのセンサーとして機能しているのです。

 

IoTの手と足となるアクチュエーターの進化

続いては、アクチュエーターの進化について紹介しましょう。

アクチュエーターとは、電気エネルギーなどを運動に変える部品のことです。

多くの場合、モーターのことを指し、IoTシステムの中では、ロボットや車、家電製品などを動かす動力源として使われます。

今、アクチュエーターの進化を促す、新たな応用が2つ登場しています。

 

1つは電気自動車EV)、もう1つは触覚フィードバックと呼ばれるヒューマン・マシン・インタフェースです。

これらの応用に向けて進化したアクチュエーターの波及効果は、他の応用分野にも広がることでしょう。

従来の自動車のエンジンに代わり、電気自動車の動力源となるアクチュエーターは、家庭で使う家電製品を動かしているものとは2つの点で大きく性質が異なっています。

 

1つは出力が大きいこと。

家庭用エアコンなどに搭載されているアクチュエーターの出力は、せいぜい3kW程度です。

ところが、電気自動車のアクチュエーターは、典型的な車種なら約150kW、スポーツカー向けではもっと大出力になります。

大出力なだけならば工場で機械を動かすアクチュエーターも該当しますが、電気自動車向けのアクチュエーターは小型・軽量と高出力の両立が要求されます。

 

もう1つは、効率化という側面での設計思想が異なることです。

なるべく少ない電力で大きな仕事ができるものが、効率の良い優れたアクチュエーターだといえます。

家電製品などに使われるものは、動作時に求められる回転速度やトルクの目標値が定めやすいため、目標値で最も電力効率が高くなるように設計できます

ところが電気自動車の場合は、停止状態からの発進や高速道路上で追い抜くための加速、渋滞時のノロノロ運転など、想定される動作に幅があります。

いかなる状況でも、常に高効率で動作する性能が求められるのです。

 

近年、電気自動車向けアクチュエーターでは、小型・軽量化に向けた技術に新しい潮流が生まれています。

これまで別々の部品だったアクチュエーターと電力を供給するドライバー回路を、1つのモジュールにまとめる「機電一体」と呼ぶ技術です。

この技術の恩恵を受けるのは、電気自動車だけにとどまりません。

ロボットを動かす動力源など、様々な分野で「機電一体」のアクチュエーターが活用されることでしょう。

 

アクチュエーターの進化を促すもう1つの新たな応用である触覚フィードバックとは、モノの感触を人工的に作り出す技術のことです。

アクチュエーターで機械的振動を作り出し、その振幅や周波数を制御することで、思い通りの感触を作り出すのです。

スマートフォンの中に、画面上に表示されたアイコンを押したとき、実際には押し込まれているわけではないのに、押し込まれる感触を感じられる機種があります。

この感触を作り出している技術が触覚フィードバックです。

同様の技術は、ゲーム機のコントローラーにも組み込まれて、仮想現実などに応用されています。

 

触感フィードバックは、視覚情報を出力するディスプレイや聴覚に訴えるスピーカーと並ぶ、第3のヒューマン・マシン・インタフェースになる可能性があります。

しかし、触覚フィードバックで使われるアクチュエーターには、振動の振幅や周波数を広範囲で変える能力と、瞬時に振動する機敏さが求められます。

そこで改めて注目されているのが日本の技術力です。

触覚フィードバック向けアクチュエーターを作る技術では、日本企業が圧倒的なハイレベルを実現しています。

日本の特産技術としても、触感フィードバックは期待されているのです。

 

 

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