1. パーソルクロステクノロジーのエンジニア派遣
  2. 【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報
  3. 機電派遣コラム
  4. 3Dプリンタ用フィラメント【PLA樹脂】の特徴がすごい!

3Dプリンタ用フィラメント【PLA樹脂】の特徴がすごい!

機電派遣コラム この記事は約 4 分で読めます。

現在、3Dプリンタでは汎用性の高いプラスチック樹脂として「ABS樹脂」が多く使われています。

そんな中、CO2排出の問題や環境問題に配慮した新たな材料「PLA樹脂(ポリ乳酸)」が開発されました。

 

果たしてPLA樹脂とはどのような樹脂なのでしょうか。そして、現在多く使われているABS樹脂の代替品として活躍する樹脂なのでしょうか。

その驚きの特性を交えてご紹介します

 

従来の3Dプリンタ用フィラメントはABS

プラスチックで最も多用されるものの一つが「ABS樹脂」です。

使用されている範囲はさまざまな分野にわたっており、自動車や住宅建材、家電部品といった製品に用いられています。

そのためものづくりにとってなくてはならない素材と言えますです。

 

「ABS樹脂」が使われる理由としては、耐薬品性を持ちながら、剛性に優れ、耐衝撃性、曲げ疲労性、引っ張りなどに強い特性を持っているからです。

また、熱可塑性、つまり熱によって加工がしやすくなる特性を持つことも、3Dプリンタに最も多く使われている理由樹脂と言えるでしょう。

 

PLAフィラメントは完全植物由来

高スペックなABS樹脂ですが、使用にあたり弱点もあります。

それは加工する際に臭気を発する事と二酸化炭素を多く排出する事です。

 

そんなABS樹脂の弱点をカバーできると考えられ、ABSフィラメントの代替品となりうるのが分解性プラスチック素材「PLAフィラメント」です。

 

3D消耗材はどれも同じという印象を抱くかもしれませんが、そんなことはありません。

PLAフィラメントは、原料が植物などに含まれるブドウ糖や砂糖をベースに作られています

 

植物由来のためABSフィラメントの加工時に発生する独特の臭気や、二酸化炭素排出量も飛躍的に抑えることができるのです

 

環境に優しいだけじゃない、PLAの驚くべき特性

PLA素材は単に環境に優しいだけではありません。

アニール処理(電気炉や熱風乾燥機によってプラスチックの成形品を一定時間加熱する処理法)を施せば、ABSと同等の強度を得ることができます。

 

また、印刷温度もすぐれていて、ABSフィラメントが230℃~250℃なのに対し、PLAフィラメントは190℃~230℃と低温度で造形の加工が可能です

つまり、3Dプリンタで印刷する際、ABSより少ないエネルギーでプリントできることになります

 

標準価格も大差なく、融着性も優れているので、十分に3Dプリンタフィラメントとしての機能を有している商品と言えるでしょう。

 

今後も進化を続けるフィラメント

最近では、靭性がアップした強化PLA「3DプリンタフィラメントPLA Plus」も登場。にもFDMテクノロジー(熱溶融積層法)を使った3Dフィラメント開発が行われており、PLA樹脂をベースにしてさまざまな素材と混合した、耐熱性・柔軟性の高いハイブリッドフィラメントが登場しつつあります。

 

出力した際の悩みの種だった直径精度も向上し、医療用フィラメントの開発も進められ、今後どのような3Dプリンタフィラメントが誕生するのか大いに期待が持てます

 

最近では、一般家庭にも置ける小型3Dプリンタ「ダヴィンチJr.」シリーズ(XYZプリンティングジャパン社)も発売され、これから3Dプリント業界は、ますますの広がりを見せていくことでしょう。

 

 

\ SNSでシェアしよう! /

【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報・業界イロハ|派遣会社・人材派遣求人ならパーソルクロステクノロジー |IT・Web・機電の派遣求人ならパーソルクロステクノロジーのエンジニア派遣の 注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【はたラボ】派遣のニュース・仕事情報・業界イロハ|派遣会社・人材派遣求人ならパーソルクロステクノロジー |IT・Web・機電の派遣求人ならパーソルクロステクノロジーのエンジニア派遣の人気記事をお届けします。

関連記事

  • 無料3DCADツール、Autodesk123Dシリーズとは

  • 企画してから売るまでがものづくり、いま営業力が求められている

  • 疎かにできないクローズドネットワーク環境におけるウィルス対策

  • 機械設計図面における最適な「寸法」の配置法をご紹介

  • 【地上に太陽を作る】核融合発電でエネルギー実用化に挑む企業たち

  • モノづくりの現場での課題、納期遵守率を上げる

PAGE TOP