ものづくりの体系強化に必須?PLMとは
PLMという言葉をご存知でしょうか。ものづくりの文献を読んでいると、PLMを導入している製造業が増えていると言われております。果たしてPLMとはどのような取り組みなのでしょうか。PLMの概要や、実際にどのように製造業で活用されているか、その導入例、そして直面している問題点を交えながらご紹介して参りましょう。
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そもそもPLMとはどういった取り組みなのか
ProductLifecycleManagement(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の略で、設計図や部品表といった製品データを、企画段階から設計、生産、保守、生産中止に至る全行程で共有し、製品開発力の強化や設計作業の効率化、在庫削減を目指す取り組みのこと指します。またPLMに似た用語でPDMという言葉がございますが、PDMは設計対象となる製品ごとにCADデータや文書データをきちんと管理することを目的としていて、PDMがPLMを実現するためのベースとなっております。
PLMをいち早く導入したのが東芝だった
東芝は、日本でいち早くPLMに取り組んだ企業といえます。PLMの上流となるPDMで生産準備情報の調整を行い、生産システムに整流化して流し込むという連携ができたことで、開発期間の短縮や部品調達コストの削減、生産効率の向上が図れたようです。東芝以外にも、健康器具メーカーオムロンは、設計変更に伴う工数を大きく削減し、年間約25%効率化に成功しました。これにより必要以上の部材のロスが少なくなり、廃棄品の削減にもつながっています。
PLM導入企業が上手く使いこなせていない実情
PLMは本来、その名の通りプロダクトのライフサイクルで生じるさまざまなデータを管理すべきシステムです。ところが多くの企業では、CADデータや部品表といったデータの管理にとどまっていて、PLM本来の効果が発揮できていないようです。そういった事象に対応すべく、PLMソリューションを活用するという方法がございます。海外では米国のAras社、日本ですとNECなどがサービス展開を行っております。これによりPLMの運用はもちろんのこと情報漏洩といったリスク低減にもつながります。
PLMはものづくりにとって画期的システム
いかがでしたでしょうか。PLMを導入した結果、全体の流れを管理しながら情報共有できるので、開発効率が高まり、製品の市場投入スピードも増しているようです。ものづくりの現場にとって画期的なシステムと言えるでしょう。