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【地上に太陽を作る】核融合発電でエネルギー実用化に挑む企業たち

機電派遣コラム この記事は約 6 分で読めます。

化石資源に頼らないエネルギーとして実現が切望されていた核融合エネルギー

太陽のような無限のエネルギーを地球上で実現させようとする研究がここ日本でも進められ、実現化に向けて多くの研究機関や企業が日々努力を重ねています。

今回は核融合エネルギーとはどういうものか、どういった企業が研究を重ねて何が障壁となっているのか、説明して参りましょう。

 

無限のエネルギー・核融合発電の仕組みとは

そもそも核融合とは何なのか説明いたしましょう。

火力発電が化学反応による発電なのに対して、核融合発電はD-D反応とD-T反応の核反応による発電です。

原理としては、まず重水素や三重水素といった重い原子同士を融合させ、ヘリウムや中性子といった軽い原子に変えます。

すると質量が軽くなることにより膨大なエネルギーが生まれます。

その熱エネルギーを使って発電するシステムが核融合発電です。

 

原子力発電と比較した際の違い

原子力発電は、核分裂によってエネルギーを生み出しますが、核融合発電は文字通り核融合でエネルギーを生み出します。

これが大きく違うと言える点です。

ウランやプルトニウム使う原子力発電所(原発)に対し、核融合発電ではトリチウムという三重水素を使います。

 

核融合発電の安全性は?

核とついているので誤解されがちですが、原子力発電のようにウランやプルトニウムといった高レベル放射性廃棄物を生み出す放射性物質を燃料としません

核融合の燃料は水素で、副産物として生成されるのはヘリウムです。

つまり、まったくクリーンなエネルギーと言っていいでしょう。

核融合発電の初期はトリチウムという放射性物質を扱うため100%安全とはいきませんが、核融合発電が持つであろうリスクは原子力発電の1000分の1程度です。

 

核融合発電のメリット・デメリット

核融合発電は、原子力発電とは異なった仕組みでエネルギーを生み出します。

しかし、実用化されるとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

核融合発電のメリットとは?

前述した安全性については、大きなメリットです。

原発で使用されるウランを燃料としない核融合発電では、爆発・暴走・連鎖反応・再臨界・メルトダウンのリスクがありません。

原子炉と違い核融合炉は、超高温度・高真空と条件が厳しく、少しのトラブルで核融合反応が消えてしまうため、暴走できないのです。

エネルギー源である重水素と三重水素は、水から半永久的に取ることができるため、資源枯渇のリスクも大幅に下がります。

安定した安全な電気供給ができるため、火力・原子力発電の代わり未来エネルギーとしての可能性があるのです。

 

核融合発電のデメリットとは?

核融合発電は現時点で、実用化できていません。

見通しは立っていますが数年でどうになかなる段階ではないのです。

安全性は原発よりも優れていますが、放射能がまったくでないということではないため、実際に稼動するためには、反対や建設地域の問題も無視できないでしょう。

合わせて、核融合は新たな分野の最新科学技術。

その技術開発・研究には、莫大な費用がかかることも大きなデメリットです。

 

日本国内で核融合の研究に携わる企業たち

日本国内で核融合の実験所や研究所はあります。

そこでは大学や研究機構の他に重電メーカーも参画しています。

 

茨城県那珂市にある日本原子力研究開発機構の那珂核融合研究所では東芝が研究に携わっています。

東芝は核融合実験・重水素実験に必要となる臨海プラズマ試験装置JT-60を納入しており、この装置は那珂研究所には必要不可欠な設備です。

また、東芝は日本国外の研究所にも展開しており、フランスに建設中の国際熱核融合実験炉にトロイダル磁場コイルを納めました。

2020年から運転開始する模様です。

 

もう一つ、核融合炉開発に深く携わる企業が三菱重工です。

三菱重工は1960年代から核融合開発に携わっており、高性能トカマク開発試験装置や核融合燃料ガス精製システムといった炉の主幹部を担っています。

 

核融合発電実用化の乗り越えるべき課題

クリーンで効率の良い核融合ですが、実現に向けては越えねばならない課題があります。

まず、核融合を起こすには何百万度に及ぶ高熱が必要なのですが、電力を安定供給するためには、その高温に連続して何年も耐えられる炉壁が必要です。

単に高温だけでなく、燃料となる三重水素も僅かながら放射性物質なので、炉壁は常に放射能を帯びることとなります。

強固で耐熱、腐食に強い壁を開発しなければなりません。

また、核融合炉は小さな太陽と称されるように莫大なエネルギーを放出します。

そのため、テロなどの脅威にさらされる危険性も考えなければなりません。

 

核融合発電の実用化はいつ?

文部科学省の委員会が、日本で核融合発電の「原型炉」を建設するかどうかについて、「2030年代に政府に判断を求める」という基本方針案を打ち出しています。

核融合炉を実用化するためには、「実験炉」「原型炉」「実証炉」を段階的に建設して研究を行い、その成果を踏まえて、ようやく発電を行う「商用炉」を建設することになります。

現時点の計画では2050年代に実現できる見通しです。

 

まとめ

核融合発電は、量子コンピューターとともに夢の科学・技術として注目されて長く経ちますが、いざ完成し運用すれば世界のエネルギー事情が大きく変わるかもしれません。

越えなければならない課題があるにせよ、核融合開発には多くの研究者や従業員の夢が詰まっております。

今後の核融合研究に大いに期待したいと思います。

 

 

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