新興国メーカーの台頭が進むタイヤ業界!気になる世界のタイヤメーカー業績ランキング!
自動車業界の業績と連動するタイヤ業界。今までは世界3大メーカーと言われていたブリヂストン、ミシュラン(仏)、グッドイヤー(米)が市場の4割以上を占めていましたが、近年新興国メーカーの台頭によりシェアが4割以下まで低下してきています。
今回は今後大きな変化が予想されるタイヤ業界についてご紹介していきましょう。
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新興国メーカーの台頭で熱気を帯びるタイヤ業界!
新興国では自動車の需要が伸びており、それにともなってタイヤの需要も伸びてきています。また、平成24年からタイヤの原料である天然ゴムの原料価格が落ち込んだほか、平成25年にかけての円安や需要増加により各社とも増収増益を続けています。しかし、新興国の中でも中国・韓国メーカーがシェアを拡大していることにより、日本ではブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム工業、東洋ゴム工業、海外ですとミシュラン、グッドイヤー、コンチネンタル(独)もシェアを落としてしまっています。
そのため、今タイヤ業界は変革期にあり、グッドイヤーと住友ゴム工業が資本提携を解消したり、イタリアのタイヤメーカー、ピレリを中国企業が買収するなどM&Aも盛んに行われています。
気になる日本4大メーカーは?売上額ランキング!
売上げ額は事業規模を表します。いったいどのタイヤメーカーがどれほどの規模のビジネスを展開しているのかを売上げ額ランキングとしてご紹介していきましょう。
1位は世界三大タイヤメーカーの一つであり、世界一のシェアを誇るブリヂストンで3兆6740億円、2位がミシュランで2兆6121億円、3位がグッドイヤーで2兆2020億円でした。以上3社が世界3大タイヤメーカーと言われ、タイヤの世界シェアを4割近く占めています。
4位は大手部品メーカーであり、タイヤ以外にもブレーキなど自動車部品も手がけるコンチネンタルで1兆3075億円でした。5位がDUNLOPとしておなじみの住友ゴム工業で8376億円、6位が古河グループのタイヤメーカーである横浜ゴムで6252億円、7位が東洋ゴム工業で3938億円でした。
※ミシュラン、グッドイヤー、コンチネンタル
「MARKLINES自動車産業ポータル」2014年度12月期決算報告より
※ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、東洋ゴム工業
2014年度12月期決算報告書より
収益率の高い企業はどこだ?営業利益率ランキング
営業利益率は企業の収益性を表します。そのため営業利益率が高いほど、タイヤ事業で稼げている企業ということになります。では早速ランキング形式で見ていきましょう。
1位がやはり収益性でも業界トップのブリヂストンで13.0%、2位がブリヂストンと業務提携している東洋ゴム工業で12.1%、3位がミシュランで11.1%でした。
4位が住友ゴム工業で10.3%、5位がコンチネンタルと業務提携する横浜ゴムで9.4%した。
このように、売上げの規模と、収益性の高さは比例しません。しかし、その中で売上げ規模、収益性を兼ね備えたブリヂストンはまさに日本が誇る世界一のタイヤメーカーと言えるでしょう。
※ミシュラン、グッドイヤー、コンチネンタル
「MARKLINES自動車産業ポータル」2014年度12月期決算報告より
※ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、東洋ゴム工業
2014年度12月期決算報告書より
新興国メーカーとのシェア争いに勝つためには?
新興国メーカーの台頭が進めば、今後世界のタイヤメーカーのシェアがさらに減ってくる可能性があります。
その中でどうやって生き残っていくのか?新しい戦略を持ってこの課題に取り組んで行くことがタイヤメーカー各社の今後の大きな課題となってきています。