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スーパーアプリとは|日本・海外での活用事例や将来性をわかりやすく解説

IT/Web派遣コラム この記事は約 9 分で読めます。

ひとつダウンロードするだけで、さまざまなアプリを使えるようになる、言うなれば「アプリのプラットフォーム」。それがスーパーアプリです。このスーパーアプリの活用により、生活のあらゆるシーンが効率化されます。

こちらでは実際の事例を交えながら、スーパーアプリの概要や将来性をわかりやすく説明していきます。

スーパーアプリとは

スーパーアプリとは、日常生活に使用するさまざまなアプリをひとつにまとめたアプリのことです。メッセージの送受信からSNS、さらに送金、ネット通販、決済などもスーパーアプリひとつで完結できます。スーパーアプリには個人が日常的に使うアプリが網羅的に詰め込まれており、内包される各アプリのサービス内容には関連性がないことが通常です。

このスーパーアプリの利用によって、個人ユーザーはさまざまなアプリを探す手間と立ち上げる手間から解放されます。スマートフォンやタブレットの利用者にとって、大変利便性のいいアプリといえるでしょう。

スーパーアプリとミニアプリの違い

スーパーアプリの中にある個別の小さなアプリをミニアプリと呼びます。スーパーアプリがプラットフォームであるのに対し、ミニアプリはプラットフォームに詰め込まれたダウンロード不要のアプリという位置づけです。

また、スーパーアプリはアプリストアからダウンロードして使用するのに対し、ミニアプリはスーパーアプリ内でそのまま起動できます。その他にも、次のような特徴の違いがあります。

スーパーアプリ ミニアプリ
使用方法 アプリストアからダウンロード ダウンロードなしで起動可能
起動方法 スマートフォン等のアイコンをタップして起動 スーパーアプリ内でミニアプリを選択して起動
開発コスト ミニアプリよりもコストがかかる スーパーアプリ提供側のツール等を使って安価で開発できる

スーパーアプリが誕生した背景

スーパーアプリは中国で誕生したアプリです。2016年ごろから、WeChatAlipayに、既存のサービス以外の機能が加えられていきスーパーアプリが生まれました。

このスーパーアプリが登場した背景には、「ダウンロードしたものの、日常的に使われているアプリの数は少ない」という利用者の行動にあります。個人がダウンロードするアプリ数は月に1~3個、しかしほとんど毎日使うアプリの平均数は8個程度であったという調査データもあり、新しいアプリや興味のあるアプリをダウンロードしても、実際には使わない人がほとんどということです。

スマホアプリをダウンロードして登録し、使用するまでにはいくつかのプロセスが必要です。

  • 個人情報の入力
  • ログイン情報の決定
  • クレジットカードの登録

このように、利用開始までにはいくつかの心理的ハードルと手間が存在しています。

一方スーパーアプリの場合は、スーパーアプリひとつにこれらの情報を登録するだけで、複数の便利なミニアプリを利用できるようになります。スーパーアプリは、ユーザーの手間を省き効率化するニーズに応えた結果生まれたアプリといえるでしょう。

スーパーアプリが注目されている理由

スーパーアプリが注目されるようになった最大の理由は、「ユーザー側の利便性が高いサービスだから」の一言に尽きるでしょう。

中国でWeChatがミニアプリを導入したところ、中国国内の多くのスマートフォンユーザーがWeChatへの高い関心を示しました。このWeChatの成功を受けて、その後中国国内外でもスーパーアプリが注目を集めるようになり、ユーザーの利便性の向上が業績の向上にもつながると考えたアプリ開発・提供各社は、スーパーアプリの開発に乗り出すようになったのです。

スーパーアプリが必要とされる場面

ひとつのアプリを起動するだけで、スマートフォンの画面上に分散しているアプリのアイコンを探して起動する手間から解放されるスーパーアプリは、日常生活のあらゆる場面で利用できます。

例えば、友人と食事の約束がある日に、タクシーに乗って料金を支払い目的地に到着し、友人と食事を楽しむ場面です。この一連の行動の中には、スーパーアプリが役立つ場面が多くあります。

  • タクシーの配車
  • タクシー料金の支払い
  • 友人に到着を知らせるメッセージの送信
  • 食事代金の決済

これらのすべてをスーパーアプリ内で完結できるのです。

日本で使用されているスーパーアプリの事例

中国発祥のスーパーアプリは、近年では日本国内でも開発・提供が進んでいます。国内でリリースされているスーパーアプリは主に次の2つです。

  • LINE
  • PayPay

国内で人気のメッセージアプリ「LINE」や、100億円キャンペーンで一躍有名になった電子決済アプリ「PayPay」もスーパーアプリのひとつです。

LINE:国内最大級のユーザーを抱える巨大スーパーアプリ

画像引用元:LINE

メッセージアプリとして国内最大級のユーザーを抱えているといわれているLINEは近年スーパーアプリ化し、さまざまなサービスを提供しています。決済ではLINEPay、音楽プラットフォームのLINE MUSIC、さらに投資もLINEアプリ上で可能です。

その他にも、次のようなミニアプリを使用できます。

  • LINE LIVE
  • LINE占い
  • LINEドクター
  • LINE弁護士相談
  • LINEポイントクラブ
  • LINEバイト
  • LINEチラシ
  • LINEトラベル
  • LINE証券
  • LINE保険 など

LINEはこれらのミニアプリを包括する巨大なスーパーアプリです。日本を代表するスーパーアプリといっても過言ではないでしょう。

PayPay:機能追加が進みスーパーアプリ化

画像引用元:PayPay

ソフトバンクグループが提供する決済アプリPayPayも、スーパーアプリ化が進行しています。当初PayPayは個人間送金や店舗決済を主な機能としていましたが、オンライン決済に対応するようになったほか、投資やふるさと納税、オンラインフリマなど、さまざまなミニアプリの搭載が続いています。

PayPayのスーパーアプリ化およびミニアプリの増加で、若者を中心にさらに利用者を伸ばしていくことでしょう。

海外で使用されているスーパーアプリの事例

続いて、海外で使用されている代表的なスーパーアプリを2つ紹介します。

  • WeChat (ウィーチャット/微信)
  • Gojek

言わずと知れた中国のメッセージアプリ「WeChat」、そしてインドネシアで人気の「Gojek」。この2つはアジアには欠かせないスーパーアプリとなっています。

WeChat (ウィーチャット/微信)

画像引用元:WeChat

WeChatは中国で多くのユーザーが利用しているメッセージアプリで、IT大手テンセントが開発・提供しています。中国では「微信」の名称でおなじみです。

2011年に誕生して以降、多くのユーザーが利用してきたWeChatは、2013年にキャッシュレス決済機能を搭載して話題となりました。さらに2017年以降はミニアプリを追加できる機能が搭載され、中国国内屈指のスーパーアプリに成長しています。

なお、WeChatでは、ユーザー自身が開発したミニアプリを利用できます。それに加えて、開発したアプリを提供すれば、開発者に金銭が支払われる仕組みが採用されているため、ユーザーが作ったミニアプリは数百にのぼるといわれています。

Gojek

画像引用元:Gojek

Gojekはインドネシアのスタートアップが開発したスーパーアプリです。もともとはタクシーの配車アプリとして開発されましたが、その後バイクの宅配便や出前サービスを行えるミニアプリを導入。さらにオフラインに対応した決済アプリも搭載され小さな商店も導入するようになり、いまでは多くのユーザーが利用するスーパーアプリに成長しています。

スーパーアプリの将来性

スーパーアプリは、主にアジア圏で市場を拡大しています。日本国内ではLINE一強に近い状況にありますが、今後はスマートシティと連動するスーパーアプリが積極的に開発されるようになるでしょう。現段階ではスーパーアプリはまだまだ発展途上の市場ですが、今後大きく伸びる可能性を秘めています。

また、アプリ開発業務を行っているエンジニアは、スーパーアプリおよびミニアプリの開発に携わるケースが増えていくはずです。スーパーアプリの開発元が提供するプラットフォームを利用して、スピーディーかつ低コストでミニアプリを作る。こうした業務が想定されます。

スーパーアプリ・ミニアプリの開発に携わるエンジニアは、プログラミングスキルに加え、新たなアプリを企画するアイデア力、企画を実現させる発想力に加え、スピーディーな開発を求められるようになるでしょう。

便利で使いやすいスーパーアプリは今後ますます需要が拡大

スマートフォンユーザーのかゆいところに手が届くスーパーアプリは、今後ますます需要が拡大していきそうです。そして今後のエンジニアには、スーパーアプリ・ミニアプリを開発する技術力が求められるようになることが予想されています。多くのユーザーが日常生活に使用するアプリの開発に向けて、情報収集とスキルアップに取り組んでいきましょう。

まとめ
  • スーパーアプリとは、日常生活に使用するさまざまなアプリをひとつにまとめたアプリのこと
  • 個人ユーザーはさまざまなアプリを探す手間と立ち上げの手間から解放される
  • スーパーアプリひとつで複数の便利なミニアプリを利用できるようになり、アプリの利用開始までに存在する心理的ハードルや手間が解消される
  • WeChatやAlipayが先陣を切り、スーパーアプリは中国で誕生した
  • 日本国内ではLINEやPayPayがスーパーアプリの代表格
  • 今後はスマートシティと連動するスーパーアプリの開発が見込まれ、大きく伸びる可能性を秘めている市場
  • 今後のエンジニアには、スーパーアプリ・ミニアプリを開発する技術力が求められるようになる

 

 

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