デバッグとは?その基本と身につけておきたい必要な知識のポイント

デバッグはプログラミングを学び始めた方にとって、最初の関門といえる重要な作業です。
自分でバグの原因を突きとめて処理できるようになれば、一人前のプログラマーに近づくことができます。
今回は、デバッグの基本的な知識から、簡単な対処法、デバッグ業務に関する求人について詳しく解説しています。
IT技術系業務に関心のある方、転職・派遣を希望している方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
デバッグとは?
まずは基本を押さえるために、デバッグというIT用語の意味や仕事内容について、見ていきましょう。
バグを見つける仕事
デバッグとは、バグと呼ばれるプログラムや関数の間違いを見つけ、それらを排除する作業のことです。
バグフィックスと呼ばれることもあります。
最近では排除・修正の作業だけにとどまらず、バグについての理解を深め、同じ間違いが起きないように対策する一連のプロセスをまとめてデバッグということもあります。
ちなみにデバッグ(debug)のbugは、英語で「欠陥」を意味しており、デバッグを直訳すると、「欠陥を取り除く」になります。
デバッグの主な業務内容
実際の業務では、プログラムのテスト検証を実施するテスターが、「デバッガ」と呼ばれる支援ツールを使用しバグ発見の作業を行なうことが多いです。
計画から、テスト・分析・報告までを行い、根拠のある品質保証を目指します。
プログラム開発者との違い
プログラム開発者とテストを実施するテスターは、必ずしも同じ技術者とは限りません。
テスターは、デバッグ業務を専門的に行う場合が多いようです。
デバッグ・検証サービスを専門に扱う会社もあります。
デバッグを行うために必ず必要となる資格はありません。
やる気さえあれば、プログラミング未経験者でも一定期間の勉強を通してデバッグの業務能力を身につけることも可能です。
どうやってバグを見つけるのか
デバッグは、プログラムのバグを見つけて修正する作業であることがわかりました。
では、どのような方法で、実際にバグを見つけていくのでしょうか。
早速、見ていきましょう。
バクを見つけるための流れ
バグを見つけて修正するまでには、適切なステップを踏んでいく必要があります。
デバッグの流れは以下のようになります。
2. バグを発生させる条件を固定する
3. 必要な情報を得ながら、分割統治法などによって問題のコード範囲を特定する
この3ステップはデバッグの基本となるため、しっかりと覚えておきましょう。
分割統治法などについては、後で説明します。
デバッグでバグを見つける方法
デバッグでバグを見つける方法は、主に以下の3つがあります。
分割統治法
デバッガを使う
それぞれの特徴を見ていきましょう。
目で探す
ソースコードを実際に目で追いながら、エラーをチェックしていきます。
式や変数の誤りのような初歩的なミスは、ツールを使う方法よりもこのような原始的な方法のほうが、かえって効率的となる場合があります。
ちなみに、目でバグを探す方法を「机上デバッグ」と呼びます。
分割統治法
分割統治法とは、そのままでは到底解決できない大きな問題を小さく分割して、ひとつずつ解決していくことで、全体の解決を目指すという考え方です。
この考え方に基づいたデバッグの手法が、デバッグライト(debug write)やスナップショットです。
これらはプログラム全体ではなく、プログラム中のある部分にデバッグを実行する文を入れて、経過を表示させます。
表示された経過を追っていくことで、バグにたどり着くという仕組みです。
デバッガを使う
デバッガとは、バグを発見するための専用ソフトウェアを指します。
このデバッガを使用することで、プログラム中に観測点を設定して、その場所の変数の値を測ったり、プログラム強制終了時の状況を追って見ることができたりします。
デバッガによって、非常に効率的なデバッグ業務が可能になるため、実際の現場では積極的に利用されています。
【java】「eclipse」を使ったデバッグ方法
プログラミング言語【java】のデバッグ手法の1つに、「eclipse」と呼ばれるものを使うという方法があります。
プログラミング初心者にとって、少し難しいコンピュータ用語ではありますが、この方法を知っておくことで解決策の幅が広がります。
順を追って説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。
統合開発環境「eclipse」
eclipseとは、Eclipse Foundation(元はIBM)によって開発されている統合開発環境(IDE)のことをいいます。
Javaをはじめ、PerlやRubyなどのいくつかの言語に対応しており、プラグインやデバッグ・ステップ実行、バージョン管理システム連携、リファクタリングなどの機能があります。
特に、eclipseを使ったデバッグはポピュラーな手法としてよく利用されているのです。
やり方
eclipseを使ったデバッグは、以下のステップのしたがって実行していきます。
- ブレークポイントを設定する
- デバッグの実行
- 変数確認
ブレークポイントとは、デバッグの実行を一時停止する地点のことをいいます。
これを設定することで、確認したい個所だけをデバッグすることができます。
次は、デバッグを実行していきます。
オプション画面の虫のマークをクリックすることで、デバッグが開始されます。
その後、デバッグのパースペクティブ画面右上の変数ビューに表示される変数を確認します。
デバッグの求人
デバッグ作業をする人は、プログラム開発者とは異なり、その業務に専念するということを説明しました。
求人についても、デバッグ業務を行う人材として募集している場合が多いです。
ここでは、デバッグの求人や職場環境について詳しく解説しています。
雇用形態と年収
デバッグを行うテスターは、派遣スタッフや登録制アルバイトとしての採用が多くなっています。
年収は、150万〜450万円が相場とされています。
正社員の場合は、年収500万円以上での採用もあります。
ゲームテスターになる人もいる
ゲームテスターは、ゲームのバグを発見することで、プレイヤーへより快適なゲーム体験を提供するという仕事です。
通常のテスターと同様に、ゲームテスターも派遣スタッフやアルバイトなどでの採用が多いです。
ゲームが好きな方には、おすすめの求人といえるでしょう。
また、ゲームの開発に携わりたいと考えている方は、業界を知るための経験として、ゲームテスターから始める場合が多いようです。
必要な知識
テスターに必要な知識としては、プログラミングの基本、デバッガの扱い方などがあります。
資格取得は必ずしも必要ではないですが、経験を積んでスキルを高めていくことが大切です。
デバックの精度はもちろんですが、ゲームへの造詣が深い人や情熱がある人は、ゲームテスターとして重宝されることが多いでしょう。
デバッグはプログラミングとデバッガ能力
デバッグは、プログラムに潜むバグを発見することで、プログラムをより良いものにしようとする作業です。
テスターは、プログラム開発者に比べると、年収も少なく、作業も地道になることもありますが、プログラミングの現場では欠かすことのできない、やりがいのある職業です。
デバッグ関連の職業には、ゲーム好きには嬉しいゲームテスターというものもあります。
優秀なテスターになるためには、プログラミングの知識はもちろん、データ処理能力やデバッガを正しく扱う能力が必要です。
日頃の勉強を欠かさず、効率よく正確にバグを見つけるための方法を追求していきましょう。
- デバッグとは、バグと呼ばれるプログラムや関数の間違いを見つけ、それらを排除する作業のこと
- printf文を使ったデバッグが基本的な手法
- デバッグの求人には、通常のデバッガーやゲームテスターなどがある