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Googleのロゴにも使われた『子供向けコーディング言語』とは?

IT/Web派遣コラム この記事は約 10 分で読めます。

子供向けコーディング言語』という言葉を聞いたことがありますか?

2017年12月、検索エンジンサービス「Google」がトップページのロゴに「子供向けコーディング言語」を使ったことで、一躍脚光を浴びました。

 

とはいえ、この「子供向けコーディング言語」とは、いったい何なのでしょうか?

この記事では、「子供向けコーディング言語」の意味や起源、用途などについて紹介していきます。

 

『子供向けコーディング言語』とは?

Googleがトップページのロゴとして採用した「子供向けコーディング言語」。

言葉だけ見ると、なんだか子供が遊ぶためのゲームであるかのような印象を受けますが、実際にはどんなものなのでしょうか。

ここでは、「子供向けコーディング言語」の意味について説明します。

 

『コーディング言語』とは?

そもそも「コーディング言語」とは何でしょうか?

それはプログラミング言語のことであり、システム開発の現場で使われる用語です。

 

近年、学校などでもITやプログラミングの授業が取り入れられていますし、学校外にもプログラミング用スクールが増えている事実を考えると、子どもに学ばせる親が多くなっていることがわかります。

 

コーディング言語とは、人間が使う言語と同じようなイメージのものと考えてください。

人と人が話すときに使う言葉は、国によって異なりますよね?

たとえば日本人の私たちがアメリカ人と話す場合、一般的には英語・スペイン語を用います(あるいは相手が日本語を使う)。

 

これが人とコンピューターが話す(やり取りをする)場合には、「コーディング言語」(プログラミング言語)を使用するという実にシンプルなものです。

 

例を挙げると、次のようになります。

  • Windowsと話したいとき:C#(C言語)
  • インターネットのウェブサイトと話したいとき:HTML/CSS
  • iPhoneアプリと話したいとき:Objective-C
  • Androidアプリと話したいとき:JAVA

つまりコンピューターの種類が国ということになり、その国に合わせた言語を使って話す(データなどのやり取り)ことなのです。

 

子供のための『子供向けコーディング言語』

それでは「子供向けコーディング言語」は、どういったコンピューターに属するものなのでしょうか。

結論からいうと、子供が興味を持ちそうな、操作が簡単で理解しやすいコンピューターと話すための言語として新たに誕生したものです。

 

「子供向けコーディング言語」の代表的なものとして、「LOGO(ロゴ)」というものがあります。

ロゴと聞くと、つい実際に子供が遊ぶブロックのようなおもちゃ「LEGO」を想像しますが、まったく異なるものです。

 

『子供向けコーディング言語』のはじまり

子供に向けたコーディング言語である「LOGO」は、いつ生まれたのでしょうか?

ここでは、その起源や開発者について説明します。

 

プログラミング教育の第一人者、シーモア・パパート

「子供向けコーディング言語」のLOGOは1967年12月4日、アメリカ・マサチューセッツ工科大学のシーモア・パパート(Seymour Papert)をはじめ、ワリー・ファーゼイグ(Wally Feurzeig)ら複数の数学者や開発者・技術者によって生み出されました。

シーモア・パパートは南アフリカ出身の数学者であり、発達心理学者でプログラミング教育の第一人者でもありました。

2016年に88歳で亡くなっていますが、それまでに数々の功績を残した人物です。

 

シーモア・パパートらが開発したLOGOは、プログラミング教育用のコーディング言語で、子供が問題を考えながら解いていくことでコンピューターとやり取りできるツールです。

プログラミング学習を目的としたプログラミング初心者を想定して作られているため、子供でも操作しやすい視覚的なコマンドがたくさん盛り込まれています。

主に8歳から12歳を対象として、児童にも扱いやすいように配慮されています。

まさに「プログラミングおもちゃ」ともいうべきツールだったのです。

 

この「子供向けコーディング言語」であるLOGOは、シーモア・パパートらの想定していたとおりに教育の現場で多く採用され、子供たちの能力を向上させることになります。

小さいうちからコーディングの世界に接することで、IT能力の開花だけでなく思考能力の訓練にも大いに役立ったようです。

 

50周年記念でgoogleロゴに採用

それでは、なぜ検索エンジンのGoogleがLOGOをトップページのロゴに採用したのでしょうか。

それは12月4日という日付にヒントがありました。

 

2017年12月4日

この日はLOGOが誕生してから50周年という節目のタイミングだったのです。

LOGOの50歳の誕生日にGoogleが「ロゴ」として採用するという、ちょっとダジャレのような遊び心によるものだったのでしょうね。

 

2020年にはじまるプログラミング教育

シーモア・パパートらがLOGOを生み出し、子供たちのプログラミング教育の礎として、世界的に「子供向けコーディング言語」が役割を果たしてきました。

その意志がようやく日本でも受け継がれることになります。

文部科学省は「プログラミング教育実践ガイド」の中で、来たる2020年度から公立小学校でプログラミング教育を必修化することを明らかにしました。

 

プログラミング教育導入の目的は、単にコーディングの技術を学ばせるだけではありません。

インターネットの広がりによって、私たちの生活には膨大な情報・データが押し寄せてきています。

また2018年は人工知能「AI元年」とも言われ、IT技術が革新的に進歩していくことが予想されています。

 

ITなくして将来を予測するのが困難な社会情勢の中、子供たちにとって従来型の知識集積型の学習方法でよいのかという議論が巻き起こりました。

こうした旧態然とした教育方針の転換を図るため、国は2020年度からプログラミング教育を導入することに決めたようです。

 

これによって、子供たちは創造的な思考能力が身につき、さらに情報分析力や読解力、認知スキルが開花する可能性が広がることでしょう。

プログラマーやコンテンツマーケティングなど、IT関連の人材は常に待望されているのです。

 

『子供向けコーディング言語』をやってみよう

2017年12月4日~10日の1週間、Googleは「コンピューター・サイエンス教育週間」という特別期間を設け、インターネット上でイベントを催しました。

oogleロゴとして採用した「子供向けコーディング言語」のLOGOを、文字通り期間限定で体験できるようにしたのです。

 

それでは、現在はLOGOを体験することができないのでしょうか。

はじめにお伝えすると、残念ながらLOGOを試すことのできるサービスは存在しません。

しかし同じような体験ができる「子供向けコーディング言語」として、「Scratch」と「プログラミン」というサービスがあります。

 

いずれも、ゲーム感覚で楽しみながら学べるプログラミング言語です。

 

Scratch

MITメディアラボが開発したコーディング言語で、主に8歳から16歳向けにデザインされているのが「Scratch(スクラッチ)」です。

 

ホームページ閲覧用のウェブブラウザで利用でき、オフラインでもプログラムコードが構築可能という利便性があります。

作った作品は「ScratchEd」というコミュニティによって公開することができ、ほかのユーザーによる作品のスクリプトを閲覧したり、コピーした後に改変して楽しめるようにもなっています。

 

LOGOと同じく教育向けの学習コンテンツが充実しており、視覚的に優れたエディターやチュートリアルなども用意されています。

このエディターは日本語化されていて、書店でも利用するための解説書籍が販売されています。

 

コーディングをはじめるなら、まずはこのScratchからスタートしてみるといいでしょう。

「Scratch」で検索すると、公式ホームページが見つかりづらいため、興味がある方はこちらを参照してみてください。

 

「Scratch」公式プロジェクトサイト

https://scratch.mit.edu/

 

プログラミン

日本の文部科学省から提供されている子供向けコーディング言語」が「プログラミン」です。

こちらもウェブブラウザ画面から無料で利用でき、小学生以上を対象としたものとなっています。

 

日本人が使うことを想定した作りとなっており、パズルのように視覚的に親しみやすいのが特徴です。

自分がプログラミング体験した作品は独自のURLを使用して公開することができるため、Twitterやブログ(ブログinココログなど)といったSNSに投稿することも可能となっています。

 

教育向けとしては、各コマンドに「やくわり表」というものが用意され、「右」や「左」といったコマンドが視覚的に使いやすく工夫されています。

「プログラミン」公式サイトは、検索エンジンなどで検索してみるとすぐ見つかります。

 

このほか、人気プログラミング学習サイトは数多く存在しますので、どの教育プログラムが使いやすそうか試してみるといいかもしれません。

また、プログラム教育の体験レポートなども参考になりますよ。

 

「プログラミン」公式サイト

http://www.mext.go.jp/programin/

 

プログラミングで教育する2020年

我が国でも、いよいよ2020年には「子供向けコーディング言語」を利用した教育がはじまります。

 

すでにコンピューターは私たちの生活になくてはならないものとなりました。

本格的なプログラミング教育が始まる前に、お子さまを「子供向けコーディング言語」に触れさせておくことをおすすめします。

子供のスタートダッシュは非常に重要です。

 

ほかの子との差別化を図るには、今からプログラミング教室に通わせるのもいいかもしれませんね。

 

まとめ
  • 「子供向けコーディング言語」とはコンピューターとやり取りするために初心者に向けてわかりやすく開発された言語
  • 「子供向けコーディング言語」の起源は1967年にマサチューセッツ工科大のシーモア・パパートらによって開発されたLOGO
  • 2020年には日本でも小学校でプログラミング教育が必修となる
  • 「Scratch」や「プログラミン」といった「子供向けコーディング言語」でプログラミング教育を試してみるべき

 

 

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