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Pythonってなに?初心者でもわかるPython入門

IT/Web派遣コラム この記事は約 12 分で読めます。

「Python」というプログラミング言語をご存じでしょうか?電気通信分野の標準化団体として有名なIEEEが発行しているオンラインマガジンに『IEEE Spectrum』があります。この雑誌で2017年のトッププログラミング言語が発表されたとき、「C」や「Java」「C++」「R」「Ruby」といった定番のプログラミング言語を押しのけて、1位に輝いたのが、Pythonでした。

このプログラミング言語が、なぜそれほど高い人気を誇っているのでしょうか?またPythonはどんなプログラミング言語なのでしょうか?いま最も熱い視線を浴びるPythonの基本情報について、解説していきましょう。

 

Pythonはコードがシンプルで扱いやすい言語

Pythonは1991年にオランダのグイド・ヴァン・ロッサム氏によって発表されたプログラミング言語で、それほど新しいものというわけではありません。日本では同じオブジェクト指向型スクリプト言語Rubyの人気に押され、数年前までほとんど知名度がありませんでした。一方、欧米では定番のプログラミング言語の1つとして広く利用され、定着していました。その証拠に、たとえばGoogleが採用している3つの言語にもPythonは入っており(残りの2つはC++とJava)、FacebookやYahoo、Dropboxといった世界的なWebサービスでも開発に利用されています。

そんなPythonですが、近年は、日本でも採用事例が増えてきています。日本でPythonの人気が高まっている1つの理由として、AI(人工知能)に対する関心の高さがあげられています。Pythonはライブラリが充実しているためAI(人工知能)導入への敷居が低く、AIの開発に活用しやすいと言われています。また、AIに関する最新の研究結果やそのコードの多くがPythonコードで共有されていることも、近年のPython人気を支えている背景と言えるでしょう。Pythonに触れる機会が増えたことで、次第に扱いやすいプログラミング言語として評価が高まり、Pythonを習得しようという人も増加したわけです。

 

Pythonの特徴

では、Pythonの特徴や他のプログラミング言語との違いについて、もう少し詳しく見ていきましょう。まずPythonの最大の特徴として、文法や語彙が最小限に抑えられているなど、クリーンで読みやすいという点がよく挙げられます。$や括弧といったプログラミング言語で頻繁に使われる記号を極力廃すことで、シンプルにコードを書くことができるように設計されているからです。ブロックはすべてインデントで記述することになります。

また、Pythonには「実行速度が速い」という特性もあります。高度に最適化されたバイトコードコンパイラとライブラリによって、多くのアプリケーションで十分な速度で実行することができる点が評価されています。WindowsやMac、Linux/Unixといった主要なOSでPythonは使えるため、ソースコードを変更することなく、すべての環境で動かすことができるところも、新規ユーザー獲得のハードルを低くしています。

さらに、「ライブラリやドキュメントが豊富」で簡単にWebアプリケーションを作成することができるという特徴もあります。ライブラリというのは、便利な関数がいくつも入っているパッケージのことで、これを活用することで、高度な数学に関する知識やスキルがなくても、データ解析やディープラーニングの開発が行えるようになります。

 

Pythonでできること

さて、こうした特徴のあるPythonで何を制作することができるのでしょうか?代表的なものに、Webアプリケーションがあります。SNSやWebサービスに加えて、ブラウザで動作するようなゲームも作ることができます。日本でも利用者の多い動画共有サイトの「YouTube」やオンラインストレージサービスの「Dropbox」、写真共有アプリケーションの「Instagram」などもPythonで作られています。

もちろん、Pythonが採用されている領域はWebアプリケーションだけにとどまりません。たとえば「RPA」領域です。RPAは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、ソフトウェアを使って事務作業などの、ホワイトカラーが行っていた業務を効率化する取り組み。人手不足が深刻化する中、ソフトウェアに単純作業を任せることで、業務を効率化したり、事務コストを削減する手法として大いに注目されています。このRPAを行うソフトウェアの開発にPythonが活用されているのです。

「組み込み系」と呼ばれる分野でもPythonが活用されています。産業ロボットや機械、おもちゃなどに同梱してプログラムを動かすことを「組み込み系」と言いますが、Pythonは初心者でも扱いやすいため、これらに組み込まれることがよくあります。

さらにPythonはデータの解析や分析ツールにも利用されています。「NumPy」や「Pandas」といったデータ分析に強いライブラリが充実しているのが、Python が採用されやすい1つの理由です。世界中でPythonは利用されており、有志たちが、開発した成果やライブラリを無償で公開しています。統計分析では複雑な条件処理や繰り返し処理を頻繁に行う必要があります。そのため簡単で扱いやすいプログラミング言語の方が向いているわけです。

最後に紹介するPythonでできることは、AI(人工知能)プログラミングです。AI(人工知能)は、言うまでもなくITテクノロジーで最もホットな開発分野です。自動車の自動運転にはじまり、製造業などのものづくりの現場、医療や介護など、あらゆる業界でAIの活用が研究されています。そうしたAIの根幹を担うAIプログラミングで、Pythonが広く採用されているのです。

AIプログラミングでPythonが重宝される理由として、AIに関するライブラリが豊富に揃っている点が挙げられます。AIのような複雑なプログラミングをいちからプログラム、コーディングしようとすると、手間もかかり、難解な数学的知識も要求されます。しかし、ライブラリを使えば、アルゴリズムを作成するスキルや数学知識がなくても、ある程度の動作をAIにさせることができるようになり、効率的です。

また、PythonはRPAなどに活用されることからもわかるように、ルールを設定し、それを機械的にこなすような作業をプログラミングしやすいという特性を持っています。そのため、AIのように機械学習を繰り返し、知見を蓄えていくようなAIのプログラミングにとても向いているわけです。こうしたAI開発に対する環境が整っている点が、AIの分野では特に他のプログラミング言語と比べて、優位に働いているわけです。

 

Pythonを扱える人材は希少で、データ解析ができればより多くの引き合いが

急速に利用価値が高まっているPythonですが、日本国内ではPythonを自在に扱えるスペシャリストは不足している状況です。とくに人工知能の分野は開発が加熱しているため、案件も豊富にあります。そのためPythonに詳しいエンジニアは各方面で求められています。

具体的にどんな求人があるのでしょうか?まずは、Pythonを使ったWebアプリケーションの開発があります。Pythonはコードがシンプルな設計になっていると説明しましたが、それゆえ、開発のスピードが速く、コストも削減できるというメリットがあります。そのため、スピーディに事業展開したいスタートアップ企業などで、Pythonの採用が進んでいると言われています。また、Webアプリケーションのエンジニアは転職市場も活発で、入れ替わりが激しい業界として知られています。人材の流動によるリスクを減らすためにも、保守面で優れたPythonを採用しようという動きがあります。

そしてWebアプリケーション開発よりも、Python経験者が求められているのが、データ分析やデータ解析、人工知能開発の分野です。この分野はまだ発展途上で大きなビジネスチャンスが眠っているため、多くの企業が参入しています。したがって、Pythonを使え、しかも解析に使用したことがある人は引く手数多の状態だと言えます。

Pythonは無償で提供されており、ダウンロードすれば、すぐに自分で使ってみることができます。また、WindowsやMac、Linux/Unixなど主要なOSなら、どれでもPythonを使うことができます。仕事の幅を広げたい、話題のプログラミング言語を知っておきたいというエンジニアも気軽に始めることができます。

 

Pythonをインストールして、動かしてみよう

ここまで読んで、自分もPythonに触れてみたいと思った人もいるかもしれません。そんな人のためにPythonの始め方などの基礎知識を伝授しておきましょう。

現在、利用されているPythonのバージョンには、2.x系と3.x系の2つがあります。Python2は2000年に公開された1つ古いバージョンですが、Python2でしか利用できないライブラリがいくつもあります。Python2の後継であるPython3は2008年に公開されたものの、Python2と一部で互換性がありません。そのため重要なライブラリの一部がPython3では利用できず(利用するなら、自分でPython3用にコードを書き換える必要があるのですが、かなり手間がかかります)、Python2.x系とPython3.x系が並存する状態になっています。

ただし、これから新たにPythonを習得しようという人はメジャーなライブラリであればすでにPython3に対応しているため、Python3を選択して問題ないでしょう。

Pythonを始めるにはインストールが必要です。Windowsパソコンを使用している場合には、自身が使っているOSのバージョンやシステムが32bitなのか64bitなのか、確認しておきます。確認後、Pythonの公式サイトにアクセスして、システム要件にあったインストーラーをダウンロードします。ダウンロードが終わったら、インストーラーを実行して、インストールを行います。

このとき「Install Now」を選べば、そのまま自動ですべてインストールされますが、起動しやすいようにインストール先を選んだり、環境変数を設定したい場合には、「Customize installation」を選択するといいでしょう。問題なくインストールされていれば、Windowsのスタートメニューに「実行環境」「英文マニュアル」「IDLE(簡易統合開発環境)」などが登録されています。さらにPythonがインストールされているか確認するなら、コマンドプロンプトを開いて、Pythonのバージョンを表示させるコードを実行します。

>python -V
Python 3.x

正しくインストールされていれば、上記のようにバージョンが表示されます。続いては、使用しているパソコンがWindowsではなく、Macの場合のインストール方法を解説します。実はmacOSにはPython2が標準で搭載されています。したがって、Python3をインストールしたいときの方法になりますが、Windowsと同様にPythonの公式サイトにアクセスします。そして、こちらもMacの使用環境にあったインストーラーをダウンロードします。ダウンロードが終わったら、インストーラーを実行して、インストールを開始します。

ちなみにmacOSでは「Homebrew」というmacOS用のパッケージマネージャーを使って、インストールすることもできます。これはソフトウェアのインストールを容易にするパッケージ管理システムです。Homebrewでインストールする場合は、XCodeを事前にインストールしておく必要があります。Homebrewの公式サイトにアクセスしたら、一番上に記載されているスクリプトをコピーして、「ターミナル」というアプリケーションに貼り付けて、実行すれば、ほどなくHomebrewのインストールが完了します。

Homebrewが正しくインストールされているか確認するには、ターミナルを開き、以下のコードを入力します。

$ which brew

もし、正しくインストールされていれば、Homebrewが保存されている場所が表示され、インストールに失敗していれば、空白の文字が返ってくるので、すぐにわかります。Homebrewがインストールされていることが確認できたら、続いてPython3をインストールしていきます。インストール方法はとても簡単で、

$ brew install python3

というコードを実行するだけです。

Pythonがインストールされたら、実際に動かしてみましょう。Pythonを実行するには、インタラクティブシェルを使用する方法と、ファイルにプログラムを記述してから実行する方法の2つがあります。

インタラクティブシェルとは、スクリプト言語を対話的(=インタラクティブ)に使用するために使われるキャラクタベースのシェルのことです。この方式では1行から数行のコマンドを入力して、Enterキーで実行するたびに、その結果が表示されることになります。したがって、長文のプログラムを実行するには適しませんが、入門時には重宝するはずです。

スタートメニューからコマンドプロンプト(Macならターミナル)を立ち上げて、pythonと入力してみましょう。これでPythonが実行できるようになります。

続いて、ファイルにプログラムを記述して実行する方法ですが、

print (“Hello World”)

とテキストエディタなどに入力し、データを保存します。拡張子は「.py」です。そして、コマンドプロンプト(Macはターミナル)を立ち上げて、Pythonコマンドで上記ファイルを実行します。

 

まとめ

PythonはAIプログラミングやデータ解析に使え、シンプルで使いやすい特徴を持った、これからの時代のプログラミング言語として、注目されています。習得もそれほど難しくないので、新たな言語を習得したい方は是非、挑戦してみてください。

 

 

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