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コラム

2022.08.12

エンジニアの失敗学~行動特性の自己認知と失敗を繰り返さない方法~

仕事をするうえで失敗することは誰にでもあります。しかし、何が原因で失敗したのかをきちんと分析しなければ、同じ失敗を繰り返してしまいます。

仕事において何度も同じミスをしてしまう方も多いのではないでしょうか。パーソルクロステクノロジーのベテランエンジニアが失敗談からの教訓を語る本記事では焦燥によって生じた失敗談について、失敗が生じる環境要因や失敗に気づけたきっかけ、失敗から学んだ「仕事で大事なこと」についていくつかご紹介します。

これらの教訓は報連相を徹底することや、自分の行動に責任を持つ、謙虚な気持ち・感謝の気持ちを持つといったエンジニアのみならず、どの業界にも通じる社会人として大事なことなので是非最後までお読みください!

過去の失敗を繰り返してしまう要因

本記事でご紹介する失敗談は焦りによる失敗です。当時、あるプロジェクトの作業の完成に焦り、作業スピードを上げるべく、いくつかの手順を敢えて省略してしまいました。その結果、取り返しのつかない事態には陥らなかったものの、結果として多くの方に迷惑をかけることになりました。この失敗が起こってしまった要因としては、まず外部要因に比較的少人数でさまざまな作業を並行している環境が考えられます。

各人が常に複数のタスクを抱えている状態です。この環境下では作業を行っているそれぞれがあらゆるタスクの同時並行と納期に焦燥感を覚え、判断力が低下するという内部要因を誘発し、失敗するという結果に陥ってしまいます。ある程度の経験を重ねても、以上のような環境が成立すると同じような失敗を繰り返してしまうことがあります。

失敗を繰り返すことで発見する克服しがたい弱点

失敗を繰り返すと、その失敗の要因が、自分が中々克服できない弱点であると捉えることができます。筆者は過去にも類似した失敗を経験しています。経験を積んだことにより、当時は大事には至らなかったものの、焦る要因が揃うと、同じ失敗を繰り返してしまうのです。

このことから失敗を誘発する要因である「焦り」は、未だに克服できない課題であったと考えられます。さらに、失敗が生じてしまった時点で素直に頭を下げることができず、自分を正当化してしまうことも反省点です。

「素直になれない」「焦ってしまう」というような感情をコントロールできないことが、筆者が失敗をしてしまう要因です。これは中々克服できない弱点ですが、この弱点を克服しない限り、失敗を繰り返してしまうでしょう。

失敗に気づいたきっかけとは?

今回の失敗は、何がきっかけで自身の状況を客観視できたのでしょうか。それは「気分転換」です。筆者が冷静になれたのは、出張に行った際の飲みの席でした。冷静になれた理由を分析したところ、知らない土地でお酒を飲むといった「いつもと異なる環境」で「気分転換」が出来たからです。気分転換によって普段と違う視点で自分を客観視することができ、結果として失敗に気づけたのです。

失敗から学んだ教訓

今回の失敗から得た教訓は以下のとおりです。

  • 失敗を繰り返すことで、自身の弱点が表面化する
  • 自身の行動特性・性格を変えることは難しい
  • 「気分転換」となるリセット方法を見つけて、弱点と向き合う

失敗を繰り返すことで、その失敗の要因は中々克服できない自身の「弱点」として捉えられます。この弱点は筆者のように感情をコントロールできないといった行動特性や性格に関することであれば、変えることは難しいでしょう。

しかし、弱点が克服できないと同じ失敗を繰り返してしまいます。そのため失敗しそうになった時のために、自分を客観視できる「気分転換」の方法を見つけて、自身の弱点とうまく付き合っていくことが大切です。

まとめ

今回の失敗から学んだ教訓はエンジニア業界だけでなく、どのような業界にも共通するものです。先ほど、失敗した際に自分を正当化してしまうことを反省点として挙げていましたが、これでは自分の弱点に向き合っておらず、失敗を繰り返してしまいます。

自分の行動に責任を持ち、失敗の要因に向き合い、分析することが失敗を未然に防ぐことに繋がります。また、1人で複数のタスクを抱えることも失敗を誘発する要因になり得ます。1人で抱え込まずに、メンバー内で共有、報連相の徹底を行い、常に相手に対し謙虚な気持ちと感謝の気持ちを持つことも重要といえるでしょう。

失敗をしないために大切な点は、言い換えれば仕事をするうえで、社会人として大切なことでもあります。社会人として大切なことを身につけることで、自身の弱点に向き合い、失敗を未然に防ぐことが可能になります。

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