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コラム

2018.06.04

今から学ぶFintech ── その1 概論編

今日、世界的なトレンドワードとして頻出するようになった言葉に「FinTech」というものがあります。これは、金融分野(Finance)と情報技術分野(Technology)をかけ合わせた造語であり、ここ日本でも、2015年頃より耳にするようになったと記憶しています。

特にFinTechの要素の一つである「暗号通貨」に至っては、身近に聞かれるワードとして、すっかり市民権を得た印象さえあります。しかしこれを生活の一部として実感している方は、まだまだ少数かもしれません。

しかし世界規模においては、既に暗号通貨専用のATMや支払い可能店舗が急増するなど、FinTech派生の技術は、金融システムはおろか、社会構造までも変化させる可能性を秘めており、正に今”第四次産業革命”が巻き起こりつつある状況とも言えるのです。

果たしてこのFinTechとは、何を意味するもので、これほどまでに世界で注目される理由は何なのでしょうか。金融システムに起こりつつある技術革新について、シリーズで掲載します。

1.金融システムに求められること

では、FinTechとは何なのか。まずはここに触れる前に、先ずは金融とそのシステムについて触れておきます。

金融の本質的な強みは「信用」「安心」「安全」と言われ、銀行のシステムは絶対に停止させてはいけないシステムです。分野の主な企業には、メガバンクを含む銀行、証券会社、投資信託、監査・税理士法人、保険会社などがありますが、その業務の中でも、例えば口座開設や手数料などの実務は、最先端のテクノロジーを使って大幅なコスト削減が可能になってきました。

つまりFintechとは、昨今の金融の世界にもたらされる、最新のICTを意味するものです。

2.3つの大きなテクノロジーが未来を変える

FinTechは、以下3つのテクノロジーをベースに、そこから更に派生した技術やサービスなどをイメージしてもらうと良いかと思います。

  1. AI ( Artificial Intelligence )=人工知能
  2. ブロックチェーン=インターネット上の取引台帳
  3. API ( Application Programming Interface )

尚、それぞれのテクノロジーは、他分野においても実用・研究開発が進んでいますが、今回はテーマに沿って金融システムの枠内で語っていきましょう。

3.応用分野の例

では、その3つのベーステクノロジーを基に、どんな金融サービスに応用されているのか、例を挙げてみます。

個人財務管理 / PFM ( Personal Financial Management )

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monytreeの家計簿アプリ

日々の収入や支出、銀行・証券・保険などの資産を管理する為のサービス。サービス事業者より、サービス事業者より、専用のアプリケーションやAPIが提供されています。

    サービスを展開する事業者の例
  • QAPITAL
  • Moneytree
  • Money Forward
  • Zaim

経営・業務支援

PFMの法人版とも位置付け出来るものです。日々の収入や支出などの資産管理機能に加えて、起業に必要な書類を短時間で作成できたり、会社のバックオフィスに必要な会計や給与計算、カスタマーサポートなどの業務効率化の為の機能も含まれます。サービス事業者より、専用のアプリケーションやAPIが提供されています。

    サービスを展開する事業者の例
  • Freee
  • CROWD CAST
  • VELC
  • Make Leaps

送金・決済

スマホのイヤホンジャックに、クレジットカードを読み取る小型のリーダーを装着して決済できたり、APIを利用し自社のサイトに決済機能導入させたりできるサービスです。これまでに送金や決済にかかっていた手数料を大幅に下げることができるメリットがあります。

    サービスを展開する事業者の例
  • Square
  • SPIKE
  • BASE
  • Coiney

ロボアドバイザー(資産運用・投資支援)

人工知能やアルゴリズムを活用して、個人の資産アドバイスをしてくれるサービスです。

ソーシャルレンディング

レンディングとは「融資や調達」という意味で、お金を借りたい人と貸したい人をインターネットで結びつけるもの。APIがベースとなったサービスです。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、自社の商品などを多数のお客様から賛同を得て、資金調達を行うサービスです。「寄付型」「投資型」「融資型」の3種類がありますが、尚、先ほど解説したソーシャルレンディングは「融資型」のクラウドファンディングとも言えます。AI、APIといった技術がそのベースとなっています。

    サービスを展開する事業者の例
  • KICKSTARTER
  • Makuake
  • CAMPFIRE
  • READY FOR?
  • FAAVO

暗号通貨

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bitflyerの暗号通貨取引用のモバイルアプリ

ブロックチェーンとは、取引台帳データを暗号技術を使って鎖状にまとめあげて、P2P(ピア・ツー・ピア)ネットワークで分散管理する為の技術です。暗号通貨のベースとして語られる事が多いものの、それ以外の領域への応用も研修開発が進んでいます。

    サービスを展開する事業者の例
  • bitFlyer
  • Zaif
  • Coincheck
  • bitbank
  • coinbase
  • kraken

以上、今回はFinTech概論ということいで、実際の応用例を具体的にあげてみました。次回は、これらFinTechの技術分野のうち、巷で噂のブロックチェーン・暗号通貨などについて整理してみます。

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