パーソルテクノロジースタッフが、エンジニアの「成長」にこだわる理由 – パーソルテクノロジースタッフ

パーソルテクノロジースタッフが、
エンジニアの「成長」にこだわる理由

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パーソルテクノロジースタッフは、エンジニアスキルの可視化、AIによる案件とのマッチングなど、エンジニアキャリア支援プロジェクトとして具体策を次々に打ち出している。その背景には、多様な生き方を尊重しながら「共に成長したい」という思いがあった。

礒田

パーソルテクノロジースタッフ株式会社

代表取締役社長 礒田英嗣

1998年にテンプスタッフ株式会社へ入社後、テンプスタッフ・テクノロジー株式会社、パーソルR&D株式会社副社長を経て、2018年4月より現職。

大城

パーソルテクノロジースタッフ株式会社

取締役 大城尚仁

2002年株式会社インテリジェンスへ入社後、派遣領域における営業部門・事業統括部門の責任者を経て、2018年4月より現職。

「エンジニアの成長創造インフラ」になる

──2018年11月にエンジニア キャリア支援プロジェクトを公表し、以降次々に施策を発表しています。どのような意図でこのプロジェクトを始めたのでしょうか。

礒田:いま置かれている環境の中で、パーソルテクノロジースタッフが会社としていかに成長していくかを考えた時、私たち自身が提供価値を高めていく必要があります。人材サービス会社として、エンジニアの方々にどのようなメリットを提供できるのかを考えたことが発端でした。

大城:2017年に2社が統合して(※1) 今のパーソルテクノロジースタッフになってから、お取引社数、お寄せいただく案件数は倍近くになっています。「数多く案件がある中から好きな仕事を選べる」ということだけでも価値はあると思いますが、「エンジニアの成長創造インフラ」になるというビジョンを掲げた今こそ、次のステージに進むべきと考えました。

「点」ではなく「線」でエンジニアのキャリアに向き合っていこうとする時、単に仕事をマッチングして終わりではなく、その仕事をした先に何があるのかを見ていく必要があったわけです。

礒田:強固な顧客基盤に基づく案件の数と、それらの仕事内容の幅広さ、それから弊社が持つエンジニアの研修体制を組み合わせることによって、一人ひとりの「こういうエンジニアになりたい」という思いを支援できる、「成長を能動的につくる」ことができると考えました。

──エンジニアのキャリア支援のために、具体的にどんなことをしようとお考えですか。

礒田:できることはさまざまだと思いますが、私たちは大きく3つの軸で捉えています。

1つは「成長」支援。これまで弊社では、未経験から経験者になるスキームは整えてきましたが、そこからさらなる高みを目指す提案はあまりできていませんでした。つまりここでいう「成長」とは、ミドルレベルからハイスキル層への「成長」であり、それを支援していくということです。

2つめは「多様性」支援。エンジニアが希求する自己実現の形は、実に多彩です。キャリアパスの観点では、経営・マネジメントの方向へ進む人もいれば、エキスパートを目指す人、フルスタックエンジニアを目指す人もいます。また、独立して起業する、フリーランスになる、IT企業や事業会社に転職するといった就業形態の選択肢、時短勤務、リモートワークなどのはたらき方の選択肢も多様です。目指すのがどの方向だとしても、エンジニアとしてはたらきたい人なら誰であれ、私たちが自己実現をサポートしたい。

3つめは「スタート」支援です。日本は人口減少局面に入り、このままでは労働力人口は2030年に644万人が不足すると推計されています。(※2) 伴ってIT・機電業界で就業するエンジニアの数も相当減少します。そのような流れの中、今後も成長の見込めるこれらの業界へ、女性、シニア層、外国人などに新たにエントリーしてもらうことを、弊社としては支援したい。

現時点で打ち出せている施策は10にも満たないですが「エンジニアのキャリア支援になることなら何だってやろう」という意気で取り組んでいます。これからもアイデアが形になり次第、どんどんリリースしていきますので、楽しみにしていてください。

エンジニア特有の多様なキャリア・はたらき方を支援

──エンジニアのキャリアにおいて、どのようなことが「成長」につながるのでしょうか。

大城:やはり、仕事を通して成長したり学んだりすることが一番多いのではないかと思います。ですから、はたらく個人はどういう仕事をして、どういう経験を積み上げれば目的地点にたどり着けるかを考えることが大切でしょう。そこに対して私たちは、さまざまな仕事・経験を揃えて提示していかなければならないと考えています。
その意味で、キャリア支援プロジェクトの第7弾としてリリースした「独自開発AIによるエンジニアと企業のマッチング」は一つの解だといえます。弊社の基幹システムには、派遣スタッフ個人の情報と、案件の情報がデータベース化されています。これまでは、コーディネーターが社内基幹システムへアクセスして、経験や希望などの条件で検索していたのですが、エンジニアの志向性が多様化しているため検索軸が非常に多く、複雑化してしまったのです。

今後エンジニアの成長を支援していく上では、現時点での条件だけでなく、「その仕事を通じてどのような経験が積めるのか」「派遣終了後、目指すキャリアに近づけるのか」という視点を加味する必要があり、最適な提案を導き出すことはより複雑な作業になります。そこで、コーディネーターによって提案品質に差が出ないようにするため、AI導入に至りました。

礒田:「線」でエンジニアのキャリアに向き合う意味では、案件を紹介した「後」にどうなったかというチェックも必要です。弊社では、社員エンジニアに対しては、仕事経験を通じて成長できているかどうかを定期的にアセスメントしたり、派遣先のお客さまからのフィードバックを評価や時間単価に反映させたりということはすでに行っています。また、そこから次に目指すべきマイルストーンを一緒に考えることで、さらなる成長につながってもいます。
ただ、明確に成長支援をうたう以上、多面的な評価軸で「成長」を可視化したい。そして、登録型ではたらくエンジニアにも広げ、データやノウハウも蓄積しながら、エンジニアの成長支援を再現性あるものにしてくことが、今後の課題だと捉えています。

エンジニアは「派遣」というはたらき方をもっと活用できる

──働き方が多様になる中で、派遣というはたらき方を選ぶことは、エンジニアのキャリア、成長にとってどのようなメリットがあるでしょうか。

礒田:いわゆる“正社員”と比べた場合、やはり自分の働き方を自分で組み立てていけるメリットが派遣にはあります。正社員だとどうしても会社の意向とのすり合わせが必要で、自分の意志通りに自己実現がしにくくなることもある。

そう考えると、フリーランスのほうがより自分の意志を貫けると思われるかもしれません。確かにそれはその通りなのですが、フリーランスは「自分が確実に遂行できる仕事」しか請けられません。その点、派遣の場合は、まだ100%はできない仕事、経験が十分でない仕事でもさせてもらえるフィールドがあります。

基本的にはフリーランスとして独り立ちしつつ、同時に当社に登録して「興味のある案件がある時だけやる」というエンジニアも少なくありません。労働人口の中でフリーランスはどんどんシェアを高めていますので、パラレルワーカーを含む広義のフリーランスが仕事を獲得する一つの選択肢として派遣を捉えていただいてもよいと思います。

大城:派遣というはたらき方に対して、一部には「非常に不安定な立場におかれる」というイメージをお持ちの方もいます。でも今は、派遣のメリットを求めて、このはたらき方を選んでいる人のほうが圧倒的に多いです。

ずっと派遣でなくてもいいし、ずっと正社員でなくても、あるいはずっとフリーランスでなくてもいい。長いキャリアの中で、ある期間だけ派遣というはたらき方を選ぶ、そういうことでもいいと思いますね。

礒田:例えば、プロ野球選手が選手として活躍できる期間は短いですけれども、若いうちから数千万円から億の単位で報酬を得ますよね。それと同じようにエンジニア派遣の世界では、腕のある人だと若いうちから月100万〜という高い報酬を得られる可能性もある。そういう案件やキャリアのケースを私たちとしては提供できるようになっていかなければいけないと思っています。


──未経験の人がエンジニアになりたい場合、派遣という働き方はどうでしょうか?

礒田:弊社はいま、年間400名強の社員エンジニアを中途採用で迎えていますが、その中には未経験、もしくはエンジニアとしての就業経験が浅い方も多くいます。

大城:例えばIoT領域のエンジニアは、7割は未経験です。採用に当たって、数学的な素養や論理的思考があるかどうかのテストは課していますが、大学で理系専攻だったかどうかは問いません。実際、文系学部だった人、前職は営業職という人もたくさんいます。未経験の方は、3カ月当社で研修を受けて、その後は、経験あるリーダーと一緒にお客様の現場に入り、OJTで経験・スキルを身につけていくイメージです。

礒田:エンジニアで長年キャリアを重ねていくと、未経験で仕事を始めた時に見えていた風景と、5年、10年と時を経て見える風景は違ったものになります。その人自身がライフイベントを経て生活環境が変わっているかもしれないし、ビジネス環境やテクノロジーのトレンドも時間の経過で変化するからです。

エントリー層から、ミドル、ハイスキル層まで、すべてのエンジニアの成長を支援していく。長いキャリアを見据えて最適な提案をするためには、私たち自身が、未来の社会やテクノロジーの動向について知見・ノウハウを貯めていくことが必要です。

私たちもエンジニアの皆さんと共に成長していきたい。そして、派遣というはたらき方が選択肢の一つとしてより広く認知されるようになり、「パーソルテクノロジースタッフ出身のエンジニアは優秀」と業界でささやかれる…そんな将来を想像しています。


※1 2017年1月1日、テンプスタッフ・テクノロジー株式会社と株式会社インテリジェンスの派遣部門は経営統合
※2 パーソル総研「労働市場の未来推計2030

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